【発注者向け】アプリUI/UXの成功事例とは?良いUI・悪いUIの実例から学ぶポイント
アプリ開発を検討していると、「UI/UXが重要なのはわかるが、何が良くて何が悪いのか判断しにくい」「開発会社にデザインのイメージをどう伝えればよいかわからない」と感じることが多いのではないでしょうか。
結論から言うと、UI/UXが良いアプリかどうかの判断軸は、見た目がおしゃれなことではなく、ユーザーが迷わず目的を達成できることです。逆に、悪いUI/UXは、情報が整理されておらず、次に何をすればよいかが伝わりません。
発注者側がこの違いを理解しておくと、開発会社との会話がしやすくなり、完成後の「イメージと違った」を減らしやすくなります。
本記事では、アプリのUI/UX事例をもとに、良いUIと悪いUIの違い、優れたアプリに共通するポイント、発注時にイメージをうまく伝えるコツをわかりやすく解説します。
UI/UXを重視して依頼先を比較したい場合は、内部記事の「【2026年最新】デザインに強いアプリ開発会社おすすめ10社」もあわせて参考にしてください。
アプリ開発をUI/UXデザインのプロに任せるなら株式会社ペンタゴン
株式会社ペンタゴンは、アプリ開発とUI/UX設計を強みとする開発会社です。単に見た目を整えるだけでなく、ターゲットユーザーが何をしたいのか、どこで迷うのか、どの導線が離脱を防ぐのかまで含めて設計できる点に強みがあります。
アプリのUI/UXでは、色や装飾以上に、情報設計、導線設計、ボタン配置、入力負荷の軽減が重要です。とくに新規アプリでは、初回利用時のわかりやすさと継続利用したくなる体験の両立が成果を左右します。
ペンタゴンでは、アプリのUI/UX設計やアプリ開発に関する記事も公開しており、企画段階から相談しやすい土台があります。デザイン重視でアプリ開発を進めたい場合に相性が良い会社です。
アプリのUI/UX事例を見る前に知っておきたい基礎をおさらい
アプリのUI/UXを評価するときは、まずUIとUXの違いを整理しておくことが重要です。
UIは「見た目と操作」、UXは「体験全体」
UIは、ボタン、色、文字、余白、アイコン、画面遷移など、ユーザーが直接触れる部分です。一方でUXは、アプリを知る、使い始める、目的を達成する、継続利用するまでを含めた体験全体を指します。
つまり、見た目がきれいでも、使いにくければ良いUXとはいえません。逆に、派手ではなくても、目的達成までがスムーズなら優れたUI/UXといえます。
良いUI/UXはアプリの成長にもつながる
優れたUI/UXは、単に「使いやすい」で終わりません。初回登録率、継続率、課金率、問い合わせ件数、レビュー評価など、事業成果にも影響します。
たとえば、次のような差が出やすくなります。
- 初回利用で迷わず登録できる
- 使いたい機能にすぐたどり着ける
- 入力や操作のストレスが少ない
- 途中離脱や問い合わせが減る
- 使い続けたい印象が残る
発注者目線で重要なのは、UI/UXは見た目の好みではなく、成果に直結する設計要素だと理解することです。
優れたUI/UXのアプリがもつ5つの共通点とは?
優れたアプリには、いくつかの共通点があります。ここでは、発注者でも見分けやすい言葉に落として整理します。
1. 初回利用でも何をすればよいかわかりやすい
良いアプリは、最初に開いた瞬間に「何のためのアプリか」「まず何をすればよいか」が伝わります。オンボーディング、ホーム画面、主要CTAが整理されているためです。
逆に悪いUIでは、情報が多すぎたり、重要なボタンが埋もれていたりして、初回利用で迷いやすくなります。
2. 重要な機能にすぐたどり着ける
ユーザーは、すべての機能を満遍なく使うわけではありません。予約アプリなら予約、ECアプリなら検索と購入、会員アプリならクーポンや会員証など、主要導線は限られます。
良いUIは、ユーザーの目的から逆算して、最重要機能に最短でアクセスできる設計になっています。
3. 情報が多くても迷いにくい
情報量が多いアプリでも、優れたUIでは迷いにくさがあります。理由は、情報の優先順位、見出し、余白、ボタンの強弱、表示順が整理されているからです。
悪いUIでは、全部を同じ強さで見せようとするため、結果的に何が重要かわからなくなります。
4. ユーザーを不安にさせない
良いアプリは、「このあとどうなるのか」がわかります。たとえば、登録完了までのステップ、決済前の確認、エラー時の説明、操作後のフィードバックなどが丁寧です。
逆に、説明が足りないUIでは、ユーザーは操作をためらいます。不安の少なさもUI/UX品質の一部です。
5. 継続して利用したくなる
優れたUI/UXは、1回使いやすいだけではなく、繰り返し使うほど便利に感じられます。履歴、レコメンド、お気に入り、入力補助、通知設計などが適切に機能しているためです。
発注者が見るべきなのは、見た目よりも「また使いたい理由が設計されているか」です。
プロが選んだ優れたUI/UXのアプリ事例6選
ここでは、発注者がUI/UXを見る目を養いやすいように、代表的なアプリタイプ別に優れた事例を紹介します。重要なのは、デザインの派手さではなく、目的達成までの設計です。
1. Duolingo
Duolingoは、Apple Developerでも「best-in-class design」「great interactions」「easy-to-follow UI」と評されている学習アプリです。さらに公式ブログでも、ホーム画面の再設計について、学習者が「次に何をやればいいか」で迷わないように導線を再構成したと説明しています。つまり、Duolingoの強さは単なるゲーミフィケーションではなく、継続しづらい学習行動を、迷いなく・気持ちよく続けられる形に変えている点にあります。
学べるポイントは次のとおりです。
• 継続率を上げたいなら、まず「次の行動がわかる」状態を作る
• 学習や入力のような負荷の高い行動は、達成感とフィードバック設計が重要
• 楽しさは装飾ではなく、継続のための機能として設計できる
参考リンク: Behind the Design: DuolingoThe Science Behind Duolingo's Home Screen Redesign
2. Flighty
Flightyは、Apple Design Awards 2023のインタラクション部門受賞アプリです。評価理由として、重要な情報を必要な場所に即座に見せる直感的なインターフェイス、ライブマップ、空港サインに学んだ視認性の高い見た目が挙げられています。旅行のようにストレスが高い行動でも、次に見るべき情報が迷いなく見つかる点が強みです。
学べるポイントは次のとおりです。
• 高ストレスな状況では、情報を増やすより優先順位を明確にする
• 進行状況や現在地など、今必要な情報を前面に出す
• 既存の行動文脈に近い見た目を使うと理解コストが下がる
参考リンク: Apple Design Awards 2023 / Flighty
3. Gentler Streak
Gentler Streakは、Apple Design Awards 2024のソーシャルインパクト部門受賞アプリです。一般的なフィットネスアプリのように「もっと頑張れ」と迫るのではなく、その日の体調や生活に合わせて無理のない行動を提案する設計が特徴です。ユーザーを追い込まず、前向きに継続させるトーン設計そのものがUXになっている好例です。
学べるポイントは、アプリの価値は機能だけでなく、どう励ますか、どう負担を減らすかまで含めて設計されるという点です。
参考リンク: Apple Design Awards 2024 / Gentler Streak
4. GO
GOは、国内のタクシー配車アプリとして、「早く呼びたい」という目的に対して迷いを減らす設計が参考になります。公式でも、配車条件を最初に設定できること、さらに配車アルゴリズムが「最も早く到着する可能性が高い」「お客様の体験が良い可能性が高い」車両を優先することを明示しています。つまり、単に配車できるだけでなく、待ち時間や体験の不安を減らす思想がサービス構造に組み込まれています。
学べるポイントは、ユーザーが急いでいる状況ほど、条件設定、待ち時間、結果の見え方をわかりやすくすることが重要だという点です。
5. SmartHR
業務アプリ系のUI/UX事例としては、SmartHRが参考になります。公式でも `user-first design` や `intuitive and accessible product design` を掲げており、アクセシビリティ方針も公開しています。手続きや情報入力が多い業務でも、誰でも迷いにくく、使い続けられる設計を重視していることが根拠として確認できます。
学べるポイントは、BtoBアプリや業務アプリでは、派手さよりも入力ストレスの少なさ、誤操作しにくさ、アクセシビリティが重要だという点です。
参考リンク: SmartHR Accessibility Policy
6. メルカリ
メルカリは、出品と購入という異なる目的を持つユーザーが同じアプリを使うにもかかわらず、迷いにくい導線を保っている好例です。公式にも、UI/UXの一貫性を保つためにデザインシステムを整備し、プロダクト全体の共通言語を作ったと説明されています。ユーザー数が多く、機能も多いアプリでも、一貫性を保つことで使いやすさを維持できることがわかります。
学べるポイントは、複数のユーザー行動があるサービスほど、導線を混ぜず、一貫したUIルールを保つことが重要だという点です。
参考リンク: メルカリのDesign Systemに関する記事
7. PayPay
PayPayは、決済という不安が生まれやすい行動を、安心感とスピードの両方を意識して設計している点が参考になります。公式のデザイン記事でも、課題発見から改善までをA/Bテストや目的ベースの設計で進めていること、新しい地図体験や周辺機能でもユーザーの行動文脈を重視していることが確認できます。単に支払い機能があるだけでなく、使う場面に応じて迷いにくいことが重要です。
学べるポイントは、決済や金融系では、主要機能への速さに加えて、安心して操作できることをどう設計するかがUI/UX品質を左右するという点です。
参考リンク: Design at PayPay : UXリサーチ
ポイントはデザインの上手さよりも「設計の考え方」
ここまでの事例に共通するのは、単に見た目が洗練されていることではありません。ユーザーの目的を先に決め、その目的達成に不要な迷いを減らしていることです。
良いUIは、ユーザーの迷いを減らします。反対に悪いUIは、作り手が見せたい情報を並べすぎて、ユーザーが取りたい行動を邪魔してしまいます。発注者が評価すべきなのは、ビジュアルの好みより、体験設計の筋の良さです。
良いUI・悪いUIは何が違う?発注者が見分けるチェックポイント
実際のアプリを見るときは、次の観点でチェックすると違いが見えやすくなります。
| 観点 | 良いUI/UX | 悪いUI/UX |
| 初回利用 | 何をすべきかすぐわかる | どこを押せばよいかわからない |
| 導線 | 主要機能に最短で行ける | 機能が散らばっている |
| 情報量 | 優先順位が整理されている | 情報が並列でノイズが多い |
| 安心感 | エラーや完了状態がわかる | 操作後の結果が見えにくい |
| 継続性 | また使いたい理由がある | 初回利用後の動機づけが弱い |
この表を基準にすると、デザインレビューの会話もしやすくなります。
発注者がUI/UXのイメージを開発会社にうまく伝えるポイント
アプリ開発会社に「おしゃれな感じで」「使いやすくしたい」とだけ伝えても、具体的な設計には落ちません。発注時には、少なくとも次の情報を整理して伝えることが重要です。
1. 誰が使うアプリかを明確にする
まず必要なのは、ターゲットユーザーです。年齢、ITリテラシー、利用シーン、頻度が違えば、適切なUIは変わります。
たとえば、若年層向けとシニア向けでは、文字サイズ、ボタンサイズ、情報量の適正値が大きく違います。
2. ユーザーに最初に取ってほしい行動を決める
発注者側で「このアプリで最初に何をしてほしいのか」を決めておくと、ホーム画面や初回導線の設計がしやすくなります。
• 会員登録をしてほしい
• 予約してほしい
• 商品を検索してほしい
• 問い合わせしてほしい
この優先順位が曖昧だと、UIもぶれやすくなります。
3. 参考アプリは「好き嫌い」ではなく理由付きで共有する
参考アプリを共有すること自体は有効ですが、「この雰囲気が好き」だけでは不十分です。次のように理由付きで伝えると、開発会社側が設計に落とし込みやすくなります。
• このアプリの検索導線がわかりやすい
• この予約フローのステップ表示が安心感ある
• このマイページの情報整理が見やすい
4. NG例も一緒に伝える
良い例だけでなく、避けたいUIも共有すると解像度が上がります。たとえば、「情報量が多すぎるのは避けたい」「ポップすぎる見た目は合わない」などです。
5. 画面単位ではなく体験単位で相談する
重要なのは、画面単位の好みよりも体験設計です。たとえば「ホーム画面をこうしたい」ではなく、「初回利用から予約完了までを3タップ程度で進めたい」のように伝える方が本質的です。
まとめ
アプリUI/UXを考えるうえで重要なのは、見た目の美しさではなく、ユーザーが迷わず目的を達成できるかどうかです。
優れたアプリには、初回利用でもわかりやすい、重要機能にすぐ行ける、不安を感じにくい、継続利用したくなる、といった共通点があります。発注者側がこの観点を持っておくと、開発会社とのすり合わせがしやすくなり、完成物の精度も上がりやすくなります。
UI/UXは「デザイナーに任せる見た目の話」ではなく、アプリの成果を左右する設計の話です。参考事例を眺めるときも、どのデザインが好きかではなく、なぜ使いやすいのかを言語化してみることをおすすめします。





