ビデオ通話アプリを開発するには?WebRTC活用について解説|iOS・Android・Webに対応可
こんにちは、東京のアプリ開発会社を経営している山本です。
昨今、新型コロナウイルスの影響により、ビデオチャットのニーズが増してきています。
最近では、Zoomを利用した飲み会やビデオチャットの会議が一般的なものになりました。更に、2020年4月には、オンライン診療が期間限定で全面的に解禁されています。
そのなかで、「ビデオチャットを用いたサービスを立ち上げたい」というご要望も多いのではないでしょうか。今回は、ビデオチャットアプリの開発に用いられる「WebRTC」や、弊社で開発したビデオチャットアプリについてご紹介します。
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ビデオチャットアプリの開発に用いられる「WebRTC」とは?
ビデオチャットアプリの開発では「WebRTC」が使用されています。「WebRTC」とはWeb Real‐Time Communicationの略称で、Web上で音声や動画などをリアルタイムに共有できる技術です。Google ChromeやMicrosoft Edge、Safariといった主要ブラウザにはほとんど対応しています。
WebRTCが広く使用されるようになる前は、専用アプリやプラグインなどの拡張機能を使用しなければビデオチャットができませんでした。そこで、簡単にWeb上でリアルタイム通信ができるよう、WebRTCの開発が進められたのです。それでは、WebRTCにはどのような技術が用いられているのでしょうか。
WebRTCの基本通信方式:P2P通信
WebRTCでは、P2P(Peer To Peer)通信という技術が使用されています。従来はサーバーを介してデータやファイルの共有をしていました。一方、P2P通信では端末同士を直接データに送受信可能です。身近な例として「LINE」にもP2P通信が使用されています。
P2P通信を採用していないサービスの場合、「アクセス集中によってサーバーダウンした」という経験がある方も少なくないでしょう。P2P通信では端末同士で直接やり取りをするため、負荷が少なく安定して使用できます。P2P通信はスピーディーなやり取りが可能な反面、つないでいるすべての端末と同時にデータを送受信するため、複数端末を同時接続することには不向きです。より多くの端末と同時にデータをやり取りする場合は、以下の技術が使用されます。
WebRTCで多拠点接続をする場合:SFU方式
SFU(Selective Forwarding Unit)方式とは、サーバーを介して通信するクライアントサーバー方式の一つです。これは、複数端末でやり取りする場合におすすめの方式です。P2P通信とは異なりサーバーを介するため、ユーザーの端末には負荷がかかりません。
発言者の映像や音声のみを選択的(=Selective)に送受信することで、通信速度の遅延を防ぎ、品質を維持できます。そのため、SFU方式は大人数での会議などに適しているのです。
WebRTCを利用するメリット
ビデオチャットアプリの開発に使用されているWebRTCには、以下3つのメリットがあります。
1.通信速度が速い
2.特別な機器の購入が不要
3.新しいアプリケーションのインストールが不要
次に、具体的な3つのメリットについてチェックしてみましょう。
1.通信速度が速い
WebRTCは、サーバーを介さずにデータの送受信が可能です。サーバーに接続し、相手側がデータを受け取るまでの処理を省略できるため、圧倒的な速さでデータのやり取りができます。
2.特別な機器の購入が不要
WebRTCを利用する際、新たに専用機器を購入する必要はありません。Google ChromeやMicrosoft Edge、Safariなどの主要ブラウザに対応しています。そのため、PCやタブレット・スマホさえあれば使用できます。また、新しく導入するコストの削減になる点も強みです。
3.新しいアプリケーションのインストールが不要
WebRTCを利用する際、新たにアプリケーションをインストールする必要がありません。上述の通り、WebRTCは専用アプリやプラグインという拡張機能を使用せず、ブラウザで完結できる技術だからです。
従来、音声や映像を送る際にデメリットとされていた点を、すべて解決できるのがWebRTCといえます。今後さらにVRライブ配信や遠隔医療など、幅広い分野で取り入れられるでしょう。
実際に開発したビデオチャットアプリ
弊社では、実際にWebRTCを組み込んだサービスを利用して、ビデオチャットアプリを開発しました。画像は開発したビデオチャットアプリを使用しているところです。
全面に相手の端末のカメラから映像が表示され、右上に自分の端末のインカメラからの映像が表示されています。
iPhoneとAndroidアプリ間のビデオ通話を行え、iPhoneとPC・Web間のビデオ通話も実装可能です。
例えば、オンライン診断の場合、患者さんにアプリを利用していただければ、医師はPCからWebカメラを通して患者さんとやりとりができます。新型コロナウイルスの影響はいまだ収束していないため、遠隔医療の需要は高まるでしょう。災害時の安否確認などにも使用できるので、さまざまな場面で活用してみてください。
WebRTCをアプリに組み込む「twilio」とは?
上記のようなビデオチャットアプリを開発する際には、WebRTCを組み込んだサービスの利用が必要です。今回は、いくつかあるサービスの中から「Twilio」を紹介します。
Twilio(トゥイリオ)は、2008年にアメリカで開発されたAPIサービスです。APIとは「Application Programming Interface」の略称で、異なるサービスやソフトウェアをつなげる役割があります。
例えば、「社員のスケジュール管理アプリに通話機能も追加したい場合」を想像してください。通話機能をゼロから作り上げて実装するとなると、手間も時間もかかるでしょう。この手間や時間を減らす際に「Twilio」をはじめとしたAPIサービスが役立ちます。
Twilioは通話機能を備えているため、APIサービスによって既存のアプリと通話機能をつなぐことが可能です。新たに機能を作る必要なく、すぐに実装できる点は大きなメリットといえます。そのほかにも、Twilioに備わっている機能はさまざまです。
- ビデオ通信
- 電話の受発信
- 電話番号情報の検索
- チャット通信
- 複数のチャットアプリにおけるメッセージ送受信の統合
- SMSの受発信
- 宅内のIP PBXをTwilioと連携
- 二要素認証に特化した機能
上記の機能を組み合わせることで、さらに多くの場面で活用できるようになります。
例えば、以下のようなことが可能です。
- 匿名通話:お互いに電話番号を伏せたまま通話が可能
- あふれ呼対応:コールセンターでオペレーターとつながらなかった場合に再架電登録が可能
- 二要素認証:本人認証の際に、登録された電話番号へSMSを使用してパスコード配信
ほかにも多様な導入例があるので、ぜひ確認してみてください。
参考:導入事例(株式会社KDDIウェブコミュニケーションズ)
twilioを利用するメリット
Twilioは、低コストでありながら自社のブランドや商品・サービスへの信頼を高められる点が最大のメリットです。
従来は社会の変化やテクノロジーの進化によって、その都度新しい技術や機器の導入が必要でした。しかしTwilioを利用すれば、多様な機能やアプリ同士を連携させられます。上記の導入事例をはじめ、連携の仕方次第でいかようにも応用できるのです。
そのため、新たに導入コストを割くことなく、時代やニーズにあった商品・サービスを提供できます。結果としてユーザーの満足度も安定し、自社ブランドへの信頼も高まっていく点が最大のメリットといえるでしょう。
また、Twilioは初期費用や月額使用料がかかりません。従量課金制のため、必要な時・必要な分のみ支払うサービスとなっています。Twilioの利用自体も無駄なコストがかからない、低コストなサービスという点も魅力の一つです。
Twilioはアイデア次第でさまざまな課題を解決できるサービスといえます。使い方によってメリットをより生かすことができるでしょう。なかでも、ビデオ通信や通話機能などのコミュニケーションツールに特化しているため、ビデオチャットアプリの開発にも最適なサービスです。
ぜひTwilioを利用し、メリットを体感してみてください。
Pentagonではtwilioを特別価格でご提供
弊社にビデオチャットアプリの開発をご依頼いただく場合、オーダーメイドで100%カスタマイズ可能なアプリを開発できます。
何かを流用して新しいアプリを作るのではなくゼロから開発するため、「こんな機能が欲しい」「こういうアプリにしたい」というニーズにお応えすることが可能です。既製品のカスタマイズだけでは難しかった細かい調整にも対応します。さらに、Twilioはアプリ同士を連携させることに長けているため、既に運用しているアプリに組み込んだり、後からより良いアプリへと改善したりと、柔軟に活用できるのです。
オリジナルアプリのため、一度開発すれば途中でサービスが終了することなく、長期的な利用も可能です。100%オリジナルでニーズにぴったり合った、自社ユーザーが使いやすいアプリの開発を検討中の方はぜひ弊社にご依頼ください。
また、弊社ではビデオチャットアプリの開発にあたり、Twilioを特別価格で提供しております。具体的な料金や「こういうアプリは作成できる?」など、詳しくは下記のフォームよりぜひお問い合わせください。
まとめ
今回の記事では、ビデオチャットアプリの開発に使用されるWebRTCについて紹介してきました。
WebRTCという言葉自体は、あまり聞いたことがないという方も多いでしょう。しかし、私たちの生活に今やなくてはならないほど浸透している技術の一つです。
近年はコロナ禍の影響もあり、ますます遠隔でのやり取りが注目される社会へと変化しています。ビデオチャットアプリの期待や需要もさらに高まっていくでしょう。
弊社ではただアプリを開発するだけでなく、「価値のある時間を提供」することをモットーに、すべてゼロからフルオーダーメイドでお客様に提案を行っています。アプリ同士の連携にも優れたTwilioも特別価格で提供しているので、ビデオチャットアプリの開発を検討中の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。