【相場】モバイルアプリの開発費用はいくら?開発費を抑える方法も紹介

近年、スマートフォンの普及でモバイルアプリの利用が増えています。モバイルアプリにはECサイトやSNS、ゲームなどさまざまなアプリが存在し、2019年にはモバイルアプリのダウンロード総数が世界で2,040億件と、モバイルアプリを利用することが日常化していることがわかります。

この状況を受けて、アプリの開発を検討する企業が増加していますが、開発費の目安がわからず、なかなか開発に踏み出せない企業も多いのではないでしょうか?

今回の記事では、モバイルアプリ開発にかかる費用相場から費用を抑えるための手段などをご紹介します。

モバイルアプリの開発費用の相場は?

アイミツが公開した情報によると、一般的なモバイルアプリの開発費用の相場は、およそ250万円前後です。ただし、開発するアプリの規模やアプリのジャンルなどで費用は異なり、安価で開発できるものや高額なコストがかかるものなどさまざまです。

ここでは、モバイルアプリの開発費用の算出方法やジャンル・機能別の費用相場についてご紹介します。

モバイルアプリ開発費用の計算式

モバイルアプリの開発費は、開発者の人件費に開発工数をかけた費用がかかります。

外部の制作会社で開発依頼をする場合、システムエンジニアとプログラマーなどの人件費がかかり、技術力が高いほど人件費が高くなります。

一般的なシステムエンジニアの費用相場は、初歩レベルで月額60万円~100万円、中堅レベルで月額80万円~120万円、管理職レベルで月額120万円~160万円とされています。また、プログラマーの費用相場は、個人や下請けの場合月額40万円~60万円、大手企業では月額50万円~100万円が相場です。

アプリ開発を一から外部に依頼することをスクラッチ開発と言いますが、自社開発よりも費用が高額で初期費用に1,500万円~2,000万円が必要になるケースもあります。また、開発する工数も自社開発より長期化しやすい傾向にあります。

モバイルアプリのジャンル別相場

モバイルアプリにはさまざまな種類のアプリが存在し、開発費用はアプリの種類によって異なります。ここでは4種類のアプリの費用相場についてご紹介します。

ショッピングカート系アプリの開発費は100~300万円

モバイルアプリのなかでも日常的に利用されている種類で、一般的な費用相場は100万円~300万円です。なお、搭載する機能やシステムの設計によって費用に多少の変動があります。

通話・メッセージアプリの開発費は100~500万円

スマホやパソコンで使用されるLINEや電子メールが該当するジャンルで、一般的な費用相場は100万円~500万円と費用に幅があります。Skypeのようなモバイル形式の通話アプリの開発になると、開発費用も高額になります。

カタログ系アプリの開発費は50~100万円

電子書籍やモバイルカタログなどが該当します。種類にもよりますが、フォームから構築する複雑なシステム設計が必要になると、多額の費用がかかります。しかし、現代では開発ツールに多機能なものが増えたことで、一般的な費用相場は50万円~100万円ほどで開発できるようになっています。

ゲームアプリの開発費は300~1000万円

ゲームアプリの開発には数あるアプリのなかでも特に多機能性が求められます。SNS機能やマップ機能、オンライン設計が必要になる場合もあるので、費用相場も開きがあり一般的には300万円~1,000万円とされています。また、ゲームアプリの環境条件はすべてクラウド型システムになるので、サーバ費用もかかってきます。

モバイルアプリの機能別費用相場

モバイルアプリの開発費は、アプリの種類だけではなくアプリ内に搭載する機能によっても変動します。ここでは、4つの機能をピックアップし、搭載させるための費用についてご紹介します。

ログイン機能の開発費は25~50万円

アプリのなかには、メールアドレスとパスワードを入力してログインするものと、SNSアカウントと連携させてログインする方法の2種類があります。一般的には、前者の場合の費用相場は25万円~50万円、後者の費用相場は10万円~25万円とされています。

価格帯の差が生まれる理由は、それぞれのログインは仕組みが異なっており、必要となる機能が異なっているためです。メールアドレスとパスワードでログインする機能を実装する場合、メールアドレスの変更やパスワードの変更、パスワードを忘れた場合の処理を実装する必要があるため、SNSログインよりも多くの機能が必要となります。

ちなみにiOS向けアプリの場合、SNSログインを実装する際にはAppleのガイドラインによって、「Sign in with Apple」を実装しなければなりません。この機能の導入を含めた場合、メールアドレスとパスワードによるログイン機能と、それほど費用は変わらなくなっています。

プッシュ機能の開発費は10~100万円

プッシュ機能は、アプリから何らかのお知らせがある際に、通知内容をスマホに表示させる機能です。プッシュ機能は、リアルタイムで通知しなければならないため高度な技術が必要となり、一般的な費用相場は10万円~100万円になります。

アプリ内の決済機能の開発費は10〜50万円

最近では、電子マネーやQRコード決済サービスなど、さまざまな決済がスマホで可能になりました。以前は決済機能の開発は、スマホやサーバから情報を取得するためのデータ処理機能が必要で、開発費用が高額になっていました。しかし、昨今は多様な決済システムが充実してきたことで開発費用を抑えた開発が可能となり、一般的な費用相場は10万円~50万円です。

チャット・メッセージ機能の開発費は10~50万円

スマホ利用者にもっとも利用されている機能で、一般的な費用相場は20万円~40万円です。なお、チャット・メッセージ機能には利便性を高めるためのオプション機能が付属されていることが多く、オプション機能を充実させたい場合は、費用が加算される仕組みです。

費用に関する注意点

開発費用について注意しておいていただきたい点として、複数のOSに対応するアプリを開発する場合、単一のOSに対応する場合と比べて費用は多くかかる、という点があります。

これは、一般的に複数OSに対応させるためには、そのぶん複数の開発環境を用意し、各OSの言語に対応していく必要があるためです。

ただし最近ではクロスプラットフォーム開発の技術が進み、複数OSに対応させる際の費用増加を小さくすることができるようになりました。

この他にも、OSの古いバージョンに対応させる場合も、別途料金がかかり開発コストが膨らむ可能性があります。特に、android対応アプリ開発は、機種の種類も多いため試験工数がかかり、さらなるコストがかかる可能性があるので注意が必要です。

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モバイルアプリは開発以外にも費用がかかる

モバイルアプリ開発は、アプリの種類や搭載する機能などで費用が変動することはご紹介したとおりですが、アプリの開発以外でも費用がかかることをご存じでしょうか。ここでは、開発以外にかかる費用について3つご紹介します。

サーバーの費用

一般的にアプリ開発で使用するサーバは3種類あります。まず、アプリの開発者がテストとして利用する「開発サーバー」、運用担当者が運用するにあたり支障がないかを確認する「ステージングサーバー」、実際に運用する本番環境の「本番サーバー」です。

そのため、直接の開発費用以外に上記で挙げた3つのサーバーのレンタル費用が必要です。費用相場は開発するモバイルアプリの種類などによりますが1,000円~数万円がかかります。ただし、ネットショッピングアプリの場合は、サーバー費用が20,000円以上かかると見ておきましょう。

検証環境の整備にかかる費用

アプリ開発の工程には、アプリが正しく動くかの確認する作業があります。企業によっては、事前に確認用のスマホを準備している場合もありますが、用意していない企業は確認用のスマホを購入しなければいけません。

アプリ開発を検討の際は、事前に確認用スマホがあるかチェックしておくといいでしょう。

保守・運用・メンテナンス費

アプリを開発した後は、ユーザーによりアプリを快適に利用してもらう環境を構築するべく、セキュリティチェックやバグの修正、新しい機能の追加などの保守や運用費が必要になります。

外部に依頼する場合には、案件のレベルや人件費によって違いがありますが、およそ開発費用の15%ほどが保守費用の目安です。

また、運用や保守だけではなく、OSのアップデートに対応するためのメンテナンス費も必要です。アップデートを怠ってしまうと、快適な環境でアプリを利用することができずに、ユーザー離れの要因になってしまう可能性があります。

さらに、アプリに不具合があった場合には、再開発やメンテナンスに膨大なコストがかかる恐れがあるので、事前に不具合があるリスクを考えておく必要があります。

費用をできるだけ抑えるには

アプリ開発を外部に依頼する場合には、長期におよぶ作業工数と開発費用がかかります。ただし、外部開発でも費用を抑えることができるポイントがいくつか存在します。

ここでは、開発費用を抑える方法について5つご紹介します。

開発内容について十分にやり取りを行う

自社でアプリ開発にかけられる予算を算出したら、次に重要になるのが依頼する業者の選定です。外部に依頼する場合は、自社で考えたアプリの構造を完璧に再現してくれるエンジニアを見つけることが重要になります。

また、自社の予算内で請け負ってくれるかどうかも業者を選ぶ際の大切なポイントです。特に、アプリ開発を外部依頼した経験が少ない企業だと、業者とのコネクションがないため自社に合う業者を探し出すのが難しくなります。

そこで、外注業者の斡旋や一括見積もりが可能なサービスを利用するのも1つの方法です。制作会社について詳しい知識がなくても、複数の制作会社から見積もりを取得することで比較・検討が可能です。

しかし、各制作会社の見積もり金額に開きがある場合があります。これは制作会社によって、大まかに見積もりを算出する場合や、機能ごとに細かく費用を算出する場合があるためです。

制作会社の選定材料としては、後者の細かな見積もりを算出してくれる会社が望ましいです。実際に開発が始まってから見積もり金額以上に費用が膨らむことも珍しくはありません。そのため、業者選定の段階でしっかりと開発内容についてやり取りを行うようにしましょう。

アプリ開発を外部に依頼して費用が高くなる要因として、相手にどんなアプリを開発して欲しいかの具体化ができていないケースがあります。自社の発注書の内容が抽象的だとエンジンアも再現することが難しいです。また、開発に至る工数も長期化し費用が余分にかかってしまう可能性があります。

コストを抑えるための手段としては、具体的な発注書の作成が不可欠です。エンジンアも完成イメージがわきやすく具体的な作業工数や取り入れる機能を把握することが可能になります。開発工数も削減されるため、コストを抑えることができます。具体的な発注書の作成が難しい場合には、類似の既存アプリを共有することがおすすめです。

機能を見直す

アプリをより多くのユーザーに使ってもらうために、さまざまな機能を盛り込みたいと考える方も多いでしょう。しかし、機能が多ければそれだけ開発コストがかかります。また、現時点で人気の機能がアプリのリリース時にも必要とされているかどうかはわかりません。

したがって、最初は最小限の機能で開発を進めてリリースし、ユーザーのニーズやアプリで実現したいことが増えた段階で機能を加えるというのもコストを抑える方法の1つです。

無駄な機能をつけたばかりに開発費用がかさんでしまうことのないように、機能の選定は慎重に行いましょう。

Flutterの採用を検討する

Flutterとは、2018年にGoogleが開発したモバイル向けのフレームワークです。フレームワークとは、システム開発を効率化させる機能群を意味します。今までは、モバイルアプリやwebアプリなどに対応したアプリの開発には、それぞれの開発環境が異なるために2倍の作業工数と費用がかかっていました。

しかし、Flutterを利用することで1つのコードでモバイルアプリやwebアプリもすべてまとめて開発することが可能です。まとめて開発できることにより、作業工数も半分程度に抑えられることもあり、労働生産性も向上します。実際に、100万円程度の費用削減に繋がった事例もあります。

安易な自社対応は要注意

外部開発の開発費用を抑える手段として、自社でできる作業は自社で対応して費用を抑えよう、と考える方も多いかもしれません。たしかに、アプリのデザインなどを自社で行えば数十万円のコストカットが可能になり、費用を抑えることが可能です。

しかし、アプリ開発の知識・経験がない社員がデザインを作成してしまうと、アプリの実装時に余計に費用がかかる恐れがあります。また、外部に依頼するものよりもクオリティが落ちてしまうことも懸念されます。

自社内に十分なノウハウがある場合は問題ないですが、そうでなければ、アプリ開発に関しては安易な自社対応は避けて、プロに任せた方が結果としてコストが抑えられる可能性が高いです。

レベニューシェアの検討

レベニューシェアは、自社と制作会社がアプリをリリースした後に得る利益を分配する方法です。利益の分配条件によっては、制作会社がアプリ開発にかかる費用の一部または全額を負担してくれる可能性があります。負担金額や分配金額は、制作会社との交渉次第で変動するので細かなやり取りが重要です。

アプリ開発をしたくても予算が足りない企業にはおすすめの手段です。ただし、レベニューシェアで開発費用を負担してもらうためには、自社の企画力が重要になります。

まとめ

今回の記事では、モバイルアプリ開発費用の相場についてご紹介しました。自社開発の環境が整っていない場合は、外部に依頼するのが一般的ですが、費用がかかります。また、開発以外にも費用がかかるため、モバイルアプリリリース後の運用まで見越した予算を組んでおくようにしましょう。

外部開発でも費用を抑える方法はいくつかあるので、自社に適したモバイルアプリ開発を検討してみてはいかがでしょうか。

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