iPadアプリの開発にかかる費用の相場は?外注のポイントも解説

自社製アプリの開発を検討している企業が増えていますが、アプリ開発のノウハウがない場合は開発費用をどのくらい見積れば良いかわからないものです。

当記事では、iPadアプリの開発にかかる費用の相場と、開発を外注する際のポイントについて解説します。

iPadアプリの開発を検討中の方はぜひご覧ください。

iPadアプリとは?

iPadは、Appleによって開発及び販売されているタブレット型コンピュータです。App StoreにアクセスすることでさまざまなiPadアプリをダウンロードができ、仕事に活用したりゲームや電子書籍などのコンテンツを楽しめたりします。

iPadアプリの特徴

iPadは同じiOSで動いているiPhoneと比べると、画面サイズが大きいのが特徴です。アプリ開発の際は、iPad最大の特徴である画面サイズの大きさを活かせるアプリが良いでしょう。

代表されるのは読み物系アプリ、デジタルフォトアプリ、子供向け教育アプリなどです。

・文字が多い読み物系アプリ

電子書籍に近いイメージです。画面が広いため文字が多く、閲覧性の高いアプリはiPad向きと言えるでしょう。iPhoneでは文字が小さく読みにくいという問題があります。電子書籍に慣れているビジネスパーソン向けのアプリが当てはまります。

・デジタルフォトアプリ系

自宅でフォトスタンドのように使ったり、美容室などビューティーサービスの店舗や、クリニックの待合室などでサイネージとしても使用されるアプリです。

少し離れたところからでも閲覧できる画面サイズであることや、デジタルなので定期的にコンテンツが更新できるなどのメリットを活かしたフォト系アプリはiPad向きと言えるでしょう。

・子供向け教育アプリ

iPhoneでは画面が小さいため子供が扱うには難しい面がありますが、画面がある程度の大きさがあるため、教育アプリなどに向いているでしょう。

続いて、アプリを開発するにあたって知っておくべき特徴について解説します。

・課金制アプリは手数料が発生する

iPadアプリに限らず、アプリ内で自動更新サブスクリプションを設ける場合は、App Storeに手数料が発生します。自動サブスクリプションの価格の70%から税を差し引いた金額が、アプリ開発者の受け取れる金額になるというシステムです。そのため、iPadアプリで収益を上げようと考えている場合は、手数料を考慮しなければなりません。

また、リリースするにはApp Storeの審査の通過が必要です。

実は、課金時の手数料を回避する方法も存在します。こちらの記事でご紹介しています。

アプリ内課金の手数料30%を回避できる場合とは?

・対応するOSのバージョンを検討することが必要

iPad・iPhoneのOSであるiOSは、これまでに何度もアップデートされています。全てのOSのバージョンに対応することは実質不可能と言えるでしょう。中にはサポートが終了しているOSのバージョンもあるため、比較的新しいバージョンのiOSに対応したアプリを開発することが重要です。

iPadアプリで使われる主な開発言語

iOSとはAppleが作ったOSで、iPhoneやiPadなどのApple製品に搭載されています。iPadアプリはiPhoneアプリと同じ「iOSアプリ」で、開発環境が同じなのでプログラミングする言語も同じです。

iOSアプリを開発する言語は大きく分けて「Swift」と「Objective-C」の2つがあります。Swiftは2014年に登場し、現在の主流になりつつあります。それまでは主にObjective-Cが使用されてきました。

ここでは、その2つの開発言語について簡単に紹介します。

Swift

Appleが2014年に発表したオープンソースのプログラミング言語がSwiftです。

iOSアプリやMac向けのアプリ、Webアプリを開発でき、「コードが読みやすく、書きやすい」「安定性も高く扱いやすい」といった特徴があります。Swiftはもう一つの開発言語であるObjective-Cをベースに、より現代的な仕様の言語として刷新したものです。開発に既存のObjective-Cのコードを組み込めるため、スムーズに開発環境を移行できる点がメリットです。また、Objective-Cと比較して最大2.6倍の検索速度を誇り、従来よりも高速な演算処理ができます。

しかし、Windowsでの開発環境が提供されていないという点がデメリットで、Swiftでアプリ開発をする際はMacを準備しなければなりません。

Objective-C

Objective-CはC言語をベースに作られたオープンソースのプログラミング言語で、Appleの製品やアプリの開発に使われていました。非常に多くのライブラリがあり、Swiftのカバー範囲外まで網羅しています。加えて、開発環境がWindowsにも提供されているというのが大きな特徴です。

しかし、言語の表記が独特で難しくプログラミング初心者には敷居が高いため、Objective-Cをベースにして前述のSwiftが作られました。現状はSwiftがObjective-Cのライブラリを呼び出して使用できる点や、Swiftで書かれたコードの読みやすさなどから、iOSのアプリ開発環境は少しずつSwiftに移行しています。

ところが、Swiftが作られる以前にObjective-Cで作成されていたアプリやシステムはObjective-Cでしかメンテナンスができず、また、個人的な好みでObjective-Cを使用しているエンジニアも多いようです。

iPadアプリの開発にかかる費用の相場

開発したいiPadアプリの内容や機能・要件・取り扱うデータ量などによって、費用は異なります。

また、データベースとのやりとりが無いアプリは、作成する画面数で費用が変わります。iOSアプリのみの開発でサーバ処理を必要としないものなど、シンプルなアプリの場合は、300万円程度が費用の目安です。

対して、アプリにサーバ処理が必要な場合、最低でも300万円以上の費用がかかります。サーバ処理の複雑さにもよりますが、データベースを絡める処理が出てくると、バックオフィスとしてデータベース上のデータを管理するための画面が必要になります。データベースの構築を含めて、単純なアプリとは異なる開発が必要になるので、費用の目安も400万円、500万円と増える可能性が高いです。

さらに「ログイン機能」「アプリ内課金」「プッシュ通信」「他のアプリとの連携」などの機能が追加されると、1機能につき5~20万円を目安にアプリ開発費用は増額します。

また、iPadのみ対応のアプリではなく同様にiPhone対応にもしたいという要件の場合には、iPhone用のインターフェースも考慮する必要があるため、その分費用は高くなりがちです。アプリ開発には製造業のような原材料を必要としません。費用の大半はエンジニアとプログラマの人件費です。

一般的にアプリ開発の費用は「人月=作業人数×開発期間」という作業単位を用いて見積りをします。開発に関わるのは、開発プロジェクトのディレクションを担当するシステムエンジニア(SE)と、実際のプログラミングをするプログラマ(PG)です。

費用の相場は、初級SEだと1人月60〜100万円・中級が80〜120万円・上級になると100〜160万円ほどと言われています。PGについてはレベルで分けられたスキル区分は無く、大手企業で1人月50〜100万円、中小の開発会社や個人の場合は40〜60万円程度です。開発期間が長くなれば、それに比例して技術者の人件費が多くなり開発費用が膨らみます。

詳細な開発費用については以下のリンクを参照してください。

【相場】モバイルアプリの開発費用はいくら?開発費を抑える方法も紹介

アプリは開発ができれば終了ではなく、リリース後の運用サポートにも費用がかかります。バグの修正や機能追加などが発生するため、ランニングコストがかかることも念頭に置くことが必要です。

iPadアプリ開発は外注がおすすめ

集客や収益を上げられるかどうかは、アプリのクオリティにかかっています。優良なアプリの開発は企業にとっての生命線とも言えますが、人材やコストの面で二の足を踏んでしまい、アプリの自社開発に気後れしてしまうケースもあるでしょう。

そこで、おすすめするのが外注によるアプリ開発です。アプリ開発の外注とは、プログラミングなどの専門技術を持つ開発会社にアプリ開発を委託することです。仕様書など企画に関する部分は自社で作成し、その仕様書に沿ってコーディングをする作業のみを委託するといったケースもあれば、仕様書の作成からプロジェクトの進行管理、制作パートであるプログラミングまでを全て委託するケースもあります。専門技術を持つプロのアプリ開発会社に依頼できる点が、アプリ開発を外注するメリットです。アプリ開発のノウハウを熟知した開発会社に委託すれば、クオリティの高いアプリをハイスピードで開発可能になります。

しかし、専門家に依頼するので、コストが膨らむかもしれないというデメリットもあります。また、アプリはリリース後もメンテナンスやバグの修正、機能拡張といった対応も発生するため、実際に外注する場合はアフターサポートも充実しているかよく確認しましょう。

iPadアプリ開発外注の見積もり方法

iPadアプリ開発を外注する際には、搭載してほしい機能など要件の取りまとめをします。こうして作成した提案依頼書(RFP)で、開発する目的と背景を開発会社に必ず伝えるようにします。何のために開発を行うのかという目的が伝わっていないと、開発会社側もどのような開発提案をすれば良いか戸惑ってしまうからです。また、要件をRFPにまとめることは、その後に控えている要件定義のスムーズな進行に繋がります。

RFPに記載する内容は、要件以外に開発スケジュールや予算感など、分かる範囲のことをできるだけ記載しておくと良いでしょう。その際に、未決定の要件や、確認や検討が必要な要件に関してもなるべく記載することをおすすめします。

RFPができたら比較しやすくするため、複数の開発会社に見積りの依頼を出します。1社のみの見積書だと、高いのか安いのか判断ができません。アプリ開発が初めてなら尚更です。

そして、複数社から見積書が来たら、見積りの比較検討に入ります。事前にRFPを出している場合は、見積書の項目に大きな差異は出なくなるため比較がしやすいはずです。

見積りを比較する際に注意するべきポイントは、極端に費用が安いなどの場合です。開発の受注を取るために、無理をして安い見積書を出す開発会社も少なくありません。費用の安すぎる開発会社に依頼すると、開発中にトラブルが発生する可能性があるため、比較検討の際は見極めが必要です。

アプリ開発の流れや依頼方法については、こちらの記事でも詳しくご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。

モバイルアプリ開発の流れと、依頼の際に知っておくべき注意点を解説

iPadアプリの見積もり依頼で注意すべきポイントとは?

アプリ開発は無理に予算を抑えるなど、綿密な計画なしでは決して上手くいきません。

「何のために」「どのような機能を搭載するか」「どこまでの業務を外部委託するか」といった目的や手段、依頼の形態をあらかじめ決めて、妥協できない線をしっかり把握しておくことが重要です。

 見積りを依頼する際は、上記の「要件定義」が正確にされていないと開発は上手く進みません。また、予算の問題も考える必要があります。ここではアプリ開発を外注する際の見積り依頼で注意すべきポイントを解説します。

要件定義を正確にする

アプリ開発の依頼は、最初の段階が非常に肝心です。

依頼する開発会社が決まったら、どのようなアプリを作りたいか、使用目的や搭載する機能、画面ごとのデザインなど、開発会社にできるだけ詳細に伝える必要があります。不明確なイメージだけを伝えて依頼すると、実際に形になるにつれて「想像していたものと違う」などと依頼者側と開発会社間で齟齬が生まれ、事によっては途中で開発中止など、残念な結果を招く場合もあり得ます。

また、開発途中で機能追加やリテイクが発生すると、さらに開発期間が伸びる上に費用が大きく跳ね上がり、予算オーバーという結果を招く恐れも出てきます。こういった事態を避けるためには、ある程度の時間がかかることは覚悟して、可能な限り正確で細やかな要件定義をすることが重要です。

複数社に見積もりを依頼する

初めてアプリ開発を外注する場合は特に、複数社に見積りを依頼して比較することが望ましいです。豊富な実績がある大手企業と新興のスタートアップでは価格に開きがあり、開発者のレベルによっても開発期間や価格に差が生じます。

選択肢の1つとして、必ずしも国内の開発会社と決めつけずに、海外の企業に依頼するオフショア開発も検討するのも良いかもしれません。特にベトナムなどアジア諸国には、優秀なエンジニアを多数抱え、クオリティの高いアプリ開発を行っている企業が多数あります。極端に安い価格を出されたら警戒すべきですが、開発実績をヒアリングして同等のレベルなら十分検討に値するでしょう。

保守運用にかかる費用も要チェック

アプリはスマホやPC上で動くとはいえ、人間が作ったものに変わりはありません。そのため、必ずしも完全ではなく、リリース後にバグが発見されたり、何かしらの不具合が生じたりするなど、ヒューマンエラーが原因のトラブルは想定しておくべきでしょう。

保守運用とは、アプリ開発終了後に出たバグやトラブルへの対処、OSバージョンアップの対応、サーバの監視をする作業です。自分たちでは対処できない範囲は、引き続き外注先にフォローしてもらう必要があります。

しかし、見積り時に保守運用業務の費用が含まれていないというケースもあり、開発費とは別に請求されるので、その分の予算確保も忘れてはいけません。保守運用にかかる費用は暫定的にしか出せませんが、開発費の10~20%と考えるのが目安と言われています。リリース後の運用について、開発会社のアフターサポート体制とランニングコストを必ず確認しておきましょう。

まとめ

アプリ開発を外注するメリットは、専門家に任せることでクオリティの高いアプリを短期間で作れる点です。ただし、費用がおおきくなるため、予算を抑えたい場合は自社開発も選択肢の1つでしょう。自社開発は外注と比較して低価格で開発できるメリットがありますが、クオリティや納期が課題になります。外注も自社開発もそれぞれにメリット・デメリットがあるということです。

アプリ開発には、どの要件を最優先にするかが重要になります。何を最も重視したいかを明確にした上で、開発の手段を決める工夫が大切です。

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