
アプリ開発のオワコン技術とは?エンジニアが選ぶべき将来性のある技術は?
結論から言うと、新規アプリ開発で「オワコン」と言われやすいのは、OSごとに2本作る必要があるネイティブ言語(Objective-C/Javaなど)や、かつて開発環境の不安定さが指摘されたReact Nativeです。企業の大規模開発でいま選ばれやすいのはFlutterで、1つのコードでiOS/Androidの両方をカバーでき、大手企業の採用も進んでいます。ただしReact Nativeは、2026年現在ExpoやAIの普及で開発が一気に容易になり、個人開発を中心に再び盛り上がっています(後述)。
ただし「オワコン」という言葉は一面的です。例えばKotlinは需要が縮小したと言われがちですが、Android開発の主力として依然として案件は豊富。技術選定で本当に見るべきは、流行り廃りではなく開発・保守コスト、対応OS、エンジニアの確保しやすさという実務上の判断軸です。アプリ開発を10年以上手がけてきた株式会社Pentagonの視点から、各技術が「オワコン」と言われる理由と、その実態を整理します。
- ネイティブ/Kotlin/React Native/Flutterが「オワコン」と言われる理由と実態
- 技術ごとのコスト・対応OS・人材確保のリアル
- これから新規開発するなら何を選ぶべきか
ネイティブ言語でのアプリ開発がオワコンと言われる理由
アプリ開発において、ネイティブ言語での開発は一般的な選択肢です。ネイティブ言語とは、プラットフォームごとに異なる言語(JavaやKotlinなどのAndroid、Objective-CやSwiftなどのiOS)を使用してアプリを開発することを指します。ネイティブ言語での開発には以下のような利点があります。
高いパフォーマンス:ネイティブ言語での開発は、プラットフォーム固有の機能やAPIに直接アクセスすることができます。これにより、アプリのパフォーマンスを最大限に引き上げることができます。ネイティブUI:ネイティブ言語を使用することで、プラットフォームごとに最適化されたユーザーインターフェース(UI)を作成することができます。これにより、ユーザーエクスペリエンスを向上させることができます。
多機能な開発ツール:ネイティブ言語での開発には、豊富な開発ツールやフレームワークが利用できます。例えば、AndroidではAndroid Studio、iOSではXcodeが使われます。これらのツールは、アプリ開発を効率化し、品質を向上させるのに役立ちます。しかしながら、ネイティブ言語でのアプリ開発にはいくつかの課題も存在します。例えば、異なるプラットフォームごとに別々のコードを書く必要があるため、開発時間がかかることや、スキルセットが豊富である必要があるという点が挙げられます。また、マルチプラットフォームの開発に比べてコストがかかるという面もあります。
パフォーマンスやユーザーエクスペリエンスの向上を重視する場合や、プラットフォーム固有の機能を活用したい場合には、ネイティブ言語での開発が適していると言えるでしょう。ただし、ネイティブ言語の開発ではデメリットもありオワコンと言われる理由となっています。
iOS・Androidアプリ2つ作る必要がある
ネイティブ言語での開発がオワコンと言われる理由1つの理由は、iOSとAndroidの両方に対応するためには、ネイティブ言語でのアプリ開発ではiOSアプリとAndroidアプリの2つを作る必要があるという点です。このため、開発や保守の工数が増え、開発期間も延びてしまいます。
アプリ開発において、主要なモバイルプラットフォームであるiOSとAndroidの両方をターゲットにすることは非常に重要です。日本ではおおよそiOSとAndroidのユーザー、50%, 50% の割合だと言われています。つまりiOSアプリを作っただけでは、日本人口の半数近いユーザーに対してアプリを提供できないという機会損失につながります。
またiOSアプリとAndroidアプリの開発は、言語やツールの違いが異なります。。例えば、iOSではObjective-CやSwift言語を使用し、Xcodeという開発ツールを利用します。一方、AndroidではJavaやKotlin言語を使用し、Android Studioという開発ツールを活用します。このように、iOSとAndroidの両方を対象にするためには、それぞれのプラットフォームの要件に合わせた開発を行う必要があり、2つのアプリを別々につくる必要があります。
クロスプラットフォーム技術の台頭
クロスプラットフォーム技術の台頭により、ネイティブ言語でのアプリ開発がオワコンとされる理由があります。クロスプラットフォーム技術は、1つのコードベースで複数のプラットフォームに対応できるため、開発効率が向上します。
ネイティブ言語では、2つのアプリをつくる必要がありましたが、クロスプラットフォーム1つのアプリ開発で済むので、単純計算でコストが半分程度になります。(実際には各OSでの動作検証があるので半分にはならないが、大幅にコストカットできます)
こうした背景から、新しくアプリを開発する際に、ネイティブ言語が採用なれなくなってきています。
Kotlinはオワコン?将来性はあるのか?
Kotlinは、一部でオワコンとされることもありますが、その理由はいくつかあります。まず、他の言語に比べて技術者の数が圧倒的に少ないことが挙げられます。また、クロスプラットフォーム技術の台頭により、Kotlinの需要が相対的に低下しているとも言われています。ただし、Kotlinは依然としてAndroidアプリ開発のメイン言語として使われ続けており、将来性もあると言えます。
流行らないと言われる理由とは?
Kotlinが流行らないと言われる理由の一つは、競合する言語に比べて技術者の数が少ないことです。また、Kotlinは主にAndroidアプリ開発に使用されているため、他のプラットフォームへの展開性に乏しいとも言われています。さらに、クロスプラットフォーム技術の台頭により、Kotlinの需要が相対的に低下しています。これらの要素がKotlinの流行を阻んでいる一因と言えます。
技術者が圧倒的に少ない
Kotlinが流行りにくい理由の一つは、技術者の数が圧倒的に少ないことです。Kotlinは比較的新しい言語であり、それに対応できる経験豊富な技術者はまだ限られています。そのため、Kotlinを使った開発のための人材を確保することが難しくなっています。 この技術者の不足は、Kotlinの普及を阻む障害となっています。
クロスプラットフォームの課題
Kotlinは、Kotlin Multiplatformと呼ばれるクロスプラットフォーム技術を提供しています。このフレームワークやツールはまだ成熟しておらず、日本での採用事例もほとんど見かけることがありません。
Kotlin Multiplatformを利用する開発者の数も非常に少ないことから、Kotlinが中々普及しづらい状況となっています。
Kotlinの将来性

オワコンと言われるKotlinですが、日本最大急のフリーランス求人サイトであるレバテックフリーランスを見てみると、Kotlinの案件は、約1500件ほどあり、Kotlinエンジニアの需要はかなり高いと言えます。
React Nativeがオワコンと言われる理由
React NativeはFacebookによって開発されたオープンソースのモバイルアプリケーションフレームワークです。JavaScriptとReactを使用して、iOSとAndroidの両方のプラットフォームに対応するネイティブアプリケーションを開発できます。一つのコードベースから効率的にクロスプラットフォームアプリを作成することができ、ネイティブのパフォーマンスと外観を実現します。
React Nativeがオワコンと言われる理由はいくつかあり、不安定な要素があるため、技術者や企業の間でReact Nativeへの不信感が広まっています。
開発環境の不安定さ
React Nativeのオワコン化には、開発環境の不安定さが一因となっています。バージョンアップによる互換性の問題やアップデートに伴うバグの発生など、開発における不具合が多発しています。また、ライブラリやプラグインの品質にもばらつきがあり、不具合や性能の問題が生じることもあります。これらの不安定さが、技術者や企業の信頼を損ない、React Nativeのオワコン化につながっているのが実情です。
ネイティブからReact Nativeに移行したんだけど、やっぱりネイティブに戻す、という事例も耳にしています。
Flutterの登場
React Nativeのオワコン化に対抗する存在として、Flutterが登場しました。FlutterはGoogleが開発したオープンソースのクロスプラットフォームフレームワークであり、高度なUIを構築することが可能です。また、パフォーマンスも優れており、ネイティブアプリに近い体験を提供します。
FlutterはReact Nativeよりも開発環境が安定していることから、開発者の間で注目を浴びており、将来性が期待されています。こうした背景からアプリエンジニアの中ではReact Native離れが進んでいます。
【2026年最新】React Nativeは個人開発を中心に再評価されている
ここまで「オワコン」と言われる理由を見てきましたが、2026年現在、React Nativeは個人開発(インディー開発)を中心に、むしろ盛り上がりを見せています。かつての弱点だった「開発環境の不安定さ」が、近年大きく改善されたためです。
その立役者がExpoです。Expoは、環境構築・ビルド・実機配信・OTA(無線)アップデートまでを簡単に扱えるフレームワーク/プラットフォームで、これにより「バージョンアップで動かなくなる」「ネイティブ側の設定でつまずく」といった従来の面倒さが大幅に減りました。
さらに、生成AI(バイブコーディング)との相性の良さも追い風です。React NativeはWebでも使われるJavaScript/Reactがベースのため、AIによるコード生成・補完が効きやすく、Web経験者なら少ない学習コストでアプリを形にできます。「Expoでサクッと環境を整え、AIでコードを書き、すぐにリリースする」という流れが、個人開発者の間で広がっています。
つまりReact Nativeは、一律に「オワコン」と切り捨てられる技術ではありません。大規模・高パフォーマンスが求められる企業開発ではFlutterやネイティブが選ばれる一方、スピード重視の個人開発・MVPではReact Native+Expo+AIが有力な選択肢になっています。ここでも「流行り廃り」ではなく、目的に合うかどうかで選ぶことが大切です。
Flutterはオワコン?将来性について解説
FlutterはGoogleが開発したクロスプラットフォームフレームワークであり、高度なUI構築とパフォーマンスの両方を備えています。ただし、まだ比較的新しい技術であり、一部の課題もあります。パフォーマンスの最適化や必要なライブラリの充実など、改善の余地があります。しかし、大手企業でも導入が進んでおり、将来性が期待されるプラットフォームです。
パフォーマンスの課題
Flutterのパフォーマンスは非常に高いですが、一部の課題も存在します。大規模なアプリケーションの場合、フレームレートの低下や遅延が発生することがあります。特に画像の表示やアニメーションの処理において、最適化が必要です。また、メモリ管理にも注意が必要であり、必要以上にリソースを消費することがあるため、効率的なコーディング手法が求められます。
ライブラリの不足
Flutterは比較的新しいフレームワークであるため、他のネイティブ開発フレームワークと比べて使用可能なライブラリが少ないという課題があります。特定の機能を実装するために必要なライブラリが存在しない場合、開発者は自分でライブラリを作成するか、他の方法を見つける必要があります。しかし、開発コミュニティの成長とともに、新しいライブラリが続々とリリースされており、この課題は徐々に解消されています。
優秀な技術者の確保が難しい
Flutterの普及が進む中、優秀な技術者を確保することは課題となっています。Flutterはまだ比較的新しいフレームワークであり、そのスキルを持つエンジニアはまだ少ないためです。また、Flutterは異なるプラットフォームの開発にも対応しているため、複数の言語やフレームワークに精通したエンジニアが必要となります。そのため、企業や開発チームが優秀なFlutterエンジニアを確保することは容易ではありません。しかし、Flutterの人気はますます高まっており、エンジニアの数も増えていくことが予想されます。
今後エンジニアが選ぶべき将来性のある技術は?
エンジニアが将来性のある技術を選ぶ際には、Flutterがおすすめです。Flutterはクロスプラットフォーム開発をサポートしており、一つのコードベースでiOSとAndroidの両方のアプリを開発することができます。大手企業もFlutterを導入しており、その人気はますます高まっています。ただし、優秀なFlutterエンジニアの確保はまだ難しい課題ですが、エンジニアの数も増えていくことが予想されます。
実際に当社でも、3000万円規模の予算感でネイティブアプリをFlutterに移行するなどのプロジェクトを進めています。Flutterでのアプリ開発に興味があるIT事業部署の担当者がいましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。




