アプリ開発におけるアイコンの作り方・ポイントを解説
こんにちは、株式会社Pentagonの山本です。アプリを10年以上開発してきました。
この記事では、「アプリ開発におけるアイコンがどんな役割を果たすのか」や「アイコンの作り方」について解説してきます。結論を先にお伝えすると、アイコンは、アプリのダウンロード率に大きな影響を与えるため、改善を繰り返し、魂を込める必要があります。それでは詳しく解説してきます。
アプリアイコンの目的と効果的な使用方法
App Store, Google Play Storeでインストール率に関わる要素は大きく5つあります。
- アイコン
- タイトル
- サブタイトル
- スクリーンショット
- 評価
例えば、ダウンロード率が3%のアイコンと5%のアイコンを考えてみましょう。検索10000インプレッションを獲得したとすると、ダウンロード数は300人と500人と大きな差となってきます。多くのユーザーがApp StoreやGoole Play Storeで検索をしアプリを見つけます。アプリのアイコンは、インストールするきっかけを与える項目であるため、ユーザー獲得のために非常に重要な項目になります。
アプリのアイコンデザインにおける基本原則
それでは、アプリアイコンの重要が分かったところで、アイコンのデザインの基本的な原則について解説します。
基本方針として、アイコンはシンプルかつ明確なデザインであるべきです。ユーザーが一目で機能や目的を理解できるような形状や色彩を選びましょう。
Appleのヒューマンインターフェースガイドラインには、iOSアプリのアイコン作成時に気をつけるべき重要なポイントがまとめられています。
一貫性と一目での識別性
アプリのアイコンは、他のアプリと区別できるようにデザインされる必要があります。ユーザーがアプリを簡単に見つけられるように、わかりやすいデザインを採用しましょう。
シンプルで明確なデザイン
アイコンはシンプルでありながらも、アプリの目的や機能を明確に伝える必要があります。複雑すぎるデザインは避け、視覚的にわかりやすい形や色を選びましょう。
サイズと解像度に注意
アプリアイコンは、様々なサイズと解像度で表示されるため、異なる解像度での見栄えを考慮する必要があります。高品質な素材を使用し、異なる解像度に最適化されたバージョンを準備しましょう。例えば、大きいサイズのアイコンであれば1024x1024 ピクセル、小さいサイズのアイコンだと58x58ピクセルの画像が必要となります。
アウトラインスタイルの使用
アイコンは、細いアウトラインや細部の多いデザインよりも、シンプルでクリアなアウトラインスタイルが推奨されます。小さなサイズでも視覚的に明瞭に認識できるように、アウトラインを使ったデザインを検討しましょう。
ダークモードとライトモードの対応
アプリのアイコンは、ダークモードとライトモードの両方で適切に表示されるように設計される必要があります。アイコンが両モードで適切に見えるように、色やコントラストを調整しましょう。
シンボルの意味
アプリのアイコンには、ユーザーがすぐに理解できるシンボルやイメージを組み込むことが重要です。アプリの目的や機能に関連したシンボルを使用し、ユーザーに直感的な理解を促しましょう。
アイコン作成の仕方・流れ
アイコン作成のプロセスは、次のようなステップで進めることが一般的です。
- リサーチとアイデアの収集
アプリのコンセプトや目的を考慮し、他のアプリやアイコンについてリサーチを行います。さまざまなアイデアを収集し、創造的なアイコンデザインを構築する基盤を作ります。 - スケッチとブレインストーミング
様々なアイデアを紙にスケッチしたり、ホワイトボードでブレインストーミングしたりします。形状や色彩、シンボルなど、アイコンの要素を探求しましょう。 - デザインの制作
デザインツールを使用してアイコンを作成します。シンプルで明確な形状を使用し、色彩を適切に選択します。ユーザビリティや可視性にも注意しながら、ブランドイメージやユーザーの感情に合ったデザインを目指しましょう。 - プロトタイプの作成
実際のアプリ画面にアイコンを配置し、デザインの見え方を確認します。フィードバックを取り入れながら、必要な修正や改善を行っていきます。 - テストとフィードバックの収集
アイコンのテストを行い、ユーザーの反応や感想を集めます。フィードバックを基に、アイコンの改善や最適化を行っていきます。
アイコン作成は、サービスや事業のコンセプトを落とし込む高いデザインスキルが必要になります。アイコンのアイデアを出しう、ユーザーのニーズやアプリのコンセプトに合った魅力的なアイコンを作成してください。
アイコン作成のツール
アイコン作成に一般的に使用されるツールには、次のようなデザインツールがあります。
- Adobe Illustrator
- Photoshop
- Figma
- Sketch
SVG形式などサイズをリサイズできるファイル形式で作成しておくと便利です。
アイコンのデザインパターンとトレンドを抑える
アイコンのデザインには、さまざまなパターンやトレンドが存在します。
一つのパターンは、ストリーミングサービスや音楽アプリなどエンターテイメント関連のアイコンでよく見られる音符や映画カメラなどの具体的なイメージです。また、バブルや波のアイコンは、コミュニケーション関連のアプリやメッセージングサービスによく使用されます。さらに、モバイルアプリのトレンドとして、フラットデザインやアウトラインアイコンが人気です。
これらのパターンやトレンドを参考にしながら、アイコンデザインを作成することは、アプリ開発において重要な要素です。
アプリアイコンの改善
アプリアイコンは、ダウンロード率に影響を与えるため、A/Bテストを実施するなどして最適化していく必要があります。ただし注意点もあります。
アイコンのテスト方法とフィードバックの取り入れ方
アイコンのテスト方法としては、ユーザビリティテストやA/Bテストなどが一般的です。ユーザビリティテストでは、ユーザーに実際のアイコンを見てもらい、どのような印象を持つかなどを調査します。A/Bテストでは、複数のアイコンバリエーションを作成し、ユーザーにそれらを比較してもらいます。
また、ユーザーからのフィードバックも重要な情報源です。ユーザーにアイコンに関するアンケートや意見を募集し、デザインや機能の改善点を把握することができます。ユーザーフィードバックを取り入れることで、アプリのアイコンのわかりやすさや認知度を向上させることができます。
アイコンのテストとフィードバックの結果を分析し、必要な改善点を見つけてアイコンを最適化することが重要です。ユーザーのニーズや要求に適切に応えることで、アプリのアイコン改善はより効果的なマーケティング施策となります。
季節にあったイメージをアイコンに加える方法も
例えば、既存のロゴに、季節ごとのイベントをイメージを加えることもユーザーの目を引き付ける上で効果的です。
- 春 => 桜、つくし、鯉のぼり
- 夏 => ビーチ、スイカ、麦わら帽子、イルカ
- 秋 => ハロウィン、紅葉
- 冬 => 雪、お正月、クリスマス
ロゴを変えるとユーザーが困ることも
アイコンやロゴは、アプリやブランドの識別として重要な要素です。しかし、アイコンやロゴを頻繁に変更すると、ユーザーは混乱し、アプリの信頼性を失う可能性があります。アイコンやロゴは、ユーザーにとって視覚的な統一感と一貫性を提供するため、変更する際には注意が必要です。
ロゴを変える場合は、ユーザーへの十分な配慮を行い、変更の理由や背景を明確に伝えることが重要です。ユーザーの困惑を最小限に抑えるためには、変更が必要かどうかを再評価し、慎重に検討することが求められます。
アイコン・ロゴのデザインは魂を込める部分
アイコン・ロゴのデザインは、アプリ開発の魂を込める部分です。アイコンやロゴは、アプリのブランドイメージを象徴するものであり、ユーザーに強い印象を与える役割を果たします。デザインを通じてアプリの魅力や特徴を伝えることで、ユーザーに長く愛されるアプリを作り上げることができます。
当社でもアプリのアイコン制作やロゴデザインをしております。単純に作るのでなく、そのサービスに込める想いを可視化するという点にこだわって制作をしております。ロゴデザインの制作をご希望の方は、ぜひお問い合わせください。