アプリ開発はiOSとAndroidでどう違う?同時に開発する方法も

アプリ開発を始める際、iOSとAndroidのどちらを優先すべきか悩んでいませんか?初めてアプリ開発を検討するとき、「両方のプラットフォームで提供できれば理想的だけれど、コストや開発時間が心配」「それぞれでどんな違いがあるの?」といった疑問が浮かぶのは自然なことです。

両方のプラットフォームで同時に提供するためには、クロスプラットフォーム開発ツールやFlutterを使った開発が効率的です。これにより、両プラットフォームに対応したアプリを一度に構築でき、開発コストや時間の削減も可能になります。


また、予算に限りがある場合、まずはiOSから優先して開発を進めることが効果的です。iOSは国内市場シェアが高く、特にマネタイズしやすいという利点もあります。2024年8月時点で、日本国内におけるiOSのシェアは約60.49%、Androidは約39.51%と、iOSが優勢です。また、iOSユーザーは資金力が高いとされ、有料アプリの購入やアプリ内課金の利用率も高い傾向が見られます。

国内のOSシェア率 - 2024年8月

この記事では、スマートフォン向けアプリの開発について、iOSとAndroidでの違いや、双方に対応したアプリを同時に開発する方法を紹介していきます。

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この記事の内容

iOSとAndroidの3つの開発方法の比較

アプリ開発を検討する際、最初に直面するのが「どの開発方法を選ぶべきか」という問題です。iOSとAndroidは、人気のあるモバイルOSですが、それぞれに適した開発方法が異なります。特に、iOSかAndroidへ個別に特化したネイティブ開発、一つのコードで両方のOSに対応できるクロスプラットフォーム開発、そして高性能かつ開発効率に優れたFlutter(フラッター)による開発の3つの方法が考えられます。

それぞれの方法にはコストや開発期間、パフォーマンスに関して異なるメリット・デメリットがあります。これら3つの開発手法を比較表にまとめました。

◆iOSとAndroidの3つの開発方法の比較

開発方法メリットデメリット
① iOS・Androidをそれぞれネイティブで開発- 各OSのネイティブ機能をフルに活用できる
- 最適なパフォーマンスとUXが提供可能
- 開発コストと時間がかかる(2倍の作業が必要)
- アップデート時にもそれぞれで対応が必要
② クロスプラットフォーム開発ツールを使う- 一つのコードで複数のプラットフォーム向けに開発可能
- 開発期間とコストを大幅に削減
- 一部のネイティブ機能を活用するのに制約があることがある
- パフォーマンスがネイティブより劣る
③ Flutter(フラッター)を使う- 一つのコードベースでiOSとAndroidに対応
- 高いパフォーマンスと滑らかなUIを実現
- ホットリロード機能で開発スピードが向上
- Flutterに慣れていない開発者には学習コストがかかる
- 大規模なプロジェクトではプラグインの制約があることも

それぞれの開発方法について解説します。

開発方法① iOS・Androidをそれぞれネイティブで開発

iOS・Androidそれぞれをネイティブで開発するケースは、アプリのパフォーマンスやユーザー体験を最優先にしたい場合に選択されます。特に、高度なグラフィック処理を必要とするゲームやARアプリ、複雑なデバイス機能(カメラ、GPS、センサーなど)を活用するアプリでは、ネイティブ開発が最適です。両プラットフォームのUIガイドラインに完全に準拠し、ユーザーに最適化された体験を提供することが可能なため、クオリティを重視するプロジェクトでよく選ばれます。

下記にiOS・Androidをそれぞれネイティブで開発する際のメリットとデメリットをまとめたので、ご覧ください。

メリット

メリット根拠
高パフォーマンスネイティブアプリはプラットフォームに最適化されているため、処理速度やグラフィック性能が非常に高く、最大限のデバイス機能が利用可能です。ARやゲームなど、パフォーマンス重視のアプリではパフォーマンスが20-30%優れるとされています。
優れたUI/UX各プラットフォームのデザインガイドラインに完全に準拠し、より自然なユーザー体験を提供できます。UI/UXに特化したアプリの場合、ユーザー満足度が向上し、使用継続率が高まることが多いです。
完全なデバイス機能の活用カメラ、GPS、センサーなどのデバイス機能をフルに利用でき、アプリの機能性を最大限引き出せます。

デメリット

デメリット根拠
開発コストが高いiOSとAndroidそれぞれに別々の開発チームやリソースが必要なため、クロスプラットフォーム開発に比べて開発コストが1.5~2倍になることが一般的です。
開発期間が長いそれぞれのプラットフォームに対して別々に開発を行うため、開発期間も倍かかることがあります。特に大型アプリの場合、リリースまでに6~12ヶ月を要するケースも少なくありません。
メンテナンスが複雑両プラットフォームに対して独立したコードベースを管理する必要があり、バグ修正や機能追加の際に二重作業が発生します。

それでは次に、クロスプラットフォーム開発ツールを使う開発方法を解説します。

開発方法② クロスプラットフォーム開発ツールを使う

クロスプラットフォーム開発ツールを使用するケースは、iOSとAndroidの両方で動作するアプリを効率よく短期間で開発したい場合や、限られたリソースでコストを削減しつつ、広範囲のユーザーにリーチしたい場合に最適です。特に、UIやパフォーマンスの高度な最適化を必要としないアプリや、シンプルな機能を持つアプリの開発で効果を発揮します。この手法では一度のコードベースで複数のプラットフォームに対応できるため、メンテナンスも容易になります。

下記にクロスプラットフォーム開発のメリットとデメリットをまとめたので、ご覧ください。

メリット

メリット概要
開発コストと時間の削減一つのコードベースでiOSとAndroidの両方をカバーできるため、開発期間を最大30-50%短縮可能。また、開発コストも約30-40%削減できるとされる。
メンテナンスが容易一つのコードベースで両方のプラットフォームに対応するため、バグ修正や機能追加の際に二重作業を避けられ、メンテナンスにかかる工数が減少する。
市場投入までのスピードが速い複数のプラットフォームに対応しながらも、迅速なリリースが可能で、短期間で市場に投入できる。

デメリット

デメリット概要
パフォーマンスの制限ネイティブアプリに比べて、クロスプラットフォームではデバイス機能の利用に制限があり、高度なグラフィックや処理を要するアプリでは遅延が発生することがある。特に、ゲームやAR機能を活用するアプリではパフォーマンスが最大で20-30%劣るとされる。
UI/UXのカスタマイズ性が低いiOSとAndroidそれぞれのネイティブデザインガイドラインに完全には従いにくいため、ユーザー体験が劣化する可能性がある。
ネイティブ機能のサポートが制限される特定のプラットフォームに特化したネイティブ機能をフルに活用するには、追加の開発が必要となり、工数やコストが増加する可能性がある。

それでは次に、Flutter(フラッター)を使う開発方法を解説します。

開発方法③ Flutter(フラッター)を使う

Flutter(フラッター)は、Googleが提供するクロスプラットフォームのUIフレームワークです。単一のコードベースからiOS、Android、Web、デスクトップなど多くのプラットフォーム向けにアプリを開発できます。リッチなUIや高速な開発サイクルが求められるプロジェクトにおいて有力な選択肢となることが多いです。

下記にFlutterで開発する際のメリットとデメリットをまとめたので、ご覧ください。

メリット

メリット根拠
単一のコードベースで複数プラットフォームに対応iOS、Android、Webなどのクロスプラットフォーム開発が可能で、開発コストを30%〜50%削減できるケースがあるとされています。
ホットリロードによる高速な開発サイクルコード変更が即座に反映されるため、開発速度が向上し、最大60%の時間短縮が見込まれる場合があります。
リッチなUI表現が可能独自の描画エンジンを使用し、ネイティブに近いユーザーエクスペリエンスを提供できるため、UI表現の自由度が高いです。
大規模なエコシステムとサポートGoogleが公式サポートしているほか、150,000以上のFlutterプラグインが存在します(2024年時点)。

デメリット

デメリット根拠
アプリのサイズが大きくなる傾向Flutterアプリはネイティブアプリと比較してビルドサイズが20%〜50%大きくなることがあります。
パフォーマンスの面でネイティブに劣る場合がある複雑なグラフィックス処理や高負荷な計算を伴うアプリでは、ネイティブ開発と比べてパフォーマンスが低下することがあります。
iOSのカスタム機能対応が難しいApple固有の機能やライブラリを利用する際、ネイティブコードの追加が必要になる場合があり、開発工数が増えることがあります。
新しいフレームワークゆえの採用リスク開発者のスキルセットが限られているため、対応できる人材が不足しているケースもあります。

それぞれの開発方法について概要について説明してきましたので、次にクロスプラットフォーム開発について一歩踏み込んで見てみましょう。

iOSとAndroidに同時対応できる「クロスプラットフォーム開発」とは

前章までに説明したクロスプラットフォーム開発について、メリット、種類、注意点を掘り下げていきます。

クロスプラットフォーム開発のメリット

近年、アプリケーションの動作環境は多様化しており、一つひとつに合わせたアプリを作ろうとすると、膨大な手間と時間、人件費がかかります。しかし、クロスプラットフォームで作ることによって以下のようなメリットが得られます。

開発コストを抑えられる

これまでは、OSごとに別のプログラミング言語でコーディングする必要がありましたが、クロスプラットフォームによる開発によって、プログラミング言語を1つにまとめることで、大幅なコード削減が可能になるのです。また、バグの修正も1つのコードだけで済むため工数を減らし、コストを抑えられます。

最小限の人員で開発できる/人員確保が容易になる

クロスプラットフォームによる開発は、プログラムの大部分が1つの言語で実装可能になるため、開発人員を最小限にできます。人員を最小限にできると、より多くの案件に人員を振り分けられます。人材不足が大きな問題になっているエンジニア業界では、クロスプラットフォーム開発の広がりが、人材の有効活用を進めるきっかけになるでしょう。

ユーザーの幅が広がる

国内でのiOSとAndroidのシェアはほぼ半々のため、iOSとAndroidどちらか一方のみでの展開では、約5割のユーザーを取り逃してしまうことになります。この損失はあまりに大きいといわざるを得ません。クロスプラットフォームでは、1つのプログラミング言語で複数のOSに対応したアプリケーションを開発できます。つまり、これまで開発できていなかったOSにも対応できるため、ユーザーの幅が広がるのです。クロスプラットフォーム開発の広がりは、取り逃していたユーザーを取り込む良い機会となるでしょう。

iOSとAndroidの開発が同時にできる

前述したようにこれまでiOSとAndroidは、それぞれ別の言語でコーディングしなければなりませんでした。しかし、同じような仕様であれば、クロスプラットフォーム開発で両OSの開発が同時に行えます。そのため、従来の方法と比べてより効率的な開発が可能です。

クロスプラットフォーム開発の種類

クロスプラットフォーム開発には3つの種類があります。それぞれの特徴について説明を ご紹介します。

◆クロスプラットフォーム開発の種類と特徴

種類メリットデメリット
①ネイティブ型- 各プラットフォームに最適化されたパフォーマンスを提供する- プラットフォーム固有の機能を完全に活用可能- 各プラットフォームに個別の開発が必要で、開発コストが高い- 開発サイクルが遅く、リリースまでの期間が長くなる
②独自レンダラ型- 単一のコードベースで複数プラットフォーム対応が可能- 独自の描画エンジンを用いることで、リッチなUIを実現しやすい- アプリのサイズが大きくなる傾向がある- 一部のプラットフォーム固有機能への対応が難しい場合がある
③ハイブリッド型- Web技術を活用して開発できるため、開発者リソースを有効活用できる- コードの再利用率が高く、開発スピードが速い- パフォーマンスがネイティブアプリに劣る場合がある- プラットフォームごとの制約があり、完全なネイティブ体験の提供が難しい

種類① ネイティブ型

クロスプラットフォームの中で、ソフトウェアをOS上で操作していくものをネイティブ型と呼びます。カメラ機能やGPS機能など、すべてのOSの機能を活用できるのが特徴です。

なお、ネイティブ型のクロスプラットフォームを開発する場合、複数の動作環境で動作するクラスライブラリやランタイムを装備している必要があります。

ネイティブ型のクロスプラットフォームの開発ツールでよく使われているのは、Microsoft社が提供するXamarinやFacebook社のReact Nativeです。

種類② 独自レンダラ型

クロスプラットフォームの中で、独自のレンダリングエンジンを使って描画していくシステムを持つものを、独自レンダラ型と呼びます。

レンダリングエンジンとは、プログラミング言語を解釈しその通りに描画するシステムです。独自レンダラ型はそれぞれ独自のレンダリングエンジンを使うため、OSの違いに関わらず、どのOSでも同じように使うことができます。

独自レンダラ型のクロスプラットフォームの開発ツールでよく使われているのは、Unity Technologies社のUnityやGoogle社のFlutterです。

【アプリ開発歴7年】Flutterとは?Flutterの特徴・メリット・デメリットを解説

種類③ ハイブリッド型

クロスプラットフォームの中で、WebViewという仕組み ソフトウェアを利用しているものをハイブリッド型と呼びます。WebViewとは、WebページをSafariやChromeなどのブラウザと同等に表示するという機能で、スマートフォンのアプリに組み込まれているものです。Web上の機能をHTMLやCSS、JavaScriptなどを使って設計できるため、ネイティブ型と違い比較的クロスプラットフォームのソフトウェアの開発として作りやすくなっています。

しかし、Web経由のソフトウェアのため、処理速度が遅いという難点があり、ネイティブ型ほどの高度な機能も実現できません。

ハイブリッド型のクロスプラットフォームの開発ツールでよく使われているのは、オープンソースであるCordovaです。

クロスプラットフォーム開発の5つの注意点

クロスプラットフォーム開発を行う際の注意点を「検討段階」と「実施段階」に分けて5つご紹介します。

注意点① 検討段階での考慮:ファイルやフォルダ構造の差異

クロスプラットフォーム開発を検討する際には、OSによってファイルやフォルダの配置、呼び出し方が異なる点を考慮する必要があります。特に、OS間の違いに応じた設計を行わないと、想定通りの動作ができなくなる可能性があります。

注意点② 検討段階での制約:AppleStore配布にはMacが必要

AppleStoreでアプリを配布する場合、最終的なビルドや審査申請はMacで行う必要があります。Windowsユーザーが開発環境を構築する際には、Macを用意するかクラウドビルドサービスを利用するなどの工夫が求められます。

注意点③ 実施段階での課題:OS個々の不具合対応が困難

クロスプラットフォームの難点のひとつに、OSごとに発生する不具合の対応が挙げられます。OS特有の問題が発生した場合、クロスプラットフォーム開発では対応が遅れがちになり、時にはネイティブでのコード修正が必要となることがあります。

注意点④ 実施段階での制約:最新機能の導入が難しい

OSやデバイスごとに提供される新しい機能やAPIをすぐに反映するのは、クロスプラットフォーム開発において難しい場合があります。特にカメラ、プッシュ通知、センサーなど、ネイティブに依存した機能の実装には時間がかかるケースが多く、ユーザーに新機能を提供するタイミングが遅れる可能性があります。

注意点⑤ 保守・運用での負担:プラグインやライブラリの更新

クロスプラットフォーム開発では、OSのバージョンアップや変更に伴い、プラグインやライブラリも定期的に更新される必要があります。しかし、対応するプラグインの更新が遅れると、アプリ自体のメンテナンスが滞り、特にセキュリティ面でのリスクも増すため、注意が必要です。

クロスプラットフォームの主要な5つのフレームワーク

クロスプラットフォームによるアプリケーション開発にはフレームワークが用いられます。フレームワークとは、ソフトウェアの開発で利用する定型的な処理やデータ構造などをまとめたテンプレートとなるものです。主要なフレームワークには以下の5つが挙げられます。

フレームワーク① Flutter

Flutter」は、Googleで開発された「独自レンダラ型」のフレームワークです。言語には、Googleが開発したDartという言語を使用し、主にiOSやAndroid向けのモバイルアプリの開発に利用されています。UI(ユーザーインターフェース)の自由度が高く、処理スピードの速さがメリットです。また、ホットリロード機能を搭載しているため、プログラムの変更をリアルタイムで適用できます。

比較的利用者も多いフレームワークのため、クロスプラットフォーム初心者におすすめです。

  • 開発会社:Google
  • 言語:Dart(JavaScript言語で解決できない問題点を改善するために代替された開発言語)
  • 開発の種類:独自レンダラ型
  • プラットフォーム:iOS、Android、Windows、Mac OS

Flutterについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

【アプリ開発歴10年】Flutterとは?Flutterの特徴・メリット・デメリットを徹底解説

フレームワーク② React Native

React Native」は、Meta Platforms(旧Facebook)が開発した、モバイル向けの「ネイティブ型」フレームワークです。Webアプリを構築するためのフレームワークであるReactを引き継いでおり、プログラミング言語にはReactと同様の「JavaScript」が使われています。また、ホットリロード機能を搭載しているため、プログラムの変更をリアルタイムで適用できます。

  • 開発会社:Meta Platforms(旧Facebook)
  • 言語:JavaScript
  • 開発の種類:ネイティブ型
  • プラットフォーム:iOS、Android

React Nativeと前述のFlutterは、どちらを利用すべきかしばしば論争が巻き起こります。こちらの動画で我々の見解について詳しくまとめていますので、ぜひご覧ください。

フレームワーク③ Unity

Unity」は、Unity Technologiesが開発した「ゲームエンジン型」のフレームワークです。おもにゲーム開発に利用されますが、AR/VRアプリケーションや3Dビジュアライゼーションなど、さまざまな用途で使用されています。

プログラミング言語には「C#」が使われています。Unityの強みは、高度な3Dグラフィックス機能と広範なプラットフォーム対応です。

  • 開発会社:Unity Technologies
  • 言語:C#
  • 開発の種類:ゲームエンジン型
  • プラットフォーム:iOS、Android、Windows、macOS、Linux、WebGL

フレームワーク④ Xamarin(非推奨)

Xamarin」は、Microsoftが開発した「ネイティブ型」のフレームワークです。プログラミング言語には「C#」が使われています。

Xamarinは、1つのコードベースでiOS、Android、Windowsのネイティブアプリを開発可能です。また、.NETフレームワークと統合されているため、Microsoftのエコシステムも活用できます。

  • 開発会社:Microsoft
  • 言語:C#
  • 開発の種類:ネイティブ型
  • プラットフォーム:iOS、Android、Windows

Xamarin自体は一時期注目されましたが、Microsoftが2021年に新しいフレームワーク「.NET MAUI (Multi-platform App UI)」を発表し、Xamarinの後継として開発が進められているため、Xamarin自体はやや影が薄くなっています。.NET MAUIはXamarinの機能を引き継ぎつつ、新たな機能を追加したものです。

フレームワーク⑤ Cordova(非推奨)

Cordova」は、Apache Software Foundationが開発した「ハイブリッド型」のフレームワークです。プログラミング言語には「JavaScript」、「HTML5」、「CSS3」が使われています。Cordovaは、Web技術を用いてモバイルアプリを開発可能です。

また、プラグインシステムを通じてネイティブAPIにもアクセスできます。

  • 開発会社:Apache Software Foundation
  • 言語:JavaScript、HTML5、CSS3
  • 開発の種類:ハイブリッド型
  • プラットフォーム:iOS、Android、Windows、BlackBerry、Firefox OS、Ubuntu、WebOS、Tizen

かつては「Web技術でアプリを作る」手法の代表格でしたが、現在ではFlutterやReact Nativeの登場により、Cordovaのパフォーマンスや拡張性の限界が明らかになり、利用が減少しています。特に、パフォーマンスが重要なアプリでは他のフレームワークが選ばれる傾向にあります。

【基礎】iOSとAndroidの違い

スマートフォンやパソコンのOS(Operation System)とは、アプリやデバイスを操作するための基盤のソフトウェアです。アプリはOSごとに開発されるのが一般的であり、あるOSに向けて作ったアプリを他のOSで動かそうとしても動きません

iOSはApple社が作っているOSで、Appleのデバイス(iPhoneやiPadなど)にのみ搭載されています。

一方、AndroidはGoogle社が作っているOSで、ソニーやシャープ、サムスン、ファーウェイなど、さまざまな会社がAndroidOSを搭載したデバイスを提供しています

アプリを開発する際の参考として、iOSとAndroidでは次のような違いがあります。

◆iOSとAndroidの違い比較表

比較項目iOSAndroid
①ユーザー層高価格帯のデバイスが多く、比較的裕福な層が中心。欧米や日本でのシェアが高い。広い価格帯のデバイスがあり、幅広いユーザー層をカバー。世界的にシェアが高く、特に新興国で人気。
②デザイン原則シンプルで一貫性のあるデザインを推奨。UI/UXの厳格なガイドラインがある。カスタマイズ性が高く、各メーカーによってUIに違いがある。デザインの自由度が高い。
③マネタイズアプリ内課金や有料アプリによる収益が多い。ユーザーの支払い意欲が高い。広告収益モデルが主流。無料アプリが多く、広告によるマネタイズが一般的。

それぞれの比較項目について説明します。

比較項目① ユーザー層

iOSとAndroidは、それぞれユーザー層が違うことを理解する必要があります

2024年8月時点で、国内のiOS(iPhone)のシェアは約60.49%、Androidは約39.51%となっており、日本市場ではiOSが優勢です。

ちなみに世界全体では、Androidが70.69%とシェアを占めており、iOSは28.58%にとどまります。依然としてAndroidが世界的には大きなシェアを持っています。

参考:StatCounter/Mobile Vendor Market Share Japan

さらに性別や年齢層で細分化していくと、ユーザー層の傾向が見えてきます。

MMD研究所の調査より

MMD研究所の調査によると、iPhoneの利用率は女性や若い世代を中心に高いことがわかります。10代女性ではiPhoneの利用率が84.9%と最も高くなっており、20代女性でも81.9%にのぼります。男性も若い世代で利用率が高く、10代男性で78.8%、20代男性で73.8%となりました。

これに対してAndroidの利用率が高いのは年齢層がやや高めの層で、60代男性で62.4%、同じく60代の女性で60.9%となり、iPhoneと逆転しています。また、50代男性では60.7%、40代男性では60.3%、30代男性でも51.5%と、30代以上の男性は全体的にAndroidの方が利用率が高くなっています。

参考:https://mmdlabo.co.jp/PRESS_RELEASE/20231121-MMD.pdf

比較項目② デザイン原則

iOSアプリとAndroidアプリでは、それぞれデザインの原則が異なります

まずデザインシステムの違いについて、iOSはヒューマンインタフェースガイドラインと呼ばれるデザインシステムを採用している点が特徴です。3つのデザインテーマと6つのデザイン原則が含まれています。シンプルさと操作性を重視したデザインが基本です。

https://developer.apple.com/jp/design/human-interface-guidelines/

一方、Androidにはマテリアルデザインというデザインシステムが採用されています。現実世界の物理的法則に則った操作性や、影を作成して立体感を演出するなどが特徴です。

https://m3.material.io/get-started

そのため、UIデザインもそれぞれ異なります。iOSアプリのデザインでは、特定の色がアプリ全体で一貫して使われることが多いです。例えば、Facebookのアプリは青を基調としていますし、Instagramは紫色を使っています。iOSでは、アプリのブランドイメージやユーザーに親しみを感じさせるために、固定された色が選ばれることが一般的です。

また、iOSではアクセントカラーとして、ボタンやリンクなどの要素に目立つ色を使うことがあります。ユーザーに操作対象を明示するためのものです。

一方Androidアプリでは、メインの色がアプリ全体のテーマを決定する重要な要素です。アプリのアイコンやUI要素の色は、メインの色に合わせて調整されます。例えば、Google Keepアプリは黄色をメインカラーとして使用しています。

Androidのマテリアルデザインでは、カラーパレットが提供されており、アプリ開発者はそこから選択します。このパレットには、メインカラー、アクセントカラー、テキストカラーなどが含まれているのが特徴です。

したがって、iOSでは特定の色を一貫して使い、Androidではアプリのテーマに合わせてメインの色を選ぶことが多いといえるでしょう。

比較項目③ マネタイズ

iOSとAndroidのアプリマネタイズには、いくつかの違いがあります。

例えばユーザーの資金力の面での違いとして、一般的に、iOSユーザーはAndroidユーザーよりも資金力があり、有料のアプリをダウンロードしたり、アプリ内で課金したりする可能性が高いとされています。そのため、iOSアプリのほうがマネタイズしやすい傾向があるといえるでしょう。

参考:https://www.asymco.com/2023/09/05/the-value-of-a-customer/

右側には、2016年から2022年までの収益額を示しており、Apple App StoreとGoogle Play Storeに分かれています。左側には、それに対応するユーザー数が表示されています。

なお、これはあくまでも一般的な傾向であり例外も存在します。具体的なマネタイズ戦略を立てる際には、アプリの内容やターゲットユーザーの特性を詳細に分析することが重要です。さまざまな違いを理解し、ターゲットユーザーに対して適切なアプリを提供しマーケティング活動を行うことが、アプリのマネタイズを成功させるためのカギとなります。

iOSとAndroid、アプリ開発における7つの違い

◆iOSとAndroid、アプリ開発における7つの違い

ここでは、アプリ開発においてのiOSとAndroidでの違いを解説します。

違い① 開発言語

iOSとAndroidのアプリ開発では、それぞれ異なるプログラミング言語が使われています。iOSアプリの開発には主にObjective-CとSwiftが、Androidアプリの開発にはJavaとKotlinが使用されます。それぞれの言語には歴史的な背景や特性があり、開発者が言語を選択する際に考慮すべきポイントが異なります。

◆iOSとAndroidの開発言語の比較表

プラットフォーム開発言語特徴歴史互換性
iOSObjective-CC言語をベースに開発された言語で、オブジェクト指向プログラミングが可能。現在は主にレガシーコードのメンテナンスで使われる。1980年代に登場
iOSSwiftAppleが開発した新しい言語で、モダンで簡潔なコードが特徴。パフォーマンスが高く、安全性の確保がしやすい。2014年に登場Objective-Cとの互換性あり。
AndroidJava世界中で使われている主要な言語で、オブジェクト指向プログラミングが可能。歴史が長く、豊富なライブラリが揃っている。1995年に登場
AndroidKotlinJavaよりも簡潔なコードが書けるモダンな言語で、安全性を高めやすい設計。Googleが公式に推奨する言語。2011年に登場し、2017年からAndroidの開発に採用Javaとの互換性があり、既存アプリの改良も可能

違い② 開発環境の違い

iOSとAndroidのアプリ開発には、それぞれ専用の開発ツールが必要です。iOSではAppleが提供するXcodeAndroidではGoogleが提供するAndroid Studioが主に使われています。これらの統合開発環境(IDE)は、アプリ開発に必要なさまざまな機能を提供しており、それぞれのプラットフォームに最適化されていますが、対応するOSや開発の特徴に違いがあります。

◆iOSとAndroidの開発環境の比較表

プラットフォーム開発ツール特徴対応OSサポートするデバイス・プラットフォーム
iOSXcodeAppleが提供する統合開発環境で、直感的なインターフェースと豊富な開発支援ツールを備える。Mac OS XのみiOS、macOS、Apple TV、Apple Watch用のアプリ
AndroidAndroid StudioGoogleが提供する統合開発環境で、コード補完やデバッグ、エミュレーターなどの機能が豊富。Windows、MacOS、LinuxAndroidスマートフォン、タブレット、Android TV、Android Autoなど

違い③ 開発費用

アプリの開発費用は、以下のように計算されます。

「開発費用=人件費+固定費用」

アプリ開発において、人件費は「人月(にんげつ)」という作業量を表す単位を用いるのが一般的です。これは、ある作業を1人で行った場合にかかる月数、もしくはその作業を1ヶ月で終わらせるために必要な人数を表しています。たとえば、4人月の作業を2人で行う場合にかかる月数は2ヶ月と見積もります。

1人のエンジニアが1ヶ月働く際にかかるコストを「人月単価」と呼びます。アプリ開発に携わる技術者として、システムエンジニアやプログラマーなどの職業がありますが、役割分担の違いにより人月単価は変化します。一般的な人月単価の目安は、以下の通りです。

初級(初歩レベル)システムエンジニア1人月60~100万円
中級(中堅レベル)システムエンジニア1人月80~120万円
上級(管理職レベル)システムエンジニア1人月100~160万円
下請け企業やフリーランスのプログラマー1人月40~60万円
大手企業のプログラマー1人月50~100万円

例として、4人月の作業を人月単価100万円のシステムエンジニアと、人月単価50万円のプログラマーの2人で作業する場合の人件費は、以下のように考えます。

人件費  =(1人目の人月単価+2人目の人月単価)×かかる月数

     =(100万円+50万円)×2ヶ月

     = 300万円

アプリ開発における固定費用とは、ドメインやSSL証明書の取得費用、アプリの運用に使うサーバー維持のための費用、OSのアップデートなどによるメンテナンス費用、不具合があった場合の対応のための費用などです。これらは開発の時だけでなく、アプリの運用をしていく限りかかり続ける費用となります。

基本的にアプリの開発費用は、固定費用よりも人件費の方が高くなります。そのため、アプリの開発を外部の専門業者に委託する場合は、製作会社によって見積もりの差が大きくなります。

たとえば、大手の製作会社にアプリの開発を依頼する場合は見積もりが高くなる傾向があります。一方、比較的新しく、小規模な製作会社にアプリの開発を依頼する場合には、大手よりは見積もりが低くなることが多いです。

アプリの開発において、大手の製作会社ならば優れたアプリを開発してくれるとは断言できません。また、製作会社によっても得意不得意がある場合もあるため、しっかり見積もりをしてもらい、イメージしているアプリが実現可能かしっかり精査したうえで頼むことが重要です。

iOSとAndroidでの開発費用には違いがあり、開発環境やエンジニアの人月単価、メンテナンスにかかるコストなども異なります。どちらのプラットフォームを選ぶかによって費用の見積もりも変わるため、事前の検討が重要です。

◆iOSとAndroidの開発費用の比較表

項目iOSAndroid
開発環境Mac専用の開発環境(Xcode)が必要で、Macの購入が必須。Windows、Mac、Linuxのいずれかで開発が可能(Android Studio)。
エンジニアの人月単価SwiftやObjective-Cに精通したエンジニアの単価が高め。JavaやKotlinのエンジニアは比較的多く、単価がやや低め。
対応するデバイスiOSデバイスのみ(iPhone、iPad、Apple Watchなど)。多様なAndroidデバイスに対応が必要で、動作確認に手間がかかる。
固定費用Apple Developer Program(年間99ドル)の登録費が必要。Google Play開発者登録(初回25ドル)のみ。
保守・メンテナンス費用Appleの審査基準に合わせた定期的なアップデートが必要。多様なデバイスとOSバージョンに対応するため、更新頻度が高い。
開発費用の相場高め(大手の製作会社に依頼すると見積もりがさらに高くなることが多い)。比較的安価だが、大規模なアプリや複数デバイス対応の場合は高額になることも。

この表をもとに、それぞれのプラットフォームの特性に応じた開発コストの見積もりを検討することができます。iOSはMac環境の準備や開発者登録費が必要なため、初期費用が高くなることがありますが、対応デバイスが限定されている分、動作確認の手間は比較的少なくなります。Androidは多様なデバイスに対応する必要があるため、保守にかかるコストが増える傾向にあります。

違い④ 公開方法

アプリの開発が完了したら、iOSはApp Store、AndroidはGoogle Playという名称の各OSの公式ストアにアプリを掲載しましょう。

AndroidはGoogle Playに掲載しなくてもアプリを配布することが可能ですが、より多くの人に届けるためにもGoogle Playに掲載することをおすすめします。iOSはApp Storeを経由しないとそもそもアプリの配布ができません。

なお、iOS、Androidどちらにおいても、公式ストアにアプリの掲載をしてもらうには審査を受ける必要があります。

違い⑤ 審査

iOSの公式ストアであるApp Storeは、専門家によって人力でアプリの審査が行われています。元々、審査のためのやり取りに数週間から1ヶ月かかっていましたが、最近は徐々にかかる期間は短縮されています。とはいえ、最低でも1週間程度は見込んでおくと良いでしょう

Androidの公式ストアであるGoogle Playは、自動の審査システムがアプリの審査を行います。以前は公開前の審査はなく、ストアに登録するとそのまま購入が可能になっていましたが、最近はある程度公開前の事前チェックがされるようになりました。

以下に、アプリの審査が不合格になる場合の基準(リジェクトポリシー)を掲載します。

例:App Store、Google Play両方に共通するリジェクトポリシー

  • 一般的なアプリの利用方法でクラッシュしてしまうなど、きちんと動作しない場合
  • リンク切れが起きていたり、表示されるはずの画像がなかったりなど、コンテンツが中途半端なままの場合
  • アダルト要素がある場合
  • 反社会的な表現がある場合
  • アプリの説明文が不十分な場合

例:App Storeのリジェクトポリシー

  • UIがAppleのデザインガイドラインに合っていない場合
  • アプリ内で再生される動画や掲示板に投稿された文章が不適切な場合
  • アプリの名称が他のアプリに類似している場合

例:Google Playのリジェクトポリシー

  • アプリの名称に「Android」「Google」が使われている場合
  • コンテンツの内容が盗作や盗用したものである場合

違い⑥ 公開にかかるコスト

アプリ開発を進める際、公開にかかるコストを正確に把握しておくことは非常に重要です。iOSやAndroidの公開にはそれぞれ異なる登録費用や審査プロセスが必要であり、ビジネスとしてアプリを運用していくためには、公開後の保守・運用コストも視野に入れる必要があります。本記事では、iOSとAndroidのアプリ公開にかかる費用を比較し、さらにリリース後に必要となる費用についても詳しく解説します。

比較表

項目iOSアプリAndroidアプリ
デベロッパー登録費用$99/年(約10,000円/年)$25(約2,500円/初回のみ)
アプリ審査時間約1〜2週間数時間〜数日
アプリ更新費用年間費用内で対応初回登録費用内で対応

公開後の費用感の目安

また、アプリを公開した後も以下のような費用が発生します。

  • サーバー維持費用: アプリのユーザーデータを管理するため、サーバーの維持費用が発生します。規模やトラフィックにより、月額1万円~数十万円になることもあります。
  • バグ修正やアップデート費用: 定期的なアップデートや、バグ修正のための開発リソースも確保する必要があります。年間で数十万円~数百万円かかることが一般的です。

マーケティング費用: ユーザーを獲得するための広告やプロモーション費用も、リリース後の成功に向けた重要な投資です。


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違い⑦ マネタイズのしやすさ

OSで比較した場合、マネタイズのしやすさはAndroidよりもiOSの方が有利と考えられます。それぞれのOSについてマネタイズのしやすさの観点からポイントを説明します。

iOSアプリのマネタイズのしやすさ

iOSアプリは、マネタイズが比較的しやすい傾向があります。その理由として次のようなポイントが挙げられます。

ポイント説明
ユーザーの支払い意欲が高いiOSユーザーはアプリ内課金や有料アプリに対して支出を惜しまない傾向があり、App Storeの売上の大部分がiOSユーザーからのものです。
広告収益が高いiOSデバイスは高価なことが多く、広告プラットフォームでのCPMがAndroidよりも高い傾向があります。
App Storeの審査が厳格審査が厳しい分、質の高いアプリが多く、ユーザーが安心して課金しやすいため、有料アプリやサブスクリプションモデルが成功しやすいです。

Androidアプリのマネタイズのしやすさ

Androidアプリも、特定の条件下ではマネタイズがしやすい場合がありますが、iOSと比較すると若干の課題があります。その理由として次のようなポイントが挙げられます。

ポイント説明
ユーザー層が多様Androidは世界中でのシェアが高く、新興国での利用も多いため、無料アプリや広告ベースのマネタイズが効果的です。ただし、支払い意欲がiOSに比べて低い傾向があります。
広告収益が安定している広範なユーザーベースにより、広告ベースの収益化が可能ですが、CPMはiOSに比べて低いことが多いです。
アプリ内課金の導入が容易Google Playではアプリ内課金の仕組みが整備されており、導入が簡単ですが、iOSほど高い収益を見込むのは難しい場合があります。

iOSは、アプリ内課金やサブスクリプションモデルでの収益化が成功しやすく、特に支払い意欲の高いユーザー層をターゲットにする場合に有利です。一方で、Androidはグローバルなシェアの高さを活かして広告モデルを採用する場合に優位性がありますが、ユーザーの支払い意欲の違いを考慮したマネタイズ戦略が必要です。

iOSとAndroidのアプリ開発における2つの共通点

では反対に、共通点は何があるでしょうか。iOSとAndroidのアプリ開発における共通点は、「サーバー」と「設計」です。

共通点① サーバー

基本的にiOSとAndroidで、サーバーは同じものが使用可能です。データのやり取りを行う際のデータフォーマットが、XML(Extensible Markup Language)かJSON(JavaScript Object Notation)であれば、iOSとAndroidアプリのどちらでも対応できます。アプリ側のプログラミング言語は異なりますが、サーバー側のプログラミング言語はPHPなど、一つの言語で対応可能です

また、Firebaseのようなバックエンド(サーバーサイドの処理)代行サービスなどがあり、アプリ開発は非常に便利になっています。Firebaseを採用すれば、ほとんどサーバー側の実装に困ることなくアプリ開発を進められるでしょう。

このように、サーバーサイドに関しては、iOSでもAndroidでも同じものを利用できるのです。

共通点② 設計

iOSとAndroidのアプリ開発は、使用するプログラミング言語は異なりますが、プログラミングによって作り出される機能に大きな違いはありません

iOSアプリとAndroidアプリでは、設計が同じものを異なるプログラミング言語で実装します。設計がほぼ同じなので、iOSかAndroidどちらかのアプリ開発をマスターしてしまえば、もう一方のアプリ開発も比較的スムーズに行えるのです。

もし、iOSとAndroidのどちらでアプリ開発を行うか迷っている場合は、開発ツールの利便性やコードの書きやすさを踏まえると、iOSでのアプリ開発から始めることをおすすめします。

iOSでの開発に慣れてきたら、Androidアプリの開発にチャレンジすると良いでしょう。

まとめ

この記事では、iOSとAndroidのアプリ開発において、アプリ開発に使う言語や開発環境の違い、費用、審査などについてご紹介しました。昨今は動作環境が多様化していることや工数が削減できることから、開発にクロスプラットフォームが用いられるケースが増えています

「株式会社ペンタゴン」でも、React NativeとFlutterでの開発実績がございますので、クロスプラットフォーム開発のご相談があれば、お問い合わせください。

そのほか、アプリ開発を成功させるために知っておくべき基礎知識をこちらの記事にてまとめています。アプリ開発が初めてという方は特に、こちらもチェックしてみてください。

今回ご紹介したiOSとAndroidのアプリ開発について、もし「自社でアプリを作りたいけど、実際にアプリ開発の費用は、どれくらいになるのか?」「アプリ開発の外注を検討していて、一度相談したい」などお考えでしたら、アプリ開発会社の「株式会社ペンタゴン」をご検討ください。

株式会社ペンタゴンの開発実績については、こちらをご覧ください。

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