担当者が知るべきアプリ開発の流れを7つのステップで解説
アプリ開発の流れを理解することは、プロジェクトの成功に不可欠です。特に、開発の各ステップを把握することで、スムーズな進行が可能になります。初めてアプリ開発に取り組む担当者は、どのように進めれば良いのか分からないことが多いでしょう。
そこで本記事では、アプリ開発の流れを7つのステップで解説し、外注時の注意点についても詳しくご紹介します。
◆「アプリ開発の流れ」7つのステップ
- 自社内で企画を決定する
- 依頼先のパートナーを選ぶ
- 要件定義
- 設計・デザイン
- 開発・テスト
- アプリの審査・公開
- 保守運用
アプリ開発プロセスでは、上流工程、特に要件定義の重要性が高いです。この段階で不明確な点があると、開発会社とクライアント間で期待値のミスマッチが生じ、プロジェクトの遅延や品質低下につながる恐れがあります。コミュニケーションを密に要件定義書を行い、アジャイル手法を取り入れることで、短いサイクルでのフィードバックが可能になり、期待値のギャップを抑えることができます。プロジェクト関係者で協力して開発を進めることが、「高品質なアプリ開発」の鍵となります。
本記事では、アプリ開発会社「株式会社ペンタゴン」のエンジニアである筆者が、アプリ開発の流れについて詳しく解説します。初めてのアプリ開発でお悩みの方は、デザインとアプリ開発に強みを持つ「株式会社ペンタゴン」までご相談ください。
アプリ開発の流れ「7つ」の手順
◆アプリ開発の流れ「7つ」の手順
アプリ開発は、いくつかの手順を踏んで行います。ここでは、モバイルアプリの開発依頼から、公開までの流れをポイントと併せて解説します。
手順① 自社内で企画を決定する
「企画」は、アプリを開発する目的やイメージを明確にするための重要な工程です。企画段階で目的やアプリのイメージが曖昧ですと、依頼先の制作会社にとってもイメージがつかめず、望んでいたアプリが完成する可能性が低くなってしまいます。
そのため、企画段階で大事なことは目的やイメージを明確化することです。ユーザーのターゲット層や、どういったアプリを開発するかアイデアを出し合いながら内容を明確化することで、理想のアプリを開発してもらうことが可能になります。
アプリ開発を外注する場合、アプリの企画書を用意しておくとスムーズに商談が進みます。アプリの企画書の書き方についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
手順② 依頼先のパートナーを選ぶ
企画段階でアプリのイメージや目的が明確化できたら、次は制作会社を選ぶ工程です。自社開発できない場合は外部に依頼する必要があり、3つの依頼先があります。
◆アプリ開発における3つの依頼先
依頼先 | メリット | デメリット |
---|---|---|
①開発会社 | 技術力と開発スピードが高い | 開発費用が高い 開発スピードが遅くなることがある |
②フリーランス | 費用を抑えられる | 開発期間が長くなる可能性がある 失敗リスクが高い 人材探しに手間がかかる |
③クラウドソーシング | 必要な人材を必要なだけ確保できる 工程ごとに作業分担可能 | 品質に問題がある可能性 マネジメントが難しい |
①開発会社
1つ目は、開発会社に依頼する手段です。エンジニアの腕でアプリの完成度が左右されるので、技術力を求めるのであれば大手企業の開発会社がおすすめです。大手企業は優秀で実績のある人材が豊富に揃っており、開発スピードが早いのがメリットになります。
ただし、大手は開発費用が高い傾向なので、費用を抑えたいのであれば中小企業の開発会社に依頼するのも良いでしょう。中小企業でも大手企業に劣らない優秀な人材がいる場合もありますが、設備や人員が少ないため開発スピードが下がってしまう可能性がある点には注意が必要です。
開発会社に依頼する場合、プロジェクトの規模や複雑さに基づいた詳細な見積もりが提供されます。人件費、開発期間、使用技術などが明記され、大規模なプロジェクトでは段階的な支払いスケジュールが提案されることもあります。品質保証やアフターサポートについても言及されるでしょう。
②フリーランス
2つ目は、フリーランスに依頼する方法です。しっかりとディレクションをすることができれば、開発会社に依頼するよりも費用を抑えた依頼が可能です。ただし、アプリをリリースするまでに期間がかかる、開発途中で失敗するリスクがあります。また、最適なフリーランスの人材を探す手間がかかります。
フリーランスの見積もりは通常、時給または固定料金ベースです。プロジェクトの範囲、期間、成果物が明確に定義され、支払い条件や修正回数なども記載されます。個人の専門性や経験に基づいた料金設定となります。
③クラウドソーシング
3つ目は、クラウドソーシングを利用する方法です。クラウドソーシングは、不特定多数に業務を外注するサービスです。クラウドソーシングのメリットは、費用を抑えて必要な人材を必要なだけ増やすことができる点です。そのため、アプリ開発工程ごとに作業を分担させることもできます。
クラウドソーシングでは、プロジェクトの要件に対して複数の提案者が見積もりを提出します。各提案には予算、完了までの期間、提案者のスキルや過去の実績が含まれます。クライアントは複数の見積もりを比較して、最適な提案を選択できます。
ただし、クラウドソーシングは基本的にやりとりがすべてオンラインになるので、お互いにどんな人物かが把握しづらく、信頼できる人材かどうかの判断が難しい場合や、納品物の内容や品質についてのイメージの共通認識を持ちづらい場合があり、こちらもしっかりとしたディレクションが必要です。
手順③ 要件定義
アプリ開発における要件定義は、プロジェクトの基盤を形成する極めて重要なプロセスです。この段階で作成される要件定義書は、開発チームとクライアントの間で共有される重要な文書であり、プロジェクトの方向性を決定づけます。
要件定義書には、まずアプリ開発に至った背景や目的が明確に記述されます。これにより、開発チームはクライアントの意図を正確に理解し、適切な解決策を提案することができます。次に、ターゲットユーザーの特定と分析が行われ、ユーザーのニーズや行動パターンに基づいたアプリの設計が可能となります。
機能要求の詳細な記述も要件定義書の重要な部分です。ここでは、アプリの主要機能、オプション機能、将来的に追加予定の機能などが明確に定義されます。各機能の優先順位付けも行われ、開発の段階的なアプローチを計画する際の指針となります。
ユーザーインターフェース(UI)とユーザーエクスペリエンス(UX)に関する要件も詳細に記述されます。これには、画面遷移図、ワイヤーフレーム、デザインの方向性などが含まれ、アプリの視覚的・操作的な側面を具体化します。
技術的要件も重要な要素です。使用するプログラミング言語、フレームワーク、データベース、サーバー環境などの指定や、セキュリティ要件、パフォーマンス目標、スケーラビリティの考慮事項などが記載されます。
さらに、開発スケジュール、予算制約、品質基準、テスト要件、保守・運用計画なども要件定義書に含まれます。これらの情報は、プロジェクト管理の基礎となり、リスク評価やリソース配分の指針となります。
詳細かつ明確な要件定義は、開発プロセス全体の効率を高め、手戻りやスコープ誤りを最小限に抑えます。また、クライアントと開発チーム間のコミュニケーションを円滑にし、プロジェクトの成功確率を大きく向上させる重要な役割を果たします。
手順④ 設計・デザイン
依頼するパートナーが決まったら、要件定義書を基に設計していきます。設計段階は、「外部設計」「内部設計」「テスト設計」で構成されています。
◆設計フェーズ概要
設計フェーズ | 主な内容 | 重要ポイント |
---|---|---|
外部設計 | - 方式設計 - 画面設計 - 機能設計 | - ユーザビリティ重視 - ワイヤーフレーム作成 - 視覚的な完成イメージの共有 |
内部設計 | - モジュール設計 - データ設計 - プログラム設計 | - 再利用可能なモジュール化 - データフローの具体化 - プログラマが理解できるレベルまで詳細化 |
テスト設計 | - テスト項目の決定 - テスト方法・手順の策定 | - 結合テスト、総合テストの準備 - アプリの正常系・異常系の動作確認 |
外部設計
外部設計は、アプリの操作方法やアプリの構成を決める設定工程です。これは、アプリのリリース時に実際に利用するユーザーが見たり触れたりする部分となります。そのため、設計基準としてはいかに使いやすくできているかが重要です。外部設計で行う具体的な設計内容は、以下の通りです。
(1)方式設計
方式設計では、アプリを実行するインフラストラクチャや、フレームワークやプログラミング言語といったアプリ開発に必要とされる環境を決定します。アプリ全体の構成を決めるだけでなく、セキュリティ対策やコーティング基準などのポリシーについても確定させる工程です。
(2)画面設計
画面設計では、どのような画面が必要とされるのか、ボタンやテキストエリアといった部品にどのようなものが必要なのかを決定すると同時に、デザインを決定します。また、画面デザインだけではなく、どれだけユーザーが直感的で使いやすいアプリを開発するのか、ポリシーを決定することも重要です。
画面設計の工程をスムーズに進めるために必要となるのが「ワイヤーフレーム」です。ワイヤーフレームを作ることで完成イメージが視覚的に共有され、品質向上のための磨き上げ工程が進めやすくなります。
ワイヤーフレームの意味や活用のポイントについては、以下の記事にて詳しく紹介しています。アプリ開発のワイヤーフレームとは何か?ポイントと作り方、ツールなど基本を解説
(3)機能設計
機能設計では、要件定義で定められた機能を満たすために、ログイン時の条件やボタンを押した時の動作など、実装するすべての機能を具体的に洗い出します。また表面上の可動部分に加え、データベース設計やバッチ設計など、アプリ開発の裏側の処理についても決定する必要があります。
内部設計
外部設計で定めた内容を実装させるため、内部設計ではプログラミングに必要な情報や手順などを詳細に設計します。内部設定で行う具体的な設定内容は、以下の通りです。
(1)モジュール設計
プログラムでは、さまざまな処理で同じような機能を組み込むことになります。例えば、画面でボタンを押した時の動作を設計しようとしたとします。ボタンを押した時の動作が、異なる複数の画面で同じ場合、画面単位で実装するのではなく、モジュールとして同じような機能を使い回すのが一般的です。
このように、モジュールをより細かく分割し、具体的に設計するのがモジュール設計なのです。
(2)データ設計
データ設計ではデータの流れを決めたり、データをファイルやデータベースに保存したりするための具体的な場所を決定する工程です。例えば、ユーザーがログイン画面で入力した情報と、データベースに保存されているデータが一致していることを、具体的にどう確認するかを決定します。
(3)プログラム設計
プログラム設計の工程では、設計した内容を担当プログラマーが理解できる水準になるまで、具体的に落とし込みます。プログラムを、そのまま日本語にカスタマイズしたような設計書が作成されるようなイメージです。例えば、ログイン処理のサンプルがあるとします。ログイン情報を入力しボタンを押した時の処理として、「ユーザーIDおよびパスワードがデータベースに格納されているデータと一致するか」、「一致する場合はホーム画面にページ移動する」、「一致しない場合は画面にエラー表示をする」などの内容のことをいいます。
テスト設計
テスト設計は、アプリが実際に正常に作動するか確認するための設計工程です。テスト項目や方法、手順を決定した上で実施します。この工程を経ることで、後の単体テストや複合テストが円滑に行えるようになります。
手順⑤ 開発・テスト
設計工程が完了したらいよいよアプリの開発段階に移行します。ここでは、開発や、設計通りに動くかの動作確認、修正を行います。開発工程をスムーズにするためには、プログラミング担当者や開発にかける工数が具体的に決まっているかが重要です。
テスト工程には、単体テストと結合テストの2種類があります。
単体テストは、要件定義書通りにアプリが起動してデータ登録が正確に行われるか確認します。結合テストは、複数のプログラムと結合させた場合に、設計通りにデータのやりとりができているかをチェックします。
また、2つのテスト工程とは別に受け入れテストがあります。受け入れテストで確認することは、ユーザーにとって使いやすいアプリであるか、目的に沿ったアプリとなっているかの確認です。さらに、受け入れテストでは仕様変更が正しく反映されているか、不具合が生じていないかの確認も行います。
手順⑥ アプリの審査・公開
テスト段階で問題がなければ、アプリを公開する段階に入ります。アプリの公開手順は3つに分けられます。
(1)ストア申請を行う
モバイルアプリの場合、iOSとAndroidでは公開手順が異なります。
iOSの場合、iTunes Connectに登録し、AppStoreにアプリ情報を登録すると申請可能です。アプリ申請は、1週間~2週間程度かかります。Androidの場合は、Google Playデベロッパーに登録し、アプリ情報を登録すると申請可能です。審査には、最大で7日程度が目安となりますが、例外的に7日以上の日数を要する場合があります。
アプリ完成後も、公開に向けた審査には日数を要する点に注意しましょう。審査にかかる期間の目安について、こちらの記事でご紹介していますのでぜひご覧ください。
(2)告知や宣伝を行う
せっかく機能性の高いアプリを公開しても、ユーザーに認知されなければ利用されることはありません。そのため、自社サイトやSNS、レビューサイトなどを活用し開発したアプリの告知や宣伝を行う必要があります。ユーザーが気軽に試せるように、公開キャンペーンなどを行いましょう。
手順⑦ 運用保守
アプリを公開したあとに、不具合が多発するようでは多くのユーザーが離れてしまいます。そのため、ユーザーが快適にアプリを利用し続けられるように運用・保守を適切に行い、不具合があれば早急に対応を行うことが重要です。ユーザーからの問い合わせに対応できるように、問い合わせ窓口を設置すると良いでしょう。
アプリの2種類の開発手法
アプリの開発には、自社内で開発する自社開発と外部発注があります。外部発注の場合、開発手法として主に「ウォーターフォール型」または「アジャイル型」が採用されます。ここでそれぞれの開発手法の違いを見ていきましょう。
開発手法① ウォーターフォール型
ウォーターフォール型は、以下のように企画からアプリのリリースまでのプロセスを段階的に進めて行く開発手法です。
企画 → 計画 → 設計 → デザイン → 実装 → テスト → リリース
ウォーターフォール型のメリットは、リアルタイムで開発の進捗状況が可視化できるので、どこまで開発が進んでいるのかを把握しやすい点です。一方、デメリットとして、仕様や設計をしっかりと固めた上で開発に入るため、時間がかかってしまう点や開発途中での仕様変更に対応しづらくなる点が挙げられます。
◆ウォーターフォール型開発に適したケース
アプリの種類 | 適したアプリケーション例 | 特徴 |
要件が明確で変更が少ないアプリ | - 企業の業務用アプリ - 特定の機能に特化したユーティリティアプリ | - 要件が事前に明確- 変更が少ない - 計画的な開発が可能 |
高い品質と安全性が求められるアプリ | - 金融機関のモバイルバンキングアプリ - 医療関連アプリ | - セキュリティが重要 - 厳密な品質管理が必要 - 法規制への対応が必須 |
大規模で複雑なアプリ | - 多機能な統合型ビジネスアプリ - 大量のデータを扱う分析アプリ | - 複雑な機能の統合が必要 - 大規模なデータ処理 - 長期的な開発計画が必要 |
開発手法② アジャイル型
アジャイル型は、国内外のスタートアップ企業で広く活用されており、近年主流となりつつある開発手法です。アジャイル型の開発工程は、「計画→設計→実装→テスト」といった工程を、機能単位の小さいサイクルで何度も回して開発を進めていきます。
アジャイル型のメリットは、機能単位で開発しているため、開発途中の急な仕様変更にも柔軟に対応できる点です。一方デメリットは、具体的な予算や開発工程を判断することが難しいので、予定よりも開発工程がかかり、その分費用がかさんでしまう場合のある点が挙げられます。
◆アジャイル型開発に適したケース
アプリの種類 | 適したアプリケーション例 | 特徴 |
要件が変化しやすいアプリ | - SNSアプリ - ライフスタイル関連アプリ | - ユーザーニーズの変化に迅速に対応 - 新機能の追加が頻繁 |
ユーザーフィードバックを重視するアプリ | - ゲームアプリ - フィットネスやヘルスケアアプリ | - ユーザー体験の継続的改善 - フィードバックに基づく機能調整 |
迅速なリリースが求められるアプリ | - スタートアップ企業の新規サービスアプリ - トレンドに敏感なコンテンツ配信アプリ | - 市場投入の速さが重要 - 競合との差別化が必要 |
頻繁な更新が必要なアプリ | - ニュースアプリ - eコマースアプリ | - コンテンツの定期的な更新 - 新機能や改善の継続的な導入 |
アプリ開発を外注する際に知っておくべき7つの注意点
ここでは、外部に依頼する場合の注意点を7つご紹介します。
注意点① 外注のメリット・デメリットを把握しておく
外部開発のメリットは、専門家に依頼することで効率の良いアプリ開発が実現できることです。自社開発よりもクオリティが高く、依頼する範囲によってはアプリリリース後の運用やサポートも請け負ってくれるので安心です。
一方、外部開発のデメリットは、自社が企画したアプリのイメージをしっかり共有できていないと、求めていたものとは異なるアプリが完成してしまう可能性がある点です。
また、専門家であっても得意なジャンル・不得意なジャンルが存在するため、依頼時には見極める必要があります。例えば、ショッピングアプリ開発が得意な開発会社にゲームアプリ開発を依頼することは、クオリティの面で劣る可能性があるからです。
特にゲームアプリ開発は、他のアプリ開発とは異なる特殊で複雑なシステムを構築するため、経験やスキルが必要になります。外部開発を依頼する際は、事前に過去の実績を調べておくと良いでしょう。アプリ開発を外注する際、重要となるのが外注先企業の選定です。こちらの記事ではそのコツをご紹介していますので、ぜひご覧ください。
注意点② 開発にかかる期間を把握しておく
アプリ開発にかかる工数は、開発するアプリの種類によって異なります。
簡単な検索アプリやショッピングアプリの開発は3ヶ月ほどで開発することができますが、ゲームやSNSアプリの開発は最低でも半年~1年以上の期間が必要です。
また、アプリの開発形態によっても開発工数は異なります。開発形態には、フルスクラッチ型とクラウド型があります。
フルスクラッチ型は、ゼロからアプリ開発を行う開発形態です。ゼロからの開発なので、大規模な開発となると1年以上の開発工数がかかる可能性もあります。フルスクラッチ型は、開発工数や開発費用は高額になりますが、搭載する機能を細かく調整することが可能です。独自性や自由度が高く、他のシステムに連携する際も柔軟な対応ができます。
一方クラウド型は、開発会社が持つ既存アプリをもとに開発する形態です。プログラミングの作業がシステム連携以外にないので、開発工数も3ヶ月ほどで開発可能です。既存のアプリをもとに開発を行うことで費用を抑える効果がありますが、独自性がなく、開発途中の仕様変更や機能追加によって開発工数が伸びる可能性があります。
注意点③ 作りたいアプリはできるだけ明確に
外部開発には発注内容の明確化は不可欠です。依頼内容がはっきりしていないと、開発会社側もイメージがわかず再現できないため、出来上がりも変わってきます。作りたいアプリを明確にするには関係者でしっかり議論し、以下のような項目に留意しましょう。
(1)ユーザーのニーズを明確にする
ユーザーのニーズは何か、明確にした上で具体的な要件を洗い出していく必要があります。ユーザーのニーズと合致していないと、アプリを開発しても利用されない恐れがあります。
(2)アプリ開発の目的を明確にする
アプリ開発の目的を明確にすることも大切です。ユーザーにどのように利用してもらうのか、そのためにどのようなマーケティングを行うのかなど、アプリをリリースした後のイメージを明確に持ち、それを社内や依頼先のパートナーとも共有できるようにしておきましょう。
アプリ開発を成功させるためには、企画の作りこみが重要です。こちらの記事では、動画付きでアプリの企画書作成のポイントをご紹介していますので、ぜひご覧ください。
注意点④ 外注先にどこまで依頼するか
アプリ開発を依頼するにあたり、どこまで依頼するべきか判断が難しい場合があります。
例えば、iOS対応のモバイルアプリの場合は、審査を通過しないとリリースすることができません。自社で審査手順を把握している場合は問題ありませんが、分からない場合手間がかかってしまい申請に時間がかかる可能性があります。また、審査が通らなかった場合に自社で修正しなければならないケースも生じます。
外部開発を依頼する際には、アプリの審査や審査を通らなかった時の対応まで依頼するのがおすすめです。ただし、機能レベルで審査が通らなかった可能性も視野に入れて、依頼時点で前もって相談しておくことが重要です。
アプリ開発の外注において、審査対応以外にも保守・運用の範囲を事前に検討することが重要です。リリース後に発生するバグ修正、機能追加・アップデート、サーバー管理などの継続的な作業を、自社で担当するか外注先に依頼するかを明確にしておく必要があります。これにより、長期的な運用体制が整理され、アプリの品質維持と改善を効果的に管理できます。また、コストや責任範囲の明確化にもつながり、スムーズな運用が可能となります。
注意点⑤ 見積もりは複数社に
アプリ開発のコストは、様々な要因によって変動するため、相場がはっきりと定まっていないのが現状です。そのため、複数の会社に見積もりを依頼すると費用に大きな差が生まれる場合があります。
見積書から会社の特色や強み、企業規模を把握することで自社に適した企業を見つけ出すことができるので、必ず見積もりは複数社に依頼しましょう。
注意点⑥ 技術力や過去の実績もチェック
外部開発では、見積もりを安く見積もって受注を増やそうとする企業がいます。たしかに費用が安いことは依頼先を決める1つの要素ですが、エンジニアの技術力や過去の実績も重要視するべき判断材料の1つです。
過去の実績を把握することで、自社で企画したアプリと類似しているアプリを過去に開発しているか、得意なアプリ開発のジャンルが分かります。
注意点⑦ 外注先に丸投げしない
依頼する会社とのコミュニケーションも重要なポイントです。コミュニケーションがアプリ開発の成功のカギと言っても過言ではありません。やりとりが少ないと双方の認識のずれが生じ、失敗の要因にもなります。
そのため、依頼先選びにおいては担当者との相性も重要になります。相性が悪いとやりとりを重ねても、認識の齟齬が起こり、満足できるアプリ開発にならない可能性があります。一方で担当者との相性がよければ、スムーズに開発に進みイメージ通りのアプリを実現してくれます。
適切なパートナー選びをするためには、見積もりの項目や金額の決まり方について知っておく必要があります。この資料では企業によって見積もり金額に差が出る理由をはじめ、アプリ開発のお金にまつわる基礎知識をご紹介します。
そのほか、お金以外の知識についてはこちらの記事に幅広くまとめていますので、ぜひご覧ください。
まとめ
今回の記事では、モバイルアプリ開発工程の手順と外部開発の場合の注意点について説明してきました。自社のイメージしたアプリの制作を外部開発で実現するには、自社に適した会社の選定が必要です。
開発会社を選定する際は、費用だけに捉われずに、エンジニアの技術力や過去の実績、コミュニケーションの取りやすさも合わせて判断しましょう。
今回ご紹介したアプリ開発の流れを参考にして、企画を立てていきましょう。もし「アプリを作りたいけど、実際にアプリ開発の費用は、どれくらいになるのか?」「アプリ開発の外注を検討していて、一度相談したい」などお考えでしたら、アプリ開発会社の株式会社ペンタゴンをご検討ください。
株式会社ペンタゴンの開発実績については、こちらをご覧ください。
下記よりお問い合わせできますので、お気軽にご相談ください!