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アプリの開発で「UX」を重視すべき理由とは|改善の手法も解説

普段何気なく使っているスマートフォンアプリですが、使い勝手の良いものもあれば、なんだか使いづらいと感じるものもあるのではないでしょうか。アプリを開発するには、気持ちよく使い続けてもらうために「UX」に特に気をつける必要があります。

この記事では、UXの概要について分かりやすく説明するとともに、アプリにおけるUXの重要性やポイントを解説します。

UXとは?

UXとは、「ユーザーエクスペリエンス(User Experience)」の略称で、ユーザーが製品やサービスを通して得られる「体験」のことを指します。「使いやすい」「分かりやすい」などのユーザーが持った印象に加えて、使い心地や感動なども含むものです。

例えば、あるアプリをダウンロードしたとします。そのアプリのフォントやデザインなどがあなたにとって見やすかったり使いやすかったりしたら、あなたはこのアプリのことをどう思うでしょうか。きっと、「デザインが美しい」「フォントが見やすい」「何の情報がどこにあるのか分かりやすい」といった感想を持つのではないでしょうか。

このように、実際にアプリに触れてユーザーが感じる体験全てがUXです。

UXは、ユーザーに「面白い」「楽しい」という最高の体験をしてもらうために、アプリ開発において重視すべき概念なのです。

UXには様々な定義が存在する

UXには国際規格ISOをはじめとして、さまざまな定義が存在します。以下が代表的な4例です。

・「製品やシステム、サービスを利用した時、またはその利用を予想した際に生じる人々の知覚と反応(国際規格 ISO 9241-210 : 2010)」

・「ユーザーの全体的な知覚を形成する製品やサービス、あるいは企業とユーザーとのインタラクションのあらゆる側面のこと。(UXPA)」

・「UXは、エンドユーザーと、企業やサービスあるいは製品とのインタラクションのすべての側面を含有する。(ニールセン、ノーマングループ)」

・「ユーザーの内的状態、デザインされたシステムの特性およびインタラクションが生じる文脈もしくは環境による結果である。(ハッセンツァールとトラクティンスキー)」

これらはいずれもUXの定義といわれています。さまざまな表現がなされており、それぞれ捉え方が異なります。人によってUXに対する考え方や捉え方は異なりますので、UXについて話す場合は、どの定義に基づいたUXについてのことなのか、注意すべきケースもあるでしょう。

UIとは?

UXと似た概念に「UI」というものがあります。

UIとは「ユーザーインターフェース(User Interface)」の略称です。直訳すると「ユーザーの接触面」という意味になります。

例えば、スマホの画面・ボトルの形・ドアの取手といった製品の外観そのもの、炊飯器や電卓のボタンの並び、Webデザインや取扱説明書の文字サイズ・フォントなどもユーザーの手や目に触れる部分全てがUIです。アプリの場合、UIは人とアプリをつなぐ窓口とも言えます。例えば、ダウンロードしたアプリを使用した際、そのアプリ上で見られるフォントやデザインなどの情報全てがUIです。

そのため、優れたUIは使いやすさ・扱いやすさ・分かりやすさといったメリットにつながります。

UXとUIの関係性

UXは「体験」を表し、UIは「接点」を指しますが、この二つの要素は相互に関係し合っています。なぜなら、ユーザーにとって使いやすい・分かりやすいといった質の良い「体験(UX)」を実現するためには、質の高い「見た目や操作性(UI)」が必要となるためです。

例えば、ボタンの位置などのレイアウトやデザイン性がしっかりしていて、情報がスッキリと整理されているアプリであれば「このアプリは使いやすい、もっと利用しよう」と感じる人が多くなります。一方、ユーザーにとってどれほど有益な情報が載っていたとしても、使いづらく欲しい情報がどこに書いてあるかわからないようなレイアウトであれば優れたUIとは言えません。比例して、UXも低いと評価を受けるでしょう。

また、UIとUXの関係は逆も言えます。ボタンの位置やレイアウト(UI)が美しくても探しやすさや見つけやすさ(UX)が悪ければユーザーは満足しません。つまり、UIはUXを高めるための大事な要素の一つであると同時に、ユーザーが満足できるUXを用意できるかが、そのアプリの質を左右するポイントとなるのです。

アプリにおけるUXの重要性

アプリのUXを向上させることができれば、ユーザーにとって使いやすいアプリを作り上げることができるため、ユーザーから親しまれ、人気の高いアプリになり、ほかのアプリへの乗り換えを抑制できるといったメリットが生まれるでしょう。

現在、同じ機能を実現するアプリはストア上に何十・何百と提供されている場合もあるため、ユーザーのニーズや使い方をよく観察して、ユーザー主体のアプリ開発をしていかなければ、リリースしたとしてもユーザーに選んでもらえません。

単に「アプリをリリースすること」をゴールにするのではなく、アプリを通じてより良い体験をユーザーへ提供することに目的を切り替える必要があります。例えば、Yahoo!JapanではTOPページの検索窓のサイズをたった5px変えただけで、広告収入が数億円も変化したと言われています。極端な例ではありますが、それほど、UIやUXを改善することは重要なのです。

また、現代のユーザーはサービス品質の気に入らないアプリやサイトは避けて、すぐに別のサービスを利用するという選択が可能です。競合サービスが乱立している昨今、ネット情報から比較することも容易で、口コミもあっという間に広がります。そのため、ユーザビリティを意識し、ユーザーの満足度を向上させる必要があるのです。

加えて、ユーザー体験を中心に据える設計・開発が重要になった今、ユーザーの使い勝手を考えず快適さの実現を目指せないアプリは生き残れません。一方ユーザー体験を重視したアプリであれば、より多くのユーザーに親しまれ、着実に成長していくことでしょう。

アプリのUXを向上させるポイントとは?

アプリのUXを向上させるポイントは、

  • ターゲットを明確に定義する
  • ユーザーが得る体験を整理する
  • 他アプリと比較する
  • ユーザー視点で改善を施す

の4つです。ここでは、それぞれのポイントについて解説していきます。

アプリのターゲットを明確に定義する

まず第一に、最も価値を提供したいユーザー像(ペルソナ)はどのようなものであるかを明確に定義しておくようにしましょう。

年齢・性別・年収などの基本情報に加えて、ライフスタイル・性格など、そのアプリを届けたいユーザー像をプロジェクトメンバー内でしっかりと共有します。ユーザー像の共通認識ができていないと、ユーザーに最適化させた体験の提供ができず、UX向上の成果が出ないと可能性があります。

ユーザー像を共有した後、その層に適した対策を施すことが、UX向上には欠かせません。例えば、若年層向けと中高年向けのアプリでは、好まれるデザイン・フォントの大きさなどが異なります。アプリのUXを向上させるためには、それぞれのターゲット層に合わせたUIを採用することが重要なのです。

ユーザーが得る体験を整理する

UXをアプリ開発に生かすのであればまず、あなた自身がユーザーの視点に立ってアプリを使用してみましょう。これには「ヒューリスティックマークアップ」という手法が効果的です。これは、ユーザーになりきり、アプリを利用したときに感じたことや発見したことをすべて記録して、改善点を把握する方法です。把握した改善点をもとに改善フローを決定し、それを資料にまとめて整理しましょう。

この資料からユーザーが実際に感じていることを知ることができるため、アプリのUX向上に役立ちます。

他アプリと比較する

競合するアプリに対して、自社のアプリがUXの点で見劣りしていないかどうかの検証も必要です。

まず、他アプリと自社アプリの比較を行い、自社の強みと弱みを把握した後、UXの面で改善が必要な箇所をピックアップしていきます。こうした箇所を修正し、絶えずアップデートを繰り返すことで競合するアプリへ対抗していきましょう。

「アクセス解析」や「ヒートマップ」などを使った分析もUX向上に大きく役立ちます。次項でも紹介しますが、これらの分析で不十分な面は「ユーザーテスト」を行いユーザーの本音や意見を伺いましょう。アプリの改善すべきUIやUXの具体的な課題が浮き彫りになります。

ユーザー視点で改善を施す

現代社会では身の回りにさまざまなモノが溢れかえり、仕様や機能性だけでモノを選ぶ時代は終わりを迎えています。今後は、商品・サービスの企画や開発を通してどのような経験を得ることができるのかが重要視されるようになり、ユーザー視点でのUXの改善が求められているのです。

マーケティングでのUX向上の目指すところは、ユーザーにその価値を認められることにあります。そのためユーザーが求める価値と使いやすさをフィードバックしてもらいつつ、アップデートを通して追求していきましょう。

フィードバックにはさまざまな手法がありますが、中でも効果的なものが「ユーザーテスト」です。これは所謂「デバッグ作業」のようなもので、アプリの使い勝手の悪さ・導線の不明確さ・ユーザーが期待する情報がスムーズに得られるかどうかなど、具体的な課題の把握に役立ちます。

ユーザーテストは実施にさまざまな準備が必要ですので、空いた時間に手軽に行えるものではありません。UX改善を主な仕事にする専門業者も存在しますので、自社で分析が難しいと思うのであれば、このような専門業者を頼るのも一つの選択肢でしょう。次章で詳しくご紹介します。

ノウハウを持った会社への外注もおすすめ

アプリ開発は高い技術力が必要で、良いUXを生み出すのは簡単なことではありません。そのためUXの改善に関するノウハウを持った会社へ外注する方法もおすすめです。

ここでは、UXの改善を外部委託するメリットについて3つご紹介します。

自社のリソース削減に寄与する

外注をする場合、自社の人的リソースを確保しながらアプリを開発することができます。また、デザイン性・使いやすさを何度もチェックしたうえで納品してもらえるため、高いクオリティの成果物を得やすい傾向があります。

また、アプリ業界は流行りや最新技術の移り変わりが激しいのが特徴です。毎日のように技術が更新されることから、自社では対応しきれない部分も外注の制作会社に依頼することで補足してもらえるでしょう。

こうした制作会社はいくつものアプリの開発に携わっている実績があるので、流行にも敏感です。常に新しい技術・デザインを提供してくれる、心強い味方となるでしょう。

コストを抑えられる

自社で即戦力となるUXデザイナーを抱えたいと思っても、そう簡単には見つからないものです。自社でデザイナーの人材育成も行う場合も、当然ながら教育にはコストと時間がかかります。

一方、外注を活用すればこうしたコストを削減することができます。必要なときだけ依頼することもできますので、人材を抱えるよりもコスト的には抑えられるかもしれません。

進行管理を行ってもらえる

最後に、進行管理を行ってもらえる点も見逃せません。

UXデザインを行う制作会社には、UXデザイナー以外にもプロジェクトの進行管理などを行う「プロジェクトマネージャー」などが在職しています。プロジェクトの進行管理を一任できるため、自社の担当者がスケジュールをチェックする手間を省けるのです。

ご紹介した3点をまとめると、外部の制作会社に依頼することは、高いクオリティの成果物を必要なコストだけで得ることができ、進行管理も行ってもらえるというメリットがあります。

まとめ

今回はアプリ開発におけるUXをテーマにご紹介しました。UXとは、ユーザーが製品やサービスを通して得られる「体験」、UIとはユーザーとモノとの「接点」を表します。アプリの開発でUXを重視すべき理由は、ユーザーの定着を促し、より多くの人に継続的に使われるアプリになるためです。

アプリのUXを向上させるポイントは4つあり、それぞれ「ターゲットを明確に定義する」「ユーザーが得る体験を整理する」「他アプリと比較する」「ユーザー視点で改善を施す」といったことです。

これらのポイントを自社のみでクリアするのは難しいため、ノウハウを持った専門の制作会社へ外注するなどして、効率的なUX向上を目指し、より多くのユーザーに選ばれるアプリ開発を目指していきましょう。

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