【2025年最新】アプリの審査リジェクト(審査落ち)理由と対策解説

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本記事では、アプリ開発会社『株式会社ペンタゴン』で代表を務める筆者が、AppleやGoogleの審査でリジェクトされる主な理由とその対処法について詳しく解説します。

まずは、本記事で取り上げる「審査落ち」の代表的な理由を一覧でご紹介します。

  • 理由①ユーザー投稿コンテンツの安全性
  • 理由②Appleサインイン未対応
  • 理由③AppleサインインのUIガイドライン違反
  • 理由④サブスクリプション表記の不備
  • 理由⑤UI/UXデザインの問題
  • 理由⑥ビジネスモデルの不適合
  • 理由⑦不要な個人情報の取得
  • 理由⑧実装機能に関する情報不足
  • 理由⑨バックグラウンド位置情報に関する審査落ち
  • 理由⑩金融サービス表示に関する審査落ち
  • 理由⑪懸賞機能に関する審査落ち

これらの事例を事前に把握し、対策を講じることで、アプリの審査通過率を大きく高めることが可能です。当社では、こうした審査対策のナレッジが豊富にあるため、スムーズにアプリ審査を通過させることができます。アプリの審査に強い開発パートナーをお探しの場合は、ぜひ当社までご相談ください。

株式会社ペンタゴンにアプリ開発の相談をする

【この記事の監修者】山本 真矢 株式会社Pentagonの代表取締役社長
経歴:Y-Combinator StartUp School / Arizona State University / 2013年からスタートアップを中心に様々な企業のアプリ開発を支援。2018年に株式会社Pentagonを設立。2023年アプリ開発高速化する特許を取得(7184410)。アプリやWebサービスの開発に関する情報をYouTubeでも配信しています。

【経験談】アプリのよくある審査落ち理由と対処法は?

私たち株式会社ペンタゴンには、「アプリの審査に何度も落ちてしまい、数ヶ月、悪い時には1年以上も公開できずに困っている」というご相談が頻繁に寄せられます。原因を詳しく伺ってみると、多くの場合、スマートフォンアプリの開発に不慣れなシステム開発会社に開発を依頼してしまっているケースがほとんどです。

スマホアプリを開発する際には、AppleおよびGoogleの審査ガイドラインを厳守することが求められます。ところが、Webシステム開発のノウハウはあっても、これらのモバイルガイドラインに精通していない開発会社では、ガイドラインを見落とした設計・実装になり、審査に通らない結果を招いてしまいます。

たとえばSNSアプリやCtoCマッチングアプリなどでは、不適切なユーザーをブロックする機能や、違反報告を行う仕組みが審査の条件として求められます。また、課金機能を設ける場合には、アプリ内課金を使うべきか、外部決済を導入すべきかを、提供するコンテンツやサービス内容に応じて判断しなければなりません。

このように、アプリを「とりあえず作る」だけでは不十分であり、最初から審査基準を満たすことを前提とした設計・実装が不可欠です。スマートフォンアプリの開発は、ガイドラインに精通した専門チームに依頼することで、初回審査通過の確率を大きく高めることができます。

弊社「株式会社ペンタゴン」では、アプリに特化して制作をしております。  アプリ開発をお考えの場合は、以下のバナーをクリックして弊社までご相談ください。経験豊富なアプリエンジニアがご相談を承ります。
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まだまだある、注意が必要な審査落ち原因と対策

アプリ審査において重要なのは、審査基準を満たすことだけではありません。仕様変更や法規制への対応、AppleやGoogleの方針の変化など、リジェクトされるリスクは常に存在します。特に金融や位置情報、懸賞などの機能を含むアプリは、厳格なルールが定められており、ちょっとした説明不足や設定ミスでもリジェクトの原因になります。そこで本記事では、そうした「見落とされがちだが注意すべきポイント」も余すことなく解説しています。それでは審査落ち詳しく解説していきます。

理由① ユーザー投稿コンテンツの安全性

App Store審査ガイドラインに基づくリジェクトメッセージ

Guideline 1.2 - Safety - User Generated Content

Your app enables the display of user-generated content but does not have the proper precautions in place.

ユーザーが不適切な内容を投稿できるので、ダメですよ、という内容です。

対応としては以下の通りです。

  • 不快なコンテンツをフィルタリングする方法を用意
  • ユーザーが不快なコンテンツにフラグを立てる仕組みを用意
  • 不適切なユーザーをブロックする仕組みを用意
  • 開発者は、24時間以内に問題のあるコンテンツを対処しないければならない

これらの機能が実装されていれば、その旨をApp Store Connectで報告することで通過するケースがほとんどです。未実装の場合は、機能追加が必要です。

理由② Appleサインイン未対応

App Store審査ガイドラインに基づくリジェクトメッセージ

Guideline 4.8 - Design - Sign in with Apple
We noticed that your app uses a third-party login service but does not offer Sign in with Apple.

FacebookやTwitterなどサードパーティのログイン機能を実装している場合、「Sign in with Apple」の実装が義務付けられています。
対応策は以下のいずれかです:

  • サードパーティのログインを廃止する
  • 「Sign in with Apple」を追加実装する

こうした対応は開発予算に大きな影響を与えるため、Appleのガイドラインを事前に把握しておく必要があります。

理由③ AppleサインインのUIガイドライン違反

App Store審査ガイドラインに基づくリジェクトメッセージ

Guideline 4.0 - Design
Your app uses Sign in with Apple as a login option but does not use the appropriate Sign in with Apple button design, branding, and/or user interface elements as described in the Sign in With Apple Human Interface Guidelines. Specifically:

- Your Sign in with Apple button is not displayed as prominently in your app as other sign in buttons. Sign in with Apple buttons should not be placed on separate pages or otherwise hidden.

Appleのガイドラインに準拠したデザイン・配置がされていない場合、審査に落ちます。特に以下のような指摘がよくあります:

  • 他のログインボタンより小さい・目立たない
  • ページを分けて表示している(=隠していると見なされる)

対応方法としては、AppleのHuman Interface Guidelinesを確認の上、ボタンサイズ・配置を見直すことです。

ガイドラインには、以下のようにどんなデザインが許容されてどんなデザインがダメなのか記載されています。

◆参考イメージ

エンジニアやデザイナーは実装する前に、目を通しておくと良いでしょう。

理由④ サブスクリプション表記の不備

App Store審査ガイドラインに基づくリジェクトメッセージ

Guideline 3.1.2 - Business - Payments - Subscriptions
We noticed that one or more of your auto-renewable subscriptions is marketed in the purchase flow in a manner that may mislead or confuse users about the subscription terms or pricing. Specifically:

- Your auto-renewable subscription displays the monthly calculated pricing for your subscription more clearly and conspicuously than the billed amount.

- The billed amount of your auto-renewable subscription is not clearly and conspicuously displayed to the customer.

自動更新サブスクリプションを実装している場合、コンバージョン率を考慮し、月額の金額を目立つように表示していました。月額換算の料金を目立たせて表示していたことにより、実際の請求額(月額×12など)がわかりづらく、ユーザーが誤認するとの指摘でした。対応としては、月額換算よりも実際の請求額を明確に、目立つように表示することです。

理由⑤ UI/UXデザインの問題

App Store審査ガイドラインに基づくリジェクトメッセージ

Guideline 4.0 - Design
We noticed that several screens of your app were crowded or laid out in a way that made it difficult to use your app.

1画面に要素を詰め込みすぎて、リジェクトされました。

以下の対応することで解決しました。

  • 不要な要素を削る
  • 文字のサイズを少し大きくする
  • リンク型のクリック部分を、ボタンに変更する

見た目の洗練さだけでなく、使いやすさ・可読性を重視したUI設計が求められます。

理由⑥ ビジネスモデルの不適合

App Store審査ガイドラインに基づくリジェクトメッセージ

Guideline 3.2.1 - Business - Other Business Model Issues - Acceptable
We found that your app facilitates loan or credit applications from multiple third-party financial institutions.Guideline 3.2.1(viii) of the App Store Review Guidelines requires that any app offering financial services must be submitted by the financial institution performing such services. Therefore, apps that offer loan or credit applications from multiple third-party financial institutions cannot be made available on the App Store.

金融系のサービスを提供するアプリは、そのサービスを提供する機関から提出されなければならない、という内容です。

金融サービスを提供する場合、そのサービス主体がアプリを提出する主体である必要があります。例えば、複数の金融機関の商品を紹介・取扱うアプリは、審査で却下されます。アプリの提供元が金融商品を提供する機関であることが必要です。金融系のアプリを開発する際は、細心の注意が必要となるので、覚えておきましょう。

理由⑦ 不要な個人情報の取得

App Store審査ガイドラインに基づくリジェクトメッセージ

Guideline 5.1.1 - Legal - Privacy - Data Collection and Storage
We noticed that your app requires users to register with personal information that is not directly relevant to your app's core functionality. Specifically, the following fields are required but do not appear to be directly relevant to your app's core functionality:
- date of birth
- gender


ユーザー登録時に、アプリの機能と関係のない個人情報(例:性別、誕生日など)を必須にしている場合は、リジェクト対象となります。
対処法

  • 必須といえない場合は、入力項目をオプションにしておく
  • どうしても必須な場合は、その理由を審査時に説明・異議申し立てする


アプリのコアな機能に関係がないのに、生年月日や誕生日を必須項目として扱っていたため審査に落ちました。実際にサービス上、必須である場合は、異議を申し立てることで解決しますが、必須といえない場合は、入力項目をオプションにしておく必要があります。

理由⑧ 実装機能に関する情報不足

App Store審査ガイドラインに基づくリジェクトメッセージ

Guideline 2.1 - Information Needed
During review, we noticed that your app utilizes the Apple Pay API. However, we were unable to verify any integration of Apple Pay within your app.

Apple Payが実装途中だったため、非表示にして審査に提出しました。そのため、Apple Payの機能はONになっているけど、機能が見当たらない、ということで質問されました。

対応としては、「現在実装中で将来のバージョンで使います。」と伝えることで解決しました。

理由⑨ バックグラウンド位置情報に関する審査落ち

審査対象:Google Play
該当ポリシー:機密情報にアクセスする権限または API に関するポリシー

位置情報のバックグラウンドアクセスをリクエストする機能をアプリに実装していたが、権限の正当性を示す動画の提示方法が不十分とされ、リジェクト。不服申し立てを3回ほど実施したが、動画のどの部分が問題かは明かされず、同一理由でのリジェクトが繰り返された。対処として、Android版ではバックグラウンド位置情報の取得機能を削除してリリースすることで審査通過。

理由⑩ 金融サービス表示に関する審査落ち

審査対象:Google Play
該当ポリシー:金融サービスに関するポリシー

「後払い機能」が、個人向けローンに該当すると判断されリジェクト。

  • 金利や返済期間、ローンの総費用の代表例をアプリ説明文に明記する必要あり。
  • また、「金融取引機能申告フォーム」で提供する金融商品を申告する必要がある。

上記対応で審査は通過。

理由⑪ 懸賞機能に関する審査落ち

審査対象:Apple App Store
該当ガイドライン:Guideline 5.3.2 - Legal - Gaming, Gambling, and Lotteries

アプリ内にWebViewで提供していた「懸賞応募機能」に関して指摘が入り審査落ち。

原因は以下の通り

  • - 原因①懸賞の公式ルールの表記がなかったこと
  • - 原因②Appleが懸賞のスポンサーでない旨の明示がなかったこと

利用規約に懸賞ルールと「Appleは関与していない」旨を明記して再提出し、審査通過。

審査には余裕あるスケジュールを

AppleやGoogleの審査対応は数日で完了することもありますが、修正が必要な場合は、1週間〜1ヶ月ほどかかることもあります。こちらの記事も合わせてご覧ください。

特に課金機能やマッチング機能のあるアプリは、審査が厳しくなる傾向にあるため、十分に準備しましょう。


今回ご紹介した内容を参考に、アプリの設計を進めていきましょう。もし「自社の事業向けアプリを作りたいけど、実際にアプリ開発の費用は、どれくらいになるのか?」「アプリ開発の外注を検討していて、一度相談したい」などお考えでしたら、アプリ開発会社の株式会社ペンタゴンをご検討ください。
» 公式ホームページ|株式会社ペンタゴン


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Posted by 山本 真矢