MVP開発とは?アプリ開発はスモールスタートが重要

YouTubeでも「MVPとは何か・そのメリット」について解説しています。ぜひ合わせてご覧ください。

アプリのMVP開発とは?

Minimum Viable Product の略で「顧客のニーズを満たす最小限のプロダクト」のことを指します。

特に ポイントが最小限の プロダクト というところがポイントです。最小限で開発して世の中に出して,実際のユーザーのフィードバックを参考にして、 サービスを開始していくという手法が MVP 開発です。 

アプリ開発においてMVPがなぜ重要か?

MVP がなぜ重要なのか っていうことなんですけども、 次の2つに集約される方だと思っています。

  • 早く顧客の反応を見ることができる
  • プロジェクトの失敗率を下げる

たとえば、1年をかけて機能が100個含まれるアプリをリリースすることと、2ヶ月で機能が10個含まれるアプリをリリースすること、どちらが良いかと考えた場合、プロジェクトにもよりますが、基本的には後者の方が良いと思います。

なぜかと申しますと、後者の方が10ヶ月早くアプリを公開できるからです。これにより、10ヶ月も早くユーザーからのフィードバックを得て、分析し、改善活動に取り組むことができます。この分析を基に、「ここで離脱しているユーザーが多いから、ここを改修しよう」という行動に移すことができるわけです。

さらに、当然のことながら、AとBを比べた場合、Aの方がプロジェクトとしての規模が大きくなります。日本のシステム開発の成功率は、業界的に言われている通り、大体30から50%程度とされています。これはスケジュール通りに対応できたか、予算通りに進行できたかという意味での成功率です。

そのため、プロジェクトの規模が大きくなればなるほど、コントロールが難しくなり、プロジェクトがうまくいかない可能性が高くなります。そういった意味でも、最小限の機能でアプリを開発することが、開発のポイントになります。

2ヶ月でのリリースは極端な例かもしれませんが、「こういうアプリを作りたい」という壮大なイメージがある中でも、コアとなる機能を先に作ってリリースすることをお勧めします。

アプリやWebサービスで起業を考えている、新規事業の担当者となった方は、新しくアプリを開発する際に、技術的なリスクと市場的なリスクを下げる努力が必要です。この方法について、こちらの記事でくわしく解説しています。

MVPでアプリ開発をするための優先度のつけ方

機能の優先度の付け方については、どのように機能の優先度を付けるかというご相談を多くいただくため、2つの手法をご紹介したいと思います。

1つ目は、機能を3つに分類する方法です。これは私がお勧めしている方法で、次の3つに分けることがポイントです。

  • あったらいいなと思う機能
  • サービスを特徴づける機能
  • 絶対に必要な機能

基本的に「あったらいいな」と思う機能はほとんど不要であることが多いです。

もう一つの方法は「レッドルート」という考え方です。これは、横軸に「利用人数」、縦軸に「利用頻度」を引いて、機能をプロットする方法です。右上に位置するほど、多くの人が頻繁に利用する機能であり、優先度が高いとされます。これにより、どの機能が優先度が高いかが一目瞭然になります。

アプリのMVP開発で注意すべき点

機能数とユーザー体験は比例しない

重要な点として、アプリを良くしたいという気持ちから、機能をたくさん盛り込むことがありますが、機能の数がユーザーの満足度に直結するわけではありません。逆に、機能を削ぎ落として洗練させる方が、ユーザビリティが向上し、顧客満足度が高まる可能性があると考えています。

開発においては、ユーザーのニーズを考えながら進める「マーケットイン」方式と、プロダクトを先に作ってしまう「プロダクトアウト」方式がありますが、いずれにせよ、MVPでの小規模な開発を実践することが、プロジェクトの成功率を上げる上で重要です。

コンセプト・コアが重要

また、別の重要なポイントとして、プロダクトのコンセプトがしっかりしているかどうかが重要です。アプリケーションは似たものが増えてきている中で、いかに特徴的で魅力的なものを作れるかが、開発において非常に重要になってきます。ユーザーは、何ができるかも重要ですが、それよりもなぜそのサービスが作られたのかというストーリー性に共感して、コアなユーザーやファンになることがあります。何をするかよりも、なぜするのかというコンセプトを磨いて、それをプロダクトに落とし込むことが重要だと思っています。

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