
教育・学習アプリを開発するには?費用や期間をプロが解説
教育・学習アプリの開発費用は、サポート型などシンプルなもので300〜500万円・3〜5ヶ月、学習管理や動画配信を備えた本格的な学習アプリで800〜1,500万円・6〜10ヶ月、複数ユーザー(生徒・教師・運営者)対応や生成AIを組み込む大規模なもので2,000万円以上・10ヶ月以上が目安です。
教育アプリは大きく、授業のように学べる「学習型」と、目標設定・成績管理などモチベーションを支える「サポート型」の2種類に分かれます。費用は、搭載する機能の数とユーザー種別(生徒・教師・保護者・運営者)の数でほぼ決まります。
◆この記事の要点
- 費用の目安:サポート型300〜500万円/本格的な学習型800〜1,500万円/大規模2,000万円以上
- 開発期間の目安:小規模3〜5ヶ月/中〜大規模6〜10ヶ月以上
- 費用が決まる要因:機能数・ユーザー種別の数・動画配信やAIなど高度機能の有無
- よく入る必須機能:学習管理/進捗・成績管理/動画配信/プッシュ通知/決済・サブスク
- 2026年のトレンド:生成AIによる個別最適化(出題・採点・チューター)と動画学習が主流
本記事では、スタートアップから大手企業まで10年以上アプリ開発に携わってきた「株式会社ペンタゴン」の代表である筆者が、教育系のアプリを開発する方法・費用・期間・必要機能について、実際の開発事例をふまえて専門家の視点から詳しく解説します。「ペンタゴンと教育アプリ開発を進めるとこんな感じになる」というイメージも持っていただけると嬉しいです。
なお、アプリ開発費用の全体像(規模別の相場や内訳)については、こちらの記事で詳しく解説しています。
アプリ開発の費用相場は?規模別の料金とコストを抑えるコツを解説
教育アプリ・学習アプリ開発の6つのステップ【ペンタゴンの場合】
ここでは、当社ペンタゴンで教育アプリ・学習アプリの開発を進める場合の大まかな流れを紹介します。各ステップで当社がどのように伴走するかをあわせてお伝えします。
ステップ① 実現したい事業目標を整理する
最初に行うのは機能の話ではなく、「このアプリで実現したい事業の理想の状態」を言語化し、KPIに落とし込むことです。「学習効果を高めたい」「塾の業務を効率化したい」「新しい学習サービスで収益を上げたい」など、教育アプリの目的は多様です。目的とターゲット(子ども・学生・社会人・教育機関)を最初に揃えることで、本当に効く機能に絞った提案が可能になります。
また、当社ではこの段階でユーザーへのアンケート調査をよく実施しています。調査によって、企画者や私たち自身も把握していなかったユーザーニーズが見つかることもあり、思い込みではなくデータに基づいて企画を固められるのが大きなメリットです。
ステップ② アプリの種類や開発手法を決める
事業目標をもとに、「学習型」か「サポート型」か、スマホアプリかWebアプリか(あるいはタブレット向けか)を決めます。小中学生向けなら直感的に操作できるスマホ・タブレットアプリ、教師や保護者向けの管理画面はインストール不要のWebアプリ、といった使い分けが典型です。
あわせて開発手法(要件を固めてから進めるウォーターフォールか、生徒や教師のフィードバックをもとに改善を繰り返すアジャイルか)もこの段階で決めます。当社では、目的と予算に合わせて最適な組み合わせをご提案します。
ステップ③ ユーザーの体験や必要な機能を設計する
当社ではデザイナーが企画段階から参画し、機能の一覧ではなく「ユーザーにどんな学習体験を提供したいか」から設計を始めます。教育アプリは、子ども向けならイラストと動きで直感的に、社会人向けならシンプルで実用的に、と年齢や学習内容によって最適なUI/UXが大きく異なるのが特徴です。ターゲットに合わせた体験設計を丁寧に行います。
ステップ④ プロトタイプで使いやすさを検証する
実装に入る前に、プロトタイプを作成してユーザーの導線を検証します。特に教育アプリは「続けてもらえるか」が成否を分けるため、学習の開始から達成までの流れを動くもので確認し、「思っていたのと違う」を終盤で発覚させず、手戻りコストを抑えます。
ステップ⑤ 開発・テストを行う
開発中は進捗の可視化と認識齟齬の早期解消を徹底し、デザインレビューなど組織的な品質管理体制で品質を担保します。リリース前には開発者本人ではない第三者視点でのテストを実施。教育現場で使われるアプリでは児童・生徒の個人情報を扱うことも多いため、セキュリティ面の検証も重視しています。
ステップ⑥ リリース後のデータをもとに改善する
教育アプリは、サブスクリプションなど継続利用が前提の収益モデルを採ることが多く、リリース後に「使い続けてもらえるか」が事業の成否を直接左右します。当社はリリース後も、継続率や学習の離脱ポイントなどのデータを見ながら改善の打ち手をお客様と一緒に考え、成果が最大化されるまでしっかりサポートします。
実際に当社が自社の学習アプリを開発・運営してわかったのは、教育アプリの成否を分けるのはリテンション率(継続率)だということです。特に1日後(翌日)と7日後のリテンションを高く保てるかがアプリの立ち上がりを左右する鍵であり、当社ではこれらを重要KPIとして改善サイクルを回しています。
教育アプリは主に2種類!それぞれの費用と期間

ここからは、教育・学習アプリの主な種類についてご紹介していきます。
アプリのタイプには主に「①学習型」と「②サポート型」の2種類に分かれ、必要な機能や費用感が異なります。まずはタイプ毎の違いについて確認していきましょう。
種類①学習型アプリ
学習型アプリは学校の授業のように、新たに学びを得ることができるアプリを指します。
具体的には英単語アプリや計算アプリのように勉強したい分野に特化したコンテンツが充実していて、問題集のように使えたり、予習・復習に役立つ機能を搭載していたりといった特徴があります。
◆学習型のアプリの機能例
- 動画配信、再生、ダウンロード機能
- テキストや資料のダウンロード機能
- 学習レベル判別機能
- 問い合わせ/質問機能
- 目標設定機能
- 学習管理機能
◆学習型のアプリの例:スタサプ

スタディサプリは、小学生・中学生・高校生・大学受験生のためのオンライン学習サービスです。月額数千円程度の低価格で有名講師の授業が見放題になるサブスクリプション型で、動画配信を中核に据えた学習型アプリの代表例です。
◆開発費用・期間の目安
当社の開発経験から言うと、小規模なものであれば300-500万円。大規模なものであれば2000万円以上かかってきます。開発期間は、小規模なものであれば3〜5ヶ月、大規模なものだと10ヶ月以上かかります。
学習型のアプリ開発費用は、どれだけの機能を搭載するのか、ユーザーの種類がいくつあるかによって大きく変わってきます。例えば、生徒、教師、塾運営者、の3つのユーザーのアプリ・システムが必要なサービスの開発では、3種類のユーザーのためにアプリやシステムを開発する必要があります。その分だけ、開発費用が高額になってきます。
例)
生徒用のアプリ:800万円
教師用のアプリ:600万円
塾運営者のシステム:400万円
合計:1800万円
◆このタイプのアプリを開発するポイント
学習型アプリの設計・開発では、当社は特に次の点を重視しています。
- 「一方通行の学習」にしない仕掛けを入れる:録画授業だけでは疑問が解消されず離脱につながりやすいため、質問機能・理解度チェック・AIによるフィードバックなど、双方向の要素を体験に組み込みます
- 学習の「つまずき」を拾う導線を設計する:単元ごとのFAQやメンターへの相談導線など、つまずいたユーザーが止まらずに進める設計が継続率を左右します
- ユーザー種別はMVPで絞る:生徒・教師・運営者と種別を増やすほど費用が膨らむため、初期リリースでは中核となるユーザーに絞り、段階的に拡張する進め方をおすすめしています
- 動画を中核にするなら配信コストまで設計する:視聴ログ管理・倍速再生などの機能に加え、配信・ストレージのランニングコストを事業計画に織り込みます
種類②サポート型アプリ
サポート型学習アプリとは、主に学習のモチベーションを保つために設計されたアプリのことです。具体的には学習時間を管理したり、英単語帳などを作成したりするものがこれにあたります。また、中には他のスマートフォンアプリの利用に制限をかけられるものもあるようです。こうした機能を活用することで、意識を学習に集中させられるでしょう。
◆サポート型アプリの機能例
- 目標設定/到達率管理機能
- 継続率管理機能
- リマインダー機能
- アプリケーション制限機能
◆サポート型のアプリの例

reminDOは、TODOリスト感覚で記憶力UPができるアプリです。忘却曲線を使い、忘れそうなタイミングで、通知をしてくれます。暗記系の学習に効果的なアプリです。
◆開発費用・期間の目安
サポート型のアプリは、シンプルなものであれば、300万円、3ヶ月程度で開発することができるでしょう。
サポート型アプリは学習型アプリの開発と比べ、比較的容易に済む傾向があります。サポート型のアプリは、ユーザー自身で完結することが多く、機能も限定的になることが多いためです。ユーザー同士で交流ができるなど、利用するケースが増えると、開発費用も高くなっていきます。
◆このタイプのアプリを開発するポイント
サポート型アプリの価値は「学習を続けさせられるか」に集約されます。当社が設計・開発で重視しているのは次の点です。
- 記録の手間を極限まで減らす:学習記録の入力が面倒だとアプリ自体が使われなくなるため、ワンタップ記録や自動記録など、入力の簡素化を最優先で設計します
- 「押し付けにならない」通知設計:リマインダーはやりすぎると通知オフや削除につながります。ユーザーの学習リズムに合わせたタイミング・文言の設計が継続率の鍵です
- 達成感が見える化される体験にする:継続日数や到達率をビジュアルで示し、小さな成功体験を積み重ねられるようにすることで、モチベーション維持を仕組みで支えます
- 無料アプリが多い市場での課金価値を設計する:サポート型は無料の競合が多いため、「何にお金を払ってもらうのか」を企画段階で明確にしておく必要があります
ペンタゴンの教育アプリ開発の特徴
あらためて、当社ペンタゴンの教育アプリ開発の特徴を3つにまとめてお伝えします。
機能中心の提案ではなく、提供したい体験をもとに提案する
「どんな機能を作るか」ではなく、「ユーザーにどんな学習体験を届け、事業として何を達成したいか」から逆算して提案します。理想の状態を言語化しKPIに落とし込んでからプロジェクトを進めるため、目的に対して本当に効く機能に投資でき、「もっとこうすれば良くなる」という提案を次々とお出しできます。
年齢や学習内容に合わせたUI/UX設計が得意
子ども向けの直感的で楽しいデザインから、社会人向けのシンプルで実用的なデザインまで、デザイナーが企画段階から参画してターゲットに最適な体験を設計します。ゲーミフィケーションで子どもの習慣化を実現した「Welldone!」など、「使いやすさ」と「学習の成果」を両立させるデザインが当社の強みです。
企画からリリース後の改善まで一貫して支援する
企画・要件整理からUI/UXデザイン、開発、ストア審査対応、リリース後の運用・グロースまでをワンストップで支援します。継続利用が前提の教育アプリでは、リリース後にデータを見ながら改善を続けられる体制が特に重要です。詳しくはペンタゴンの4つの特徴をご覧ください。
教育・学習アプリの開発でお悩みの方は、デザインとアプリ開発に強みを持つ「株式会社ペンタゴン」までご相談ください。
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株式会社ペンタゴンによる教育アプリ制作実績
当社では、様々な教育系のアプリ開発をサポートしてきました。本章では代表的な教育アプリ開発の事例をご紹介します。
事例① Welldone!(ウェルダン)

Welldone!はゲーミフィケーションを搭載した子どもの習慣化を応援するアプリです。子どもが楽しく習慣化・目標達成ができるだけでなく、親子のコミュニケーションのきっかけとなるアプリとして、企画・設計・デザイン・開発まで一貫してサポートさせていただきました。多くの親御さんからも高評価をいただいております。
事例② Teach(ティーチ)

Teachは家庭教師と生徒をつなぐマッチングアプリです。家庭教師の先生を自分で「選ぶ」 ことができ、オンラインで授業を受けることができます。
事例③ Onki(オンキ)

Onki(オンキ)は「音読を通じて暗記する」をテーマに開発されたアプリです。AIを搭載しており、写真から英語を文字起こしできたり、読み上げをすることができます。虫食い状態にして、暗記をすることができ、英語学習の現場で利用されています。
このほかにも、AIで学習教材を自動生成・管理できる学習支援アプリ(自社アプリ)や、学びと案件獲得を後押しするサロン会員限定アプリ、シャドーイングで鍛える英語音読学習アプリなど、様々な種類の教育アプリ開発を行ってきました。
その他の実績をご覧になりたい方は、ぜひこちらもチェックしてみてください(Web非公開の実績もございます。お問い合わせください!)
新しく教育アプリを開発したいとお考えの方は、ぜひ株式会社ペンタゴンにご相談ください
教育アプリ開発の依頼先はどう選ぶ?
続いて、開発を外注する依頼先の選定方法をご紹介します。
過去の開発実績を要チェック
その会社の過去の開発実績は極めて重要であるため、必ずチェックしましょう。特にアプリ開発の分野は、その中で専門性が枝分かれしており、制作会社によって担当範囲が全く異なる場合があります。
開発実績をチェックする際には、技術・スピード・アイディア力などの観点から判断すると、失敗するリスクを低減することができます。
担当者から外注に値する実績を提示してもらうことも大切です。自社が開発したいサービスと近しい内容の開発実績、同業界での開発実績が豊富か否かなどを確認しておきましょう。
また開発実績を確認するときには、開発した時期も見ておくことも大切です。古い実績の場合、最新のトレンドにはあまり詳しくない可能性もあります。
必ず複数社へ見積もりを出そう
アプリ開発を外注する場合は必ず複数社に見積もりを出してもらいましょう。
複数社に見積もりをもらうことで、納期や抱えているエンジニアの質を比較できたり、その会社の規模に合ったコストを見出せたりします。
また、相場が定まっていないとはいえ、あまりにも多くの外注先から選定するとなると、個別案件の精査が難しくなってしまったり、断りの連絡を入れるのに余計な時間を費やしてしまったりするリスクがあります。そのため、3~4社に絞って検討すると良いでしょう。
保守運用やサポートの体制も要チェック
アプリ開発会社にはそれぞれに得意分野があるため、開発を依頼する教育アプリの内容と、アプリ開発会社の得意分野が一致しているかどうかが重要です。なぜかというと、開発会社の得意分野から外れたアプリ開発を依頼してしまうと、想定していたクオリティに届かない恐れがあるからです。
また、開発会社によっては対応可能な業務範囲が「デザインのみ」「コーディングのみ」といったように決まっている場合があります。依頼を検討している開発会社の業務範囲を確認しましょう。
アプリ開発は、アプリが完成すればそれで終わりではありません。アプリの完成後にバグが見つかったら修正したり、バージョンアップ作業をしたりする必要があります。そのため、契約時にはしっかりとサポートの内容を確認する必要があります。サポート体制は開発会社ごとに異なるため、複数社で悩んでいる場合は一つの検討材料として考えると良いでしょう。
アプリリリース後の費用などについてはこちらの記事でもご紹介しています。
2026年の教育アプリ開発トレンド:生成AIと動画学習
教育・学習アプリで「いま何を搭載すべきか」は、ここ数年で大きく変わりました。2026年時点で、企画段階から検討しておきたい最新トレンドを当社の開発現場の視点で整理します。
生成AIによる「個別最適化」
近年もっとも問い合わせが増えているのが、生成AIを活用した学習体験です。具体的には、学習者のレベルに合わせた問題の自動出題、記述式の自動採点・フィードバック、AIチューター(質問にチャットで答える機能)などが挙げられます。当社が開発を支援した「Onki」でも、写真からの英文文字起こしや読み上げにAIが活用されており、AIは教育アプリの差別化要素として定番になりつつあります。一方で、AI機能はAPI利用料などの運用コストが継続的に発生するため、リリース後の費用設計が重要です。
動画配信・ライブ授業のニーズ
学習型アプリでは、録画講義の配信に加え、リアルタイムのライブ授業や双方向のオンライン指導を求める声が増えています。動画は配信・再生・ダウンロードに加え、視聴ログ管理や倍速再生などの機能を伴うことが多く、CDNやストレージの設計次第で費用が変わります。動画を中核に据える場合は、初期費用だけでなく配信にかかるランニングコストも見込んでおきましょう。
収益化(マネタイズ)の設計
教育アプリを事業として継続するには、開発段階から収益化モデルを決めておく必要があります。代表的なのは月額・年額のサブスクリプションで、スタディサプリのように継続課金で安定収益を得るモデルが主流です。ほかにも、コンテンツ単位の都度課金、無料版+有料機能のフリーミアム、法人・学校向けのライセンス販売などがあります。決済機能やサブスク管理を組み込むと開発工数が増えるため、要点で挙げた「必須機能」に含めて見積もりを取りましょう。アプリ単体の課金だけでなく、リリース後の運用費まで含めた収支設計が事業成功の鍵になります。
リリース後にかかる運用・保守コストの考え方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
アプリ開発はリリース後の費用にも注意!アプリの運用コストとは?
教育アプリの開発を始める前に押さえておくべき5つのこと
ここからは教育・学習アプリを開発する前に、押さえておくべきことを解説します。
大事なポイントは「①目的設定」「②ターゲットの明確化」「③ユーザーニーズを加味したUI/UX」「④開発スケジュール」「⑤ゲーミフィケーション」の5つです。項目毎に詳しく確認していきましょう。
ポイント①アプリの目的を定める
第一に、アプリを作る目的を定めましょう。サービスの核としてどういったコンセプトのものにするかは、教育・学習アプリに限らず極めて重要な要素です。先ほどもご紹介したように、タイプの違いによって組み込む機能には大きく幅が出ます。
また、同じジャンル内のアプリの中で差別化を図ることも重要な要素です。
例えば録画形式の授業がメインで学習を支えるタイプと、問題を解いて難易度を徐々に上げていくタイプとでは、同じ学習型であっても開発時に使用するプログラム言語や、意識すべきUI/UXも異なります。学習という大きなカテゴリーの中で、どのような価値を提供するサービスにしたいか、明確にしておくといいでしょう。
アプリの目的を定める際は、学習内容・資格取得・学力向上・学習方法の4つの観点から検討すると、より実現したいイメージに合った教育・学習アプリが完成するでしょう。
ポイント②アプリのターゲットを明確に決める
開発する目的を明確に定めたら、続いてはアプリのターゲットを決めましょう。
学習アプリは多く存在するものの、学習内容によってアプリのターゲット層は子どもから大人までさまざまです。あらかじめターゲット層を正しく定めないと、全くニーズに合致しないものになってしまったり、使い心地が悪くなってしまったりすることもあるでしょう。
また、年齢層だけでなく、学習に対してどのようなニーズを持っているか、どんなライフスタイルでアプリを活用するかなど、より踏み込んだ形で明確なペルソナを設定することも大切です。これは後述のUI/UX設計にも活かすことができます。
ポイント③ターゲットに合わせたUI/UXづくりを行う
次に、定めたターゲット層に合わせたUI/UX設計を行います。教育・学習アプリのどういった機能に良い使い心地を感じるかも年齢やユーザーによってさまざまです。アクセシビリティはもちろん、そのターゲットの意欲を向上させるためにはどのような設計にすべきか、よく考えてみましょう。
例えば、ビジネス用語や資格の勉強をしたい社会人向けのアプリでは、シンプルで実用的なデザインが好まれるでしょう。一方で、子ども向けの教育アプリの場合では、子どもが学習に飽きてしまわないように、色彩が豊かで動きのあるデザインの方が好まれるかもしれません。
また、未就学児など小さいお子さんが1人で操作するサービスを想定する場合、極力文字を少なくし、イラストやアニメーションで誘導するなどして、直感的に楽しめるような設計の方が良いでしょう。
さらに、どのような学習アプリであっても、ターゲットが学習に躓いてしまう可能性を常に考慮しなくてはいけません。そのため、学習を支えるメンターと連絡をとれるプラットフォームを設けたり、学習単元ごとにFAQを設定したりすることで、より快適に学習が進められるでしょう。
このように、ターゲット層の視点に立った設計・デザイン・機能開発を行うことが大切です。
ポイント④余裕を持った開発スケジュールを設定する
学習アプリに限った話ではありませんが、アプリの開発を外注する際は、納期に余裕を持って依頼をするようにしましょう。納期に余裕を持たずギリギリのスケジュールで依頼をした場合、短期案件となりそこに人材を集中させる必要があるため、「お急ぎ対応」などで余計に費用がかかってしまう可能性があります。また、なんらかのトラブルが発生した場合、修正時間も限られてしまいます。そのため、納期に余裕のない依頼を断る開発会社は多いです。
学習アプリの内容や規模にもよりますが、依頼から完成までは4〜6ヶ月ほどかかると考えて、余裕を持って依頼するのがおすすめです。
一般的なアプリ開発の期間について、こちらの記事でも相場をご紹介しています。開発形態やジャンルによって違いはありますが、目安を知っておきたいという方はぜひチェックしてみてください。
アプリの開発にかかる期間はどれくらい?ジャンルや開発形態別に解説
ポイント⑤ゲーミフィケーションを取り入れる
教育系のアプリでは、モチベーションを維持するために、ゲーミフィケーションを取り入れることが有効です。目標を達成するたびに、ゲームが進行していったり、コレクションができると、学習者のモチベーション維持につながります。ゲーミフィケーションについては、次の記事でも詳しく解説しているので、合わせてご覧ください。
ゲーミフィケーションを取り入れたアプリ開発をおこなう方法とは?
以下では、ゲーミフィケーションを取り入れたアプリの例を、当社の制作事例(事例1)と世界的に有名なアプリ(事例2)からご紹介します。
事例1【当社の制作事例】:子どもの習慣化を応援するアプリ「Welldone!(ウェルダン)」

このアプリは、日々の目標を達成すると経験値やコインがたまり、次のステージに進めたり、アイテムを取得することができる機能を備えています。こうしたゲーム機能により「お子さんが自らアプリを開き、目標達成のための習慣をつくることができるようになった!」といった声をたくさんいただいてます。
事例2【世界的に有名なアプリ】:ゲーム感覚で英語のスピーキングやリスニングを学べる「Duolingo(デュオリンゴ)」

このアプリは、1億人以上のユーザーが登録している、世界で最も利用されている英語学習アプリです。レッスン中に正解するとポイントが貯まり、逆に不正解だとライフが減るといったゲーム要素が取り入れられています。ほかにも、各レッスンを受けると経験値が貯まっていくなど、ユーザーが楽しみながら取り組めるよう、さまざまな工夫がされているのが特徴です。
Duolingoは、こうしたゲーム要素によってリテンション(継続率)が非常に高いことで知られています。Duolingo公式ブログによると、連続学習日数を記録する「ストリーク」機能で7日間の連続学習に到達した学習者は、翌日もアプリを使い続ける可能性が2.4倍高く、現在ではデイリー学習者の過半数が7日以上のストリークを保持しているとのことです。また、ストリーク維持を促す機能のA/Bテストでは、1日後・7日後・14日後のリテンションが統計的に有意に向上し、特に7日後リテンションは最大14%改善したと報告されています(出典:Improving the Streak|Duolingo Blog/How Streaks keep Duolingo learners committed|Duolingo Blog)。
前述のとおり、当社も自社の学習アプリ運営を通じて1日後・7日後のリテンションの重要性を実感しています。ゲーミフィケーションは「あると楽しい飾り」ではなく、このリテンションを高めるための中核的な打ち手として、企画段階から設計に組み込むことをおすすめします。
ゲーム機能は大きな開発費用が必要となるため、補助金を上手く活用して開発すると良いでしょう。アプリ開発で利用できる補助金については、こちらの記事をご覧ください。
教育アプリ開発でよくある質問
教育アプリは自社開発と外注どちらがおすすめ?
結論:アプリ開発の専門人材が社内にいない場合は、外注がおすすめです。自社内製は費用を抑えられ、ノウハウが社内に蓄積されるメリットがありますが、エンジニアの採用・育成や開発環境の整備が必要で、実際にはエンジニアの給与や社会保険料などの人件費が継続的に発生します。
特に教育現場で利用するアプリの場合、児童・生徒の個人情報を扱うケースも多いため、プライバシー対策やセキュリティ対策のノウハウが求められます。そういった面でも、実績のある開発会社に依頼するのが安心です。開発会社によっては、リリース後のメンテナンスや不具合対応までサポートしてくれるため、自社のリソースを圧迫することもありません。
◆自社開発と外注の比較表
| 比較項目 | 自社で内製する場合 | 開発会社に依頼する場合 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 比較的安く抑えられる(人件費中心) | 外注費用がかかるため高額になりやすい |
| スピード | 社内の工数・スキルに依存し、遅くなる可能性あり | 専門チームが対応するため、短期間でのリリースも可能 |
| 品質 | 経験・知識の蓄積状況によりばらつきがある | UI/UX・パフォーマンス含めて高品質な仕上がりが期待できる |
| 機密情報の保護 | 社外に情報を出さないため、安心して進められる | 開発会社と秘密保持契約を結ぶ必要あり |
| 社内ナレッジ蓄積 | ノウハウが社内に残るため、将来の運用・改善に活かしやすい | 社内にナレッジは残りにくいが、継続的な支援を受けることも可能 |
| 人材の確保・教育 | エンジニアやPMなど専門人材の採用・育成が必要 | 人材確保の必要はなく、スキルの高い人材にすぐ依頼できる |
| 保守・運用対応 | トラブル時は自社で対応する必要がある | メンテナンス・障害対応まで含めたサポートを受けられる場合が多い |
| 仕様変更への対応 | 社内ですぐに方針転換しやすい | 変更には追加費用・再契約が発生する可能性あり |
教育アプリに生成AIを組み込むことはできますか?
結論:可能です。ペンタゴンでも対応可能です。問題の自動出題・自動採点・AIチューターなどの生成AI機能を組み込めます。当社では、AIで学習教材を自動生成・管理できる学習支援アプリ(自社アプリ)や、AIで写真からの英文文字起こし・読み上げを行う「Onki」など、教育×AIの開発実績があります。AI機能はAPI利用料などの運用コストが継続的に発生するため、コストシミュレーションもあわせてご提案します。
教育アプリはスマートフォンアプリとWebアプリのどちらが適していますか?
ターゲットと利用シーンによって異なります。小中学生など子どもが日常的に使う学習アプリは、直感的な操作性やオフライン学習・プッシュ通知が使えるスマホ・タブレットアプリが好まれます。一方、学校の教師や保護者が使う管理画面は、インストール不要でどのデバイスからもアクセスできるWebアプリが便利です。生徒向けはアプリ、管理側はWebという組み合わせも多く、当社では利用環境に応じた最適な構成をご提案します。
既存の教材や問題データをアプリに移行できますか?
結論:可能です。紙の教材やExcel・PDFなどで管理されている問題データをアプリで使える形に構造化し、移行することができます。データの量や形式によって移行方法・工数が変わるため、企画段階で現在の教材の管理状況をお聞かせいただければ、最適な移行方法をご提案します。
動画やライブ授業を配信できますか?
結論:可能です。録画講義の配信機能はもちろん、リアルタイムのライブ授業や双方向のオンライン指導機能の開発にも対応しています。動画機能は配信・ストレージのランニングコストが発生するため、想定ユーザー数に応じたコスト設計もあわせて行います。
学校や塾で利用するアプリも開発できますか?
結論:可能です。学校・塾・スクール事業者向けの、生徒管理・学習管理・保護者連絡などを備えたBtoBの教育アプリ・システム開発にも対応しています。教育機関では児童・生徒の個人情報を扱うため、プライバシー・セキュリティに配慮した設計でご提案します。
教育アプリの企画段階では何を準備すればよいですか?
最低限、「誰の、どんな学習課題を解決したいか」「事業としてどう収益を上げたいか」の2点を整理しておくと、その後の検討がスムーズです。逆に言えば、機能の一覧や画面イメージまで固まっている必要はありません。当社では、理想の状態の言語化やKPI設計など企画段階からの伴走を強みとしていますので、アイデア段階からでもお気軽にご相談ください。
まとめ
今回は教育・学習アプリの開発方法や費用相場を中心に、アプリの種類やターゲット別のUI/UXの重要性などを解説しました。GIGAスクール構想による1人1台端末の普及や、家庭学習・リスキリング需要の高まりを背景に、教育アプリの市場は拡大を続けています。とりわけ2026年は、生成AIによる個別最適化された学習体験をどこまで実現できるかが、アプリの競争力を左右する大きなテーマとなっています。
さらには、声でアプリを一括操作できたり、録画授業の字幕だけでなく発音記号に至るまですべて可視化できたりといった、視覚障害や聴覚障害などのディスアドバンテージ持っている方も快適に学習できるような工夫が凝らされたアプリも増加傾向にあります。
株式会社ペンタゴンは、Welldone!・Teach・Onkiなどの開発実績をもとに、提供したい学習体験の言語化から、年齢や学習内容に合わせたUI/UX設計、リリース後の改善まで一貫して伴走します。これから教育・学習アプリを開発する方は、ぜひご紹介したポイントを参考にアプリ開発を進めてみてください。
本記事でご紹介した内容のほかにも、教育・学習アプリ開発を進めるにあたって知っておくべき知識がたくさんあります。開発の流れ、費用、成功のポイントなどの基礎知識をこちらの記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
【モバイルアプリ開発のはじめかた】開発の流れや外注の方法を解説




