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【ハイブリッドアプリとは?】メリットや開発方法までイチから解説!

現在、数えきれない種類のスマートフォン用アプリケーションが普及しています。スマートフォンの位置情報を検知して道案内をしてくれる交通案内アプリや、カメラ機能と同期して撮った写真を加工してくれるカメラアプリなどがありますが、これらのアプリを開発するには非常に多くの工数がかかります。

そこで、「ハイブリッドアプリ」の開発を検討しているという方も多いのではないでしょうか?

今回この記事では、ハイブリッドアプリの特徴やメリットをご紹介し、最後にネイティブアプリの開発工程についても解説していきます。

ハイブリッドアプリとは?

ハイブリッドアプリとは、「Webアプリ」と「ネイティブアプリ」両方の制作技術で作成される、iOSやAndroidアプリのことです。

Webアプリとは、Google ChromeなどのWebプラウザを構成する際に使用される技術である、CSVやHTMLなどの言語によって開発されたアプリのことを指します。Webアプリでは、デバイスにアプリさえインストールしてしまえば、パソコンやスマートフォンを問わずさまざまなデバイスで起動できる点がメリットです。

一方、ネイティブアプリは固有のデバイスに依存したアプリで、「App Store」や「Google Play Store」から、スマートフォンやタブレットといった端末にダウンロードすることで利用できます。ネイティブアプリの一番のメリットは、「カメラ機能」や「位置センサー機能」、「プッシュ通知機能」といったデバイス独自の機能を利用できる点です。なお、こうした機能のことを「ネイティブ機能」と呼びます。

ハイブリッドアプリは、OSのWebView上で動作するため、GPS、カメラ、センサーなどOS固有の機能にアクセスしない限りは、OSごとの開発が不要になります。他にも、カメラやGPSといったデバイスのネイティブ機能を利用できる点が特徴です。

ハイブリッドアプリとネイティブアプリの違い

ここでは、ハイブリッドアプリとネイティブアプリの違いを詳しく見ていきましょう。大まかに3つの違いがあります。

(1)仕組みの違い

ネイティブアプリは、モバイルOS上で動作します。端末上で動き、端末の機能を直接呼び出せるのが特徴です。その点、ハイブリッドアプリはWebView上で動作します。WebViewとは、スマホアプリ上でWebページを読み込んで表示する機能のことです。スマホの機能を利用してアプリを動作させるのではなく、Web上にあるサイトを利用してアプリを動作させます。

(2)動作速度の違い

ネイティブアプリは、特定のデバイス・特定のOSに最適化されるように開発されているため、スムーズな動作を実現できます。一方、ハイブリッドアプリはWebアプリがベースであるため、ネイティブアプリよりも動作速度は遅くなる傾向があります。

(3)対応するOSの違い

ネイティブアプリはマルチデバイスに対応しておらず、Androidで動作するアプリをiPhoneで操作したり、逆にiPhoneで動作するアプリをAndroidで動かしたりできません。そのため、アプリをAndroidとiPhoneの両方で動作させたい場合は、iOS・AndroidそれぞれのOSに対応するように、別々に開発する必要があります。

これに対しハイブリッドアプリは、マルチデバイスに対応しておりOS関係なく動作することができるのです。

ハイブリッドアプリネイティブアプリ
仕組みWebView上で動作モバイルOS上で動作
動作速度遅い速い
対応するOSマルチデバイスに対応OSごとに開発環境が変わる

ネイティブアプリ開発とは?Webアプリ,ハイブリッドアプリとの違いを比較解説

ハイブリッドアプリのメリット

ハイブリッドアプリの長所は、大きく分けて3つあります。以下にハイブリッドアプリのメリットをご紹介します。

OS関係なく開発できる

先述しましたが、ハイブリッドアプリの最大の特徴は、動作環境が使っているデバイスに左右されない点です。

ハイブリッドアプリはマルチプラットフォームに対応しているため、OSやデバイスなど、アプリケーションを起動する環境を選びません。1つの開発工数でiOSとAndroidの両方に対応したアプリを開発できるため、少ない開発工数で早期にリリースできる点も魅力です。

ネイティブ機能を利用できる

ハイブリッドアプリでは、ネイティブ機能を利用できます。カメラやGPSといったデバイスの機能を活用できるので、モバイル端末ならではの利便性を提供可能です。

また、ハイブリッドアプリは「Google Play」や「App Store」などからダウンロードして利用できるため、信頼性や認知度の向上といった効果も得られます。

コストを抑えて開発できる

iOSとAndroidのOS毎に開発する必要がないため、開発コストも大幅に削減できます。Webアプリの開発経験者であれば開発を行えることから、iOSとAndroidのそれぞれのアプリ開発に精通した人材を採用する必要はなく、人件費を抑えて開発を進めることが可能です。

開発コストを抑えることができれば、その分アプリのプロモーション活動に費用を投下するなど、ダウンロード数を伸ばすための施策に注力できるようになります。

アプリのプロモーション施策については、こちらの記事で詳しくご紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

メンテナンスが簡単

ハイブリッドアプリはマルチプラットフォームを採用しているため、1度のメンテナンスで複数のOSに対応できます。従来のネイティブアプリは、各OSがバージョンアップされたり、アップデートする必要があったりする場合は、それぞれのアプリを修正しなければなりませんでした。しかし、ハイブリッドアプリの場合はWeb上で表示されるため、OSやデバイスの影響を受けません。アプリの内容を変更する際にも、サーバー側の変更のみで簡単に反映することができます。

ハイブリッドアプリの懸念点

ここまで、ハイブリッドアプリは開発工数が少ないこと、これによりコストが抑えられてメンテナンスも簡単にできるとご紹介しました。しかし、ハイブリッドアプリにもデメリットは存在します。アプリ開発はそれなりに開発費用がかかることから、思い通りのアプリを制作するには事前にメリット・デメリットを理解したうえで開発を進めることが大切です。

ここからは、ハイブリッドアプリのデメリットを大きく2つの項目に分けてご紹介します。

動作が重い

ハイブリッドアプリは、比較的に少ない開発工数でWebアプリよりもさまざまな機能を搭載することができますが、ネイティブアプリほどアニメーションのバリエーションが豊富ではなく、動作の滑らかさも劣ります。動作が重く、スムーズに起動しないとユーザーにストレスを与えてしまい、継続的に利用してもらえない可能性もあります。特に、3Dのゲームは動作が重くなってしまうため、ジャンルに応じてハイブリッドアプリとネイティブアプリを使い分けるようにしましょう。

細かな変更が難しい

詳細部分の変更が臨機応変に行えないことも、ハイブリッドアプリのデメリットです。ハイブリッドアプリは制作の段階で大まかなフレームワークに沿って作成されるため、フレームから外れる修正を施しにくいという特徴があります。

また、ネイティブ機能を利用する際はプラグインを使用しますが、利用の可否はプラグインの有無に左右されます。プラグインの多くは個人開発なので、欲しいプラグインがない場合は自社で開発する必要も出てきます。

ネイティブアプリはどんなケースにおすすめ?

2章でも触れた通り、ネイティブアプリは「モバイルOS上で動作」「動作速度が速い」「OSごとの開発」という特徴があります。そのため、以下のようなアプリに適しています。

・スムーズな動作が必要となるアプリ

例えば3Dゲームのように動きが多いアプリの場合、動作が重いと動きが遅延しユーザーの快適な利用が妨げられるでしょう。このようなケースでは、OSごとに最適化されるよう開発されたネイティブアプリであれば、動作速度が速いため適しているといえます。

・オフラインでの使用が想定されるアプリ

ネイティブアプリは、アプリのデータをすべて端末へとダウンロードするため、オフライン環境下でも利用できるという特徴があります。

移動中など電波状況に左右されることなく利用してもらいたい場合に適しているほか、アプリの利用時に消費するデータ通信量を抑えたい人に対してアピールしやすいといえるでしょう。

・アプリ内課金を利用する場合

アプリ内課金を利用すると、ユーザーはアプリ内で簡単な操作を行うだけで、所定の支払方法を使った課金が可能になります。この機能はネイティブアプリでなければ利用できません。

反対に「向いていないケース」とは

では、反対にネイティブアプリはどのようなケースに向いていないのでしょうか。

機能面であえてネイティブアプリを避けるべきケースはほぼありません。しかし、開発に時間や費用をかけられない場合は、ネイティブアプリを避けることを検討してもよいでしょう。

ネイティブアプリをAndoroidとiOSの両方で提供する場合、AndoroidとiOSのそれぞれで開発をする必要があります。また、Android向けの「Google Play」やiOS向けの「AppStore」など、アプリストアごとに審査を受ける必要があり、審査には一定の時間がかります。そのため、ネイティブアプリの開発には高額な開発費用と時間がかかってしまうのです。

また、これはハイブリッドアプリも同様なのですが、いずれのアプリも利用してもらうためにはアプリストアからダウンロードしてもらう必要があります。これはユーザーに手に取ってもらうにあたり大きなハードルとなります。

気軽に利用してもらいたいのであれば、Webアプリでの提供も視野に入れるとよいでしょう。

ネイティブアプリの開発

ここでは、ネイティブアプリの具体的な開発手法と、開発ステップをご紹介します。

開発手法について

ソフトウェア開発の進め方は、「ウォーターフォール型」と「アジャイル型」に分けられます。まず、それぞれの手法についてご説明します。

ウォーターフォール型

段階的に作業を進めていく開発手法で、大きなトラブルや修正がない限りはスケジュール通りに開発が進めやすいことから、中~大規模のアプリ開発で取り入れられる手法です。

また、スケジュール管理がしやすく、しっかり要件を決めてから着手するため、予算が見積もりやすいというメリットがあります。しかし、途中で修正が発生した場合は開発工数やコストが想定よりも膨らんでしまう恐れもあります。

アジャイル型

適宜改善を加えながら開発していく手法で、短期間でのリリースを目指す場合に向いています。また、都度イメージや機能の修正を加えながら開発できることから、要件に沿ったアプリを開発しやすいというメリットもあります。

最初から完成した状態でのアプリリリースを目指すのではなく、ユーザーの声を反映しながら改良していくため、ユーザーのニーズをアプリに反映していきやすいのも特徴です。ただし、柔軟性の高い開発手法であることから、意図せぬ方向に開発が進んでしまう恐れもあります。

ネイティブアプリの開発ステップ

開発は、大まかに4つのステップで行っていきます。

ステップ1:要件を定義する

希望に沿ったアプリを開発するためにも、アプリを開発する目的を明確にし、必要な機能を洗い出していきます。そのためには、まずはターゲットとなるユーザーのニーズをしっかりと汲み取ることが重要です。

ステップ2:外部設計を決める

外部設計では、以下の3つの設計を決めていきます。

・方式設計:プログラミング言語・フレームワークなどの環境やセキュリティ対策を決めます。
・UI/UX設計:ユーザーにとって使いやすく、直感的な操作ができるデザインを心掛けてアプリの画面を設計します。
・機能設計:要件定義の機能を搭載するために、動作やログイン条件などの細かな動作に加えて、アプリ内でどのように処理するか詳細な設計をしていきます。

ステップ3:内部を設計する

外部設計で決まった要素を、実際にプログラミングで落とし込んでいく工程です。データを保存しておく場所や、ログイン情報との照合をどのように行うかなどを決めていきます。

また、複数の画面でボタンの動作が同じ場合、都度開発するのではなく、モジュールとして機能を複製できるようにしておきます。その際、どこまで細分化するか決めていくモジュール設計という作業も発生します。

ステップ4:開発の開始

無事に設計が完了したら、開発に移ります。ここまで決めた要件や設計に従い、プログラミング言語やフレームワークを活用してコーディングを行っていき、開発が完了したらテストを行います。

テストは、まずは単体テストでモジュール単位、画面単位で想定したとおりの動作がクリアできているかチェックし、処理が失敗した場合の挙動も確認しておきます。単体テストで細かな洗い出しが完了したら、最後に画面やモジュールを組み合わせて実際の利用を想定した結合テストを行います。結合テストでは、ユーザーの視点で使いづらい点や分かりづらい点はないかどうかチェックし、リリースに備えていきます。

ここでは各知識について簡単にご紹介しましたが、アプリ開発を実際に進める場合、知っておくべき知識はたくさんあります。アプリ開発全般の基礎知識を以下の記事に詳しくまとめましたので、併せてご参照ください。

【モバイルアプリ開発のはじめかた】開発の流れや外注の方法を解説

まとめ

この記事では、ハイブリッドアプリとネイティブアプリについてご紹介しました。

ハイブリッドアプリは、OSに依存することなくどのような端末でも起動することができ、ネイティブアプリはOS毎の開発は必要なもののスムーズな動作と多様な機能を搭載することができます。記事内でご説明した通り、ハイブリッドアプリとネイティブアプリにはそれぞれメリット・デメリットがあります。

アプリ開発を進める場合は、それぞれの特徴をよく理解し、ターゲットやアプリの目的に応じてアプリの種類を選ぶようにしましょう。

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