
会員アプリの継続率を上げる施策7選!やってはいけないNG例もプロが解説
会員アプリは、作っただけでは成果につながりません。適切な施策を継続的に実施することで、ユーザーの継続率向上・休眠客の掘り起こし・売上の安定化が実現します。一方で、やり方を間違えると通知のブロックや解約につながるNG施策になることもあります。
本記事では、株式会社ペンタゴンで代表を務める筆者が、会員アプリで実施できるマーケティング施策の具体例・やってはいけないNG事例・企業とユーザー双方のメリットについて詳しく解説します。「会員アプリで継続率を上げたい」「何の施策から始めればいいかわからない」という方は、ぜひ参考にしてください。
会員アプリで実施したいマーケティング施策7選
会員アプリの施策は、大きく「新規の定着」「既存の維持」「休眠の掘り起こし」の3フェーズに分けて考えると整理しやすくなります。以下の7つの施策を、自社のフェーズや課題に合わせて組み合わせてみましょう。
施策①:登録直後のオンボーディング設計
アプリを使い続けてもらうためのカギは「最初の体験」です。登録直後に「このアプリでどんな特典が得られるか」「どんな機能があるか」をわかりやすく伝えるオンボーディング画面を設計することで、初期離脱を大幅に防げます。
実装のポイント
- ウェルカムメッセージ+機能紹介のチュートリアル
- 最初のアクション(予約・購入・スタンプ押印など)を促す導線
- 初回ボーナスや特典を訴求してモチベーションを高める
初期離脱を防ぐことは、その後の施策の土台となります。オンボーディングに投資することが、長期的な継続率向上への近道です。
施策②:ポイント制度・スタンプラリー(ゲーミフィケーション)
来店・購入・アプリ内アクションのたびにポイントが貯まる仕組みは、習慣的な利用を促す定番施策です。スタンプラリーや来店ボーナスなどのゲーミフィケーション要素を加えることで、「アプリを開く動機」を継続的に作り出せます。
具体例
- 来店スタンプ10個でドリンク1杯無料
- 月3回以上利用した会員に「ゴールドランク」付与
- 誕生日月のポイント2倍キャンペーン
施策③:会員ランク制度でロイヤルティを高める
利用頻度や購入金額に応じて会員ランクを設定することで、「もっと使いたい」という動機づけができます。ランクが上がるほど特典が増える設計にすることで、上位ランクを目指すユーザーの継続率が高まります。
◆会員ランク設計の例
| ランク | 条件 | 特典 |
|---|---|---|
| シルバー | 月1回以上利用 | ポイント1倍 |
| ゴールド | 月3回以上利用 | ポイント1.5倍・優先予約 |
| プラチナ | 月5回以上利用 | ポイント2倍・専用特典・先行案内 |
ランク制度は、導入するだけでなく「ランクアップ時の通知」「あと何ポイントで次のランクか」といった進捗の可視化がエンゲージメント向上のポイントです。
施策④:セグメント別プッシュ通知
「全会員に同じ通知を送る」のは、最も早くブロックされる方法です。ユーザーの行動履歴・会員ランク・来店頻度などに基づいてセグメントを分け、それぞれに最適化した通知を送ることで、開封率と行動率が大きく上がります。
セグメント別通知の例
- 直近30日間来店していない会員 → 「久しぶりに来てみませんか?」+クーポン配信
- 誕生日月の会員 → 「お誕生日特典をプレゼント」
- 上位ランク会員 → 「先行セール・特別イベントのご案内」
プッシュ通知の精度を上げるには、開発段階でユーザー行動データの収集設計を組み込んでおくことが不可欠です。
施策⑤:条件付きクーポン配布
「とりあえずクーポンをばらまく」施策は、価格訴求になりブランド価値を下げます。ユーザーの行動・購買データに基づいた条件設定でクーポンを配布することで、「使いたい」と感じる設計にできます。
具体例
- 前回来店から14日以上経過したユーザーに「再来店クーポン」
- 特定商品を2回以上購入したユーザーに「関連商品クーポン」
- 有効期限を7日間に設定し、緊急性を持たせる
施策⑥:休眠ユーザーの掘り起こし
長期間アプリを使っていない会員を「休眠ユーザー」として分類し、専用のコミュニケーションで再来店を促します。放置すると退会・解約につながるため、早めに働きかけることが重要です。
◆休眠掘り起こしの施策フロー
| 経過日数 | アクション | 内容 |
|---|---|---|
| 30日未来店 | プッシュ通知 | 「最近お会いできていませんね」 |
| 60日未来店 | メール+クーポン | 「特別オファーをご用意しました」 |
| 90日未来店 | 個別フォロー | 電話・メッセージ(上位ランクのみ) |
施策⑦:友達紹介機能(リファラル)
既存会員が友達を紹介すると双方に特典が付与される仕組みです。新規獲得コストを抑えながら、既存会員のエンゲージメントも高められる一石二鳥の施策です。
設計のポイント:
- 紹介した側・された側の両方に特典を設定する
- 紹介リンクをLINE・SNSでシェアしやすい設計にする
- 紹介特典の進捗がアプリ内で確認できるようにする
弊社「株式会社ペンタゴン」では、これらの施策を前提とした機能設計のご支援が可能です。アプリ開発とあわせて、施策設計からご相談ください。» ペンタゴンに無料相談する
会員アプリでやってはいけないNG施策4選
効果を期待して実施した施策が、逆にユーザー離れを招くケースがあります。当社がこれまでの支援経験から把握している代表的なNG事例を紹介します。
NG①:初回登録が重くて面倒
ユーザーのデータをできるだけ取りたい気持ちはわかりますが、登録時に入力項目が多すぎると、それだけで離脱されます。最低限の情報だけで登録させ、あとから段階的にプロフィールを充実させる設計が理想的です。
NG②:通知を送りすぎる
プッシュ通知の頻度が高すぎると、ユーザーは通知をオフに設定します。一度オフにされると、それ以降のコミュニケーションが完全に途絶えます。「必要なときに、必要な情報を」届けることを基本とし、1日1通以上は送らない、週2〜3回を上限にするなどのルールを設けましょう。
NG③:クーポンの条件が厳しすぎる
「5,000円以上購入した場合のみ使える100円引きクーポン」のような、使い勝手の悪いクーポンはユーザーの不満につながります。使いやすさとお得感のバランスを意識した設計が重要です。
NG④:施策が単発で終わる
アプリの更新が止まったり、施策が途切れると、ユーザーは「このアプリはもう使われていない」と判断してアンインストールします。ポイント・クーポン・通知は継続的に運用し、「アプリを開く理由」を定期的に作り続けることが必要です。
会員アプリを提供することで得られるメリット
まずは企業側のメリットについて解説していきます。
提供する企業側のメリット
① 顧客データの蓄積・分析
来店頻度・購買履歴・利用時間帯など、会員の行動データをリアルタイムで収集・分析できます。感覚ではなくデータに基づいた施策立案が可能になります。
② CRM(顧客関係管理)の高度化
会員ランク・ポイント・利用履歴を一元管理することで、個別対応の精度が上がります。スタッフが接客前に「このお客様は3ヶ月ぶりの来店」と把握できるだけで、対応品質が変わります。
③ 直接コミュニケーションチャネルの確保
自社のアプリを通じてプッシュ通知を送れるため、SNSのアルゴリズム変更や外部プラットフォームの規約変更に左右されません。会員との接点を自社でコントロールできます。
④ 解約・離脱の早期検知
来店頻度の低下をデータで検知し、離脱する前に手を打つことができます。属人的な感覚ではなく、仕組みとして離脱防止を設計できる点が大きなメリットです。
利用するユーザー側のメリット
① いつでも会員証・特典を確認できる
スマートフォン1つで会員証の提示・ポイント残高の確認ができるため、カードを持ち歩く必要がなくなります。
② 自分に合った情報だけが届く
パーソナライズされた通知・クーポンにより、関係のない情報に埋もれることなく、必要なお得情報を受け取れます。
③ 予約・手続きがスムーズになる
アプリ内で予約・事前決済・キャンセルまで完結できるため、来店時の手続きを省略できます。
会員アプリと相性の良い業種
以下の業種は特に会員アプリとの相性が良く、継続率・単価向上の効果が出やすい傾向があります。
- フィットネスジム・スポーツクラブ:入退館・予約・クラス案内
- エステ・美容室・整体院:予約・ポイント・施術履歴
- 学習塾・スクール:出席管理・連絡・教材配信
- 小売・アパレル:購買履歴・クーポン・新商品案内
- クリニック・歯科医院:予約・問診・リマインド
- サブスクリプション型サービス全般:利用管理・継続促進
会員アプリの成果は開発段階で決まる
会員アプリで施策の効果を最大化するには、開発の段階から「どんな施策をどう運用するか」を設計に落とし込む必要があります。開発後から「やっぱりセグメント通知を追加したい」「ポイント制度を入れたい」となると、大幅な改修コストが発生します。
◆開発前に設計すべき3つのポイント
① 施策を前提とした機能要件定義
ポイント管理・セグメント通知・クーポン配信などを初期設計に含めること。後から追加すると大幅な改修が必要になります。
② ユーザー体験(UX)設計
施策に自然に誘導できる画面フローを設計すること。導線が不自然だと施策の効果が半減します。
③ データ分析の設計
どのデータをどう収集・活用するかをあらかじめ決めること。データなしでは施策の改善ができません。
成果を出すためのアプリは、成果から逆算して設計するのが鉄則です。これらの要件定義・UX設計・データ設計のノウハウを持った開発会社に依頼することが、最短で成果につながる近道です。
まとめ
会員アプリは、適切な施策と組み合わせることで、継続率の向上・休眠客の掘り起こし・売上の安定化に大きく貢献します。
- 効果的な施策:オンボーディング・ポイント・ランク・セグメント通知・条件付きクーポン・休眠掘り起こし・リファラル
- やってはいけないこと:重い登録・通知過多・使いにくいクーポン・施策の放置
- 企業のメリット:データ活用・CRM高度化・直接コミュニケーション・離脱の早期検知
- ユーザーのメリット:利便性向上・パーソナライズ体験・手続きの効率化
そして最も重要なのは、施策を前提とした設計を開発段階から組み込むことです。「会員アプリで何を実現したいか」という目標から逆算して要件を定義することで、リリース後の成果が大きく変わります。
ペンタゴンでは、施策設計から開発・運用まで一貫してサポートしています。まずはお気軽にご相談ください。




