クラウドファウンディングアプリ開発のポイント|機能・費用を解説

ここ10年で資金調達を行うためのクラウドファウンディングという手法が、日本国内でも広く認知されるようになりました。そして、現在では、スマホアプリを利用したクラウドファウンディングが存在感を増しています。

クラウドファウンディングを行って事業を拡大したいと考える事業主の方は少なくありません。そして、出資したい投資家も多数存在し、両者を繋げるクラウドファウンディングアプリを開発すれば、大きな需要が見込めます。

それでは、クラウドファウンディングアプリ開発のポイントはどこにあるのでしょうか。この記事では、クラウドファウンディングアプリの開発ポイントについて詳しく解説します。

クラウドファウンディングアプリとは?

クラウドファウンディングアプリとはどういったものでしょうか。そもそも、クラウドファウンディングとは、群衆を意味する「クラウド」と、資金調達を意味する「ファウンディング」を組み合わせた言葉です。クラウドファウンディングは2000年代始めにアメリカ合衆国で生まれました。クラウドファウンディングの種類には、大別して金銭の形でリターンを受け取る投資型と、お金ではない物品やサービスを受け取る被投資型があります。

そして、クラウドファウンディングアプリは、スマホなどで手軽にクラウドファウンディングを行えるサービスです。クラウドファウンディングを行うまでのハードルを下げて、利用者の利便性を高めるためにはアプリ化が欠かせません。

クラウドファウンディングサービスの今後

クラウドファウンディングサービスのマーケットは、ここ数年は特に拡大傾向が続いています。株式会社矢野経済研究所が2021年に発表したデータによると、2020年度の日本国内におけるクラウドファウンディングサービス市場規模は、2019年度と比較して17.6%増加し、1,841億円に達しました。

新型コロナウイルスの影響があるなかで大幅な経済成長をとげているクラウドファウンディングサービス市場は、今後も更なる成長が期待されます。そして、クラウドファウンディングアプリに対しても積極的に投資され、最新技術や流行に対応するためのアップデートなどが行われていくと考えられます。

おもなクラウドファウンディングアプリ

代表的なクラウドファウンディングアプリも見ていきましょう。

Kickstarterはニューヨークで2009年に始まった、クラウドファンディングでクリエイティブ活動を支援するためのサービスです。アプリ内でプロジェクトが、アート・音楽・マンガ・ダンスなどにカテゴライズされていて、検索しやすいように工夫されています。また、アーティストとコミュニケーションが取れるコメント機能も魅力です。

Makuakeは購入型のクラウドファウンディングで、株式会社サイバーエージェントのグループ企業の、株式会社マクアケが運営するサービスです。オリジナルのマーケット分析ツールや5千件を超えるメディア掲載実績などで、これから世の中に出ようとするサービスや体験を購入して応援できる仕組みになっています。

カテゴリー別にプロジェクトがタグ付けされるため、目的のプロジェクトに出会いやすく、プッシュ通知機能によって応援したプロジェクトの進捗や、興味ある分野の新しい情報がすぐに分かるように構築されています。なお、手数料は決済手数料5%を含めて20%です。

Owners Bookは日本国内初の不動産特化融資型クラウドファウンディングとして、2014年にスタートしました。不動産に精通したプロが選んだ案件に、10,000円から投資できます。アプリ版では新しいお知らせや案件がプッシュ通知で届き、また、付属のSNS機能でほかの投資家と情報交換もできます。

年利回り4.0%~6.0%の物件が大半で、貸付型案件は四半期ごとに配分されすべての案件に不動産担保があります。手数料は出資金以外では口座への払戻手数料だけです。

クラウドファウンディングサービスのスマホアプリを開発すべき理由

それでは、クラウドファウンディングサービスのスマホアプリ開発を行うべき理由は何でしょうか。

株式会社インテージが公開しているデータによると、2020年末時点の日本国内でのスマホ利用率は80%を超える数字となりました。

また、マーケティング調査会社ニールセンの報告によると、スマホ1台当たりでは平均して30個のアプリが利用されており、総利用時間の85%に達するとの結果が出ています。つまり、現在のモバイルファーストの流れの中でスマホユーザーとの接点を強化したい企業は、アプリ開発が欠かせないのです。そして、新時代の資金調達方法であるクラウドファウンディングはアプリ化との相性にも優れています。

出典:「インテージ 知る Gallery」2021年5月17日公開記事

クラウドファウンディングアプリに必要な機能とは?

それでは、クラウドファウンディングアプリにはどのような機能が必要なのでしょうか。

3つの基本機能についてそれぞれ解説します。

実行者と支援者の両方に必要な機能

まず、実行者と支援者の両方に必要な機能は、ユーザー情報登録および管理機能、ログイン認証などです。個人情報を扱うアプリの信頼性に関わる機能のため、セキュリティにも配慮して実装を進めなければなりません。

支援者側に必要な機能

次に、支援者側に必要な機能は目的のプロジェクトをスムーズに検索する機能です。カテゴリー・人気度・地域などの条件やタグで希望するプロジェクトを見つけられるようにしましょう。

また、プロジェクト支援に関して、リターンの種類を選択したり、支援金の決済方法を選択できるようにしたりする必要もあります。さらに、支援をしているプロジェクトの状態をチェックする機能も忘れないようにしましょう。

実行者・挑戦者側に必要な機能

続いて、実行者や挑戦者側に必要な機能は、プロジェクト作成や掲載機能です。また、プロジェクト情報の更新機能や、進捗状況報告機能も付けましょう。さらに、集まった支援金の状況確認や支援者の一覧が確認できる機能も重要です。

クラウドファウンディングアプリ開発は外注すべき?

クラウドファウンディングアプリ開発を自社で行えるノウハウを保有していない企業は、基本的にアプリ開発の外注を検討する必要があります。

開発を外注するメリットは、まずプロに任せた方が短期間で安定した成果を出してもらえる点が挙げられます。開発費用は発生しますが、実績の豊富なアプリ開企業に依頼すれば、高品質なアプリ開発が可能です。さらに、外注する場合は自社でアプリ開発スキルを有する人材を採用したり育成したりする必要はありません。外注元企業はクラウドファウンディングに関連する、アプリ開発以外の事業に注力できます。

一方、外注の注意点としてはアプリ開発関連のスキルが社内に蓄積されないことが挙げられます。ただし、アプリ開発が自社の本業ではないなら、技術の蓄積が行われなくても問題はあまりありません。

もし、自社でアプリ開発を進めるならば、専門的なスキルを持った人材を社内に揃える必要があります。不足しているならば新規採用しなければなりませんが、それなりのコストがかかります。

したがって、ほとんどの企業の場合では外部開発会社のプロフェッショナルに任せる方が、短期間に安く高品質のアプリを開発できる可能性が大きいでしょう。

クラウドファウンディングアプリ開発の費用や期間

クラウドファウンディングアプリ開発には、費用と期間がかかります。クラウドファンディングアプリ開発が難しい点は、ユーザーの種別がプロジェクトの実行者と支援者に分かれていることです。2パターンの実装とテストが必要になるため、総合的な工数も通常のアプリ開発より多く発生する特徴があります。

まず、開発費用のほとんどは開発作業に従事するエンジニアの人件費で、人月×人数×開発期間で算出できます。人月はエンジニアやプログラマの1ヶ月当たりの人件費で、アプリ開発の作業単価です。

システムエンジニア1人月の費用相場は、初級60〜100万円、中級80〜120万円、上級100〜160万円程度、プログラマ1人月の費用相場は大手企業社員が1人月50〜100万円、中小企業社やフリーランスの場合が40〜60万円程度とそれぞれ覚えておきましょう。

開発期間はクラウドファウンディングアプリの内容にも左右されますが、6ヶ月〜9ヶ月程度が目安となります。ただし、開発途中でトラブルが発生したり、アプリの方向性に変更が生じたりすると設定した期間通りに進まないケースもあります。また、お金のやりとりが多く発生するアプリなので、万全を期すために開発期間は目安よりも長めにみておくことをおすすめします。

クラウドファウンディングアプリ開発の流れ

クラウドファウンディングアプリの開発は、次のような流れで進行します。

まずは、発注元企業にてアプリの企画を作成します。アプリ開発を成功させるため、多くのアイデアを出して企画書にまとめましょう。次に、企画書が完成したら、アプリ開発会社を選定します。複数の開発会社に見積もりをお願いして外注先を決定します。

続いて、開発会社では企画書をベースにアプリの設計が始まります。設計は要件定義やシステム設計などの「外部設計」と、開発環境設計やモジュール設計などの「内部設計」の2つに大きく分けられます。設計が無事に完了したら、アプリの開発が行われるフェーズです。基本的に外注先の担当範囲ですが、自社でも積極的にチェックを入れましょう。

ここまで進むとアプリ開発も終盤です。テストで問題が起こらなければ、アプリが発注元企業に納品されます。アプリが正しく動作するか必ず確認してください。最後は、審査およびリリースの段階です。スマホアプリにはPlayストアやAppストアの審査があり、無事審査を通過できたらアプリのリリースです。

クラウドファウンディングアプリ開発における注意点

クラウドファンディングアプリの開発には気を付けるべき点もあります。この章では、主要なポイントを3つ解説します。

外注先選びは慎重に

外注先企業は慎重によく吟味して選ぶようにしましょう。まず、外注先のアプリ開発会社が得意としている開発のジャンルはさまざまです。例えば、ゲーム開発に優れている会社もあれば、SNS系アプリの開発実績が多い会社もあります。可能であればクラウドファンディングアプリの制作実績がある会社に依頼すると、開発もスムーズに進むでしょう。

次に、単に開発費用の安さだけを重視した選定はおすすめできません。極端に安い費用を提示する開発会社は、仕事の品質は悪い傾向があります。もし、開発が正しく行かなかなければ、投じた時間やコストが無駄になりかねません。開発実績や提案力、リリース後のサポート体制などから総合的に判断して、最適な開発会社を選びましょう。

一社だけでなく複数社に見積もりを出すことも忘れずに行ってください。

最も重要なのは「企画」

開発では外注先の技術力も大切ですが、一番重要なのは企画です。数多くあるアプリ開発会社から明確な方向性を提示して外注先を選ぶには、企画書を十分に考えて作成しなければなりません。競合他社とのサービスの差別化、入念なマーケティング、そしてマネタイズ戦略などを作り込む必要があります。

企画段階から制作会社に依頼する手法もありますが、自社としても開発に関わって意見をしたい場合に企画は軽視できません。もし、自社にアプリ開発に関連する経験が乏しい場合は、開発のプロである開発会社の方に企画段階から協力してもらうと良いでしょう。

開発段階で外注先に丸投げしない

専門的な知識や技術が不足していたとしても、アプリ開発企業に開発をすべて丸投げすることは避けましょう。

開発で最も重要なのは企画だとお伝えしたように、発注元企業にアプリの方向性を決める役割があります。開発会社とは定期的にコミュニケーションを取り、進捗状況や仕上がりなどをチェックする姿勢が大切です。例えば、仕様の細部などに発注元企業のイメージとズレが生じた際は、修正依頼を出して対応しなくてはなりません。

外注先と連携ができていないと、完成後に思わぬ問題に発展してしまうケースもあります。発注元企業としての意見を正しく主張して、アプリ開発が計画通りに進行するように積極的に協力しましょう。

まとめ

クラウドファウンディングアプリは次々と新しいサービスが誕生している人気のジャンルです。現在はクラウドファウンディングの市場自体が盛り上がりを見せているため、今後もユーザーは増加していくと予想されます。クラウドファウンディングアプリの開発を検討する際は、ぜひこの記事で紹介したポイントを参考にして進めてみてください。

しっかりと練られた企画を軸にして、アプリ開発会社の選定を行えば、プロジェクトが成功する確率がぐっと高まります。アプリ開発を外注する場合でも、当事者意識を忘れることなく積極的に意見などを出すようにしましょう。新たな定番のクラウドファウンディングアプリの誕生を目指して、開発をスタートさせてみてください。

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