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アプリ開発におけるペルソナ設定が重要な理由を解説

「アプリ開発をしたいけど、ペルソナってどうやって設定したらいいんだっけ?」

ペルソナの設定方法に悩んでいませんか?ペルソナを正しく設定することは、アプリ開発後のユーザー評価に大きく関わります。

この記事では、一般的なペルソナ設計を中心に、アプリ開発におけるペルソナの設定のポイントを解説します。

ペルソナとは?

そもそも、ペルソナとはスイスの心理学者ユングが「人間の外的側面」という意味で提唱した言葉です。

マーケティング分野においては「商品やサービスを利用する架空の人物」として、ペルソナが使われています。例えば「34歳男性、独身、ITベンチャー勤務、年収500万円」など想定したターゲット層から、より具体的に落とし込みます。

リアルなユーザー像を設定することで、サービスを届ける相手を明確に想像できます。

ペルソナとターゲットの違い

よく混同されがちなペルソナとターゲット。違いは、抽象度の大きさです。

ターゲットは、年齢や性別などの広い範囲で決められることが多いです。ペルソナは、ターゲットより詳細に、具体的な項目ごとに設定されます。

実在する人物のようにつくり込むのがペルソナです。

漠然としたイメージを決めるターゲット設定だけでは、実際のユーザーニーズを見極めることが難しくなります。広範囲のターゲットユーザーに届けるための戦略決めをすることになるので、商品のセールス方向はぶれてしまうのです。

対して、ペルソナの鮮明な人物のイメージからは、実際のユーザーニーズに、確実に効率よくアプローチが可能です。

ペルソナ設定の目的

ペルソナを設定するとユーザーニーズが明確になり、具体的な課題を把握できるようになります。

例えば、英語学習アプリの開発で30代の男女がターゲットだった場合を考えてみましょう。

ターゲット選定だけでは、具体的な人物像がイメージできないため、写真の選定、カラー、フォントなど大まかなイメージしかつくれません。

30歳の男女に加え、家族構成、職業、性格、趣味、帰宅後の過ごし方、休日の過ごし方などをイメージするとどうでしょう。アプリが使用されそうな時間帯を把握したり、どんな言葉をコメントに入れたらよいかのアイデアが浮かびやすくなったりと、さまざまアイデアが浮かんできます。

ターゲットだけでは、ユーザーニーズを把握した、UI/UXに強いアプリは作れません。

詳細にペルソナ設定をすることで、ユーザーに使ってもらえるアプリに変化するのです。

アプリ開発におけるペルソナ設定の重要性

アプリ開発においても、改めて重要視してほしいペルソナ設定。

アプリでは、押しやすいボタンの配置や文字の大きさ、アプリデザイン、プッシュ通知のタイミングなど、動作の部分でスマートな設計をより深く考える必要があります。実際のユーザーになった想定で、アプリを使用するイメージを膨らませてみましょう。

アプリ開発をするにあたり最初にすべきこと

アプリ開発はマーケティング、ターゲット、そしてペルソナの設定から始まります。

ペルソナを最初にしっかり固めることで、後に続くステップがとてもスムーズに進むようになります。

その理由について詳しく解説していきます。

【後に続くステップ】

  • コンセプト作成
  • カスタマージャーニー作成
  • 必要機能検討
  • 要件定義
  • 画面設計
  • UI/UXデザイン
  • 開発

ペルソナがアプリ開発に与えるメリット

具体的な人物であるペルソナの共通認識をチームの全員がもつことで、全員が同じ方向性を向けます。全ての分野において、より戦略的な計画や話し合いができるようになるのです。

それぞれが自分の好き嫌いや思い込みで意見を交わすのではなく、ペルソナにとってどうなのかを考えるようになるでしょう。認識が統一されていると会議もスムーズに進みますし、より説得力のある意見交換になります。

また、アプリ開発では、ディレクター、デザイナー、そしてアプリケーションエンジニアなどがチームとして関わります。一貫したペルソナをイメージできると、それぞれの専門分野の視点からの意見があがり、よりユーザーにとって使いやすいアプリ開発が可能です。

ペルソナ設定をしないアプリ開発はどうなるのか

ペルソナ設定をしなかった場合、チームの中で思い浮かべるユーザー像が一人ひとり異なってしまいます。つまり、それぞれ個人のユーザー像に合わせた意見を会議の度に交わすことになります。

ペルソナ設定をしないと、会議が一向に前に進まなかったり、実際のユーザーニーズに合わないものをつくり出す結果になってしまうので、注意しましょう。

ペルソナを正しく設定することはアプリのリリース後の結果に大きく関わります。

ペルソナ設定をし共通の認識をもつと、制作者や担当者の個々のイメージに左右されません。結果的に、ユーザーにとって適切なアプリをつくり出すことができるのです。

自社のオリジナルアプリを制作を検討されている方は、こちらの記事も合わせてご覧ください。

アプリ開発に必要なペルソナのつくり方

ペルソナはただ設定すればよい訳ではありません。「ペルソナは必要ない」「ペルソナを決めたけど効果がなかった」という声も耳にしますが、それは正しい情報収集ができていないためです。

正しくペルソナを設定できれば、必ずユーザーにとってよいアプリを作り出せるでしょう。

ここからはアプリ開発においても必要なペルソナのつくり方について具体的に解説します。

情報をリサーチする

まず、データや情報を収集することが大切です。

ペルソナは実在する人物のように具体的に設定します。見込みユーザーとなる人々からの以下の方法で多くの情報を集めます。

  • 市場調査
  • SNSでのアンケート
  • インタビュー
  • ヒアリング
  • 論文 など

そして、集めた情報から得たリサーチ結果をもちいて、1人の人物像としてつくり込むことで、効果的なペルソナが生まれます。

収集した複数データの羅列をそのまま使い、ペルソナ設定をせずに抽象的なイメージで進めようとすることはおすすめしません。なぜなら、ペルソナ設定は情報を集めることではなく、1人の実在するユーザーとしてリアルにイメージすることに意味があるためです。

必ずペルソナとして具体的に人物をつくりあげましょう。

ペルソナを詳細まで考える

集めた情報から項目ごとに詳細を設定していきます。詳細の項目には、名前や性別などの基本情報から趣味、生活スタイルといった部分まで、リアルな人物像をイメージできる項目まで決めるとよいです。

詳細まで設定すると、ペルソナの人生背景や環境などを深くイメージすることができます。深くイメージできるようになると、施策も考えやすく、よいアプリにつながるでしょう。

そして、大きなサービスほど1人のペルソナには絞りきれないことも出てきます。ペルソナがいくつかのパターンにわかれているのが理由です。多くの企業では、2通りもしくは多くても5通り以内のペルソナを使用しています。

アプリ開発におけるペルソナ設定のポイント

ペルソナを作成したら必ずPDCAサイクルを回します。市場やユーザーニーズにあったペルソナであるかどうか、定期的に確認しましょう。

PDCAは以下の4つの頭文字をとったものです。

  • Plan(計画)
  • Do(実行)
  • Check(評価)
  • Action(改善)

人や世の中のニーズは、常に変わります。見込み客のニーズに沿ったペルソナであるか常に意識しておく必要があるのです。慎重に課題を見つめ直していきましょう。

適切にPDCAを回していくことで、よりよい販売戦略に繋がります。

アプリ開発のペルソナ項目例

具体的にBtoBの場合とBtoCの場合でペルソナ設定の項目をみていきましょう。

BtoBでは、相手が会社です。企業の規模や雰囲気、従業員数、その会社がおこなっているサービスや商品についても理解してつくりあげる必要があります。また、BtoBにおけるペルソナは会社とその社内の担当者である人物の2つを作ることが多い傾向です。

一方BtoCの場合は、一般消費者が相手です。消費者の購入意欲は、感情や生活環境が大きく関係します。消費者にあわせてアプローチする項目を設定して、ペルソナをつくりあげていきましょう。

BtoBの場合の項目例

会社のペルソナ像は人物ではないですが、架空の会社像をつくりあげておくとよいでしょう。

  • 基本情報(業種、所在地、規模、従業員数)
  • 商品、サービスの内容
  • 資本金、成長指数
  • 企業理念
  • 社内の雰囲気
  • 課題、目標

会社のペルソナができたら、次は社内の個人ペルソナ像を考えてみましょう。会社を相手にするBtoBでも、相手は人になるからです。社内の担当者のペルソナ像を考えておく必要があります。

  • 基本情報(名前、年齢、性別、住所、家族構成)
  • 職業(役職、役割、勤務地、勤務歴)
  • 仕事の目標
  • 業務の悩み、課題
  • 性格(価値観、行動タイプ)
  • 勤務スケジュール

BtoBでは会社と個人の2つのペルソナ像をもつこともあります。

BtoCの場合の例

次に、BtoCの場合をみていきましょう。BtoCは一般消費者に対してのビジネスモデルです。

  • 基本情報(名前、年齢、性別、住所、家族構成)
  • 職業(学生、会社員、役職、役割、勤務地)
  • 収入(年収、貯蓄額、お金の使い方)
  • 生活スケジュール(1日の過ごし方、休日、平日)
  • 性格(価値観、行動タイプ)
  • 課題、悩み、憧れ
  • 趣味
  • アプリ利用時間、場所
  • 使用デバイスや利用頻度

データに基づいた項目を設定をすると、明確なユーザー像をつくりこむことができます。設定後は、1人のペルソナに相反する情報が入り込んでいないか、チームや社内で話し合いをする時間も必ず設けてください。

ペルソナはアプリ開発段階ごとで変える

ペルソナは、設定して終わりではありません。リリース後もPDCAを回し、常に改善を繰り返す必要があります。実際のユーザーニーズとあっているのか分析したり、開発段階に合わせたペルソナ項目の見直しをおこなったりしましょう。

開発段階とアプリをリリースしたあとではユーザーの分析方法も変化します。開発前は、複数データをもとに分析した結果からつくりあげられたペルソナでした。リリース後は実際にユーザーの行動分析ができるようになります。実際のユーザー分析の結果も合わせてアプリとペルソナを見つめ直し、必要であれば軌道修正を加えていきましょう。

開発段階のペルソナ

アプリ開発段階では実際のユーザーが存在せず、利用者のリアルな反応をイメージしにくくなります。例えば、以下の例をイメージしてみてください。

①抽象的なターゲット情報

  • 30代男女
  • スマホユーザーメイン
  • 通勤時間のアプリ使用
  • 英語を勉強したい人

②具体的なペルソナ

  • 30代、男性、山田敦司、東京都品川在住、3人家族
  • 銀行の営業部所属、勤務地は新宿
  • 年収500万円、積立や投資をする慎重派
  • 行き帰りの通勤時間に電車でスマホを使用
  • 休日と仕事終わりは家族と過ごすことが多い、平日は仕事がメイン
  • 趣味は海外旅行、漫画、コーヒー
  • 通勤時間はTwitterやニュースアプリで情報集めるのが好き
  • 旅行で英語を話したいと思いつつもなかなかいいものがない

①と②では戦略イメージの量も質も変わってくるのではないでしょうか。開発段階では特にペルソナの存在が重要になってきます。

テスト段階のペルソナ

アプリがある程度完成したタイミングにも、社内やチーム内でアプリテストをおこないましょう。ペルソナ像になりきって、アプリを実際に操作することが重要です。イメージだけでは見えてこなかったアプリの課題がみえてきます。

実際のリリース前に、ある程度解決できる課題は解決しておくことも、良いアプリを開発している会社ではおこなわれています。

リリース後のペルソナ

よいアプリとユーザーから評価を受けるものは、必ずユーザーにとって使いやすく、便利なものです。リリース後はユーザーの心理、行動を分析しながら、時代の流れ、ニーズにあっているかも合わせて、その都度継続的に確認をしていきましょう。

アプリのユーザー分析には、既成の分析ツールや自社開発の分析ツールを利用する方法があります。アプリ内でユーザーがどのような動きをしているのかを細かく把握することができるツールです。

ただし、既存のものや無料の範囲内では、分析できる範囲が限られていることもあります。

ペルソナ設定の注意点

ペルソナを設定する際には、思い込みやユーザーに対する理想が入ったペルソナになっていないかを確認しましょう。よく起こるミスとして、アプリを絶対に使用する理想のユーザー像をペルソナにしてしまうことがあります。

理想のペルソナ像は、実際にはほとんどいません。

実在するリアルな人物をイメージしてペルソナをつくりあげることは、的確なアプリ開発において最もよい方法です。

まとめ

アプリ開発においても通常のサービスと同じように、ペルソナ設定はかなり重要になります。

軽視されてしまいがちなペルソナ。

ペルソナを設定するとアプリ開発の流れがスムーズになるだけでなく、より良いアプリを生み出す結果にも繋がります。メリットだらけのペルソナ設定をしてみてはいかがでしょうか。

弊社では、アプリ開発やUI/UXデザインをする際には必ず明確なペルソナ設定をしております。この記事を参考により良いアプリ開発をおこない、よい結果を出していただくことを願っております。

お困りの際には、ぜひご相談ください。

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