
ベビーシッターアプリの開発を制作会社に依頼するには?手順を解説
ベビーシッターアプリを制作会社に依頼する手順は、「企画 → 外注先の決定・見積もり → 設計・開発 → テスト → リリース」の流れが基本です。費用相場はおよそ850万円〜1,000万円、開発期間は最短でも4ヶ月〜が目安となります。マッチング・予約・決済に加え、身分証明書や資格を提出してもらう本人確認機能は安全性のため最低限必須です。
ベビーシッターアプリは保護者が子どもと二人きりになる人を選ぶサービスであり、CtoCでは利用者・シッター双方の実装とテストが必要になるなど、一般的なアプリより工数が増えやすい点に注意が必要です。アプリ開発を専門とする株式会社Pentagonの視点では、同種のマッチング開発実績がある会社を選び、機能はコストとのバランスで絞り込むことが失敗を避ける近道です。
この記事でわかること
- ベビーシッターアプリを制作会社に依頼する具体的な手順
- 開発費用の相場(850万円〜1,000万円)と開発期間の目安
- マッチング・予約・決済・本人確認など搭載すべき必須機能
- 外注先選びと長期運営で失敗しないためのポイント
ベビーシッターアプリとは?
ベビーシッターアプリとは、マッチングサービスの一つで、保護者とベビーシッターをマッチングできるアプリです。BtoC・CtoCなど、ターゲットによって必要とされる機能も変わり、運営会社ごとに違ったサービスが提供されています。
ベビーシッターアプリの利便性
日本の共働き指数は2012年以降増加傾向にあります。厚生労働省の共働き世帯数の年次推移によれば、2019年の時点で1,245世帯であると分かりました。10年前の2009年から300世帯増加しており、今後もベビーシッターの需要はさらに高まると予想されています。
また、ベビーシッターアプリが登場する以前は、ベビーシッターを必要とする場合、派遣先の企業に登録する必要がありました。しかし、派遣会社を経由する場合、顔を含めた詳しい情報が開示されずにマッチングされる課題がありました。特に、家に入れて大事な子どもと二人きりになる状況を想定した際に、ベビーシッター側の情報が少ないのは問題です。
一方、ベビーシッターアプリは公開されたベビーシッターの情報を保護者が確認して、派遣会社を通さず直接取引可能です。本人が納得いくまで、求めている人材をリサーチできるのは大きなメリットでしょう。
おもなベビーシッターアプリ
続いて、実際にリリースされているベビーシッターアプリをいくつかご紹介します。
「CRADLE」
・オンライン予約が可能
・全国1,200名以上のベビーシッター数
・完全直接保育契約
・利用料が無料
・中間マージンなし
「imom」
・仕事を依頼するまでニックネームのみでやり取りが可能
・1対1の保育
・各都道府県に訪問型保育者として登録されたベビーシッターのみ
「KIDS LINE」
・業界最大手
・全国で4,000名以上のベビーシッター数
・入会金と登録料が無料
・直接メッセージのやり取り可能
・子どもに合わせて細かなオーダーが可能
「Poppins」
・国際規定に準拠した高水準なお世話が可能
・子どもの個性を伸ばすためのマッチングサービス
・外国語教育が可能
・コーディネーターによるサポートも充実
「キズナシッター」
・在籍ベビーシッターは全員国家資格保有者
・手頃な料金でサービスが受けられる
・入会費と年会費が無料
「ベアーズ」
・研修合格者だけがベビーシッター業務を担当
・家事代行サービスも充実
・その日の報告をしてくれる「引き継ぎノート」機能
・送迎やシャワーなどのプランが付いてくる定期コースあり
・入会金と年会費が無料
ベビーシッターアプリの開発に向けて必要なこと
ここからは、ベビーシッターアプリを開発するために必要なポイントについて解説します。なお、開発は制作会社に依頼する場合を想定しています。
アプリの企画を練っておく
漠然と他社のサービスを模倣して同様のベビーシッターアプリを制作するのではなく、開発の先にどのようなゴールがあるのか、候補としてどういった機能を搭載するのか明確にしておきましょう。
「現状ベビーシッター業界にどのような課題があるか」「アプリで自社のもつサービスとのシナジーは生まれるのか」など、解決したい課題やアプリの目的に焦点を当ててマーケティングを行うと効率的です。
開発のゴールが定まったら、ターゲットユーザーのリサーチを行います。先ほどご紹介したマッチングサービスの例のように、「国家資格を有した人に見て欲しい」「なるべく安価なサービスを利用したい」「グローバルな成長を手助けして欲しい」など、ユーザーのニーズは多様化し続けています。
そのため、なるべく多くの利用目的を調査し、ユーザーの背景を具体的にイメージできるように準備しましょう。
搭載する機能を決定する
次に、実現したいサービスなどから機能を決めましょう。一般的にベビーシッターアプリに搭載される機能には以下のものがあります。
・シッターのレビュー機能
・予約機能
・チャット機能
・検索機能(シッターの特徴・保有資格など)
・決済機能
・会員データ管理機能
・メルマガ機能
・登録機能
ベビーシッターアプリには、派遣会社を通さなくても良いという大きなメリットがあるため、ユーザーの利便性をさらに高める機能の搭載が求められます。
また、どのようなマッチングサービスであっても、安全性を保つために、身分証明書や資格を提出してもらう機能は最低限搭載する必要があるため注意しましょう。
なお、搭載する機能が増えるほど開発費用・利用料金が高くなるので、他社のアプリを参考に、コストパフォーマンスも考慮して機能選定を進めていきましょう。
ベビーシッターアプリの開発費用・期間はどのくらい?
ベビーシッターアプリの開発費用は、およそ850万円〜1,000万円が相場で、開発期間は最短でも4ヶ月〜が目安です。
また、BtoC・CtoCによっても大きく違いがあるため注意しましょう。
特に、CtoC(ユーザー同士でマッチング)はユーザーが開発者と購入者の2種類いるため、2パターンの実装が必要です。加えて、それぞれのテストも必要ですので、開発の工数も通常のアプリより多いと想定しましょう。
ただし、フルスクラッチ開発の場合は、見積もりに1ヶ月、設計とデザインに2ヶ月、開発に4ヶ月と、最低でも合計で7ヶ月以上の期間が必要です。
ベビーシッターアプリ開発の流れ
それでは、ベビーシッターアプリの開発工程について紹介します。
企画
はじめに、先ほどお伝えしたように、どのようなベビーシッターアプリを作りたいのか、以下のような情報を組み込んだ企画書を作成します。
・アプリ開発の目的
・アプリで解決したい課題
・アプリのコンセプト
・ターゲットユーザー(対象となる職業・年齢・性別など)
・ユーザーゴール(アプリを通してユーザーに与えたい体験)
・アプリに搭載する機能
正確な見積もりを制作会社から提案してもらうためにも、なるべく企画書は詳細に記載しましょう。
また、アプリに搭載する機能は、類似アプリを参考に必要な機能を書き出し、ユーザーゴール・アプリのコンセプトと照らし合わせます。そして、不要な機能は除外して必要な機能を随時追加しましょう。
外注先の決定・見積もり
ベビーシッターアプリのコンセプトがある程度固まったら、外注先を選定し、見積もりを出してもらいましょう。ベビーシッターアプリのような、個人間のやり取りが肝要になるシステムの開発が得意な会社を探すことがポイントです。
また、開発会社が得意とするジャンルのアプリ制作を依頼した際には、制作会社から自分たちでは気付きにくい問題点や改善点を提案してくれる可能性もあります。それ以外にも、以下の項目を事前に確認しておくとより正確な見積もりをお願いできます。
・対応OSの確認(Android・iOSなど)
・制作会社の製品バリエーション
・自社での開発実績
特に、対応OSに関しては対応可否によって開発言語が異なるため、得意なOSなどは必ず確認しましょう。また、見積もりは複数の会社に依頼すると比較検討を効率的に進められます。
設計・開発
制作会社と契約を交わし、設計と開発に着手します。大まかな工程として、内部設計と外部設計があります。
内部設計では、プログラミングの内容などユーザーの目には触れないアプリの仕組みを決定します。専門知識が必要な工程のため、開発会社に任せる場合が一般的です。
そして、外部設計では全体のデザインや操作性など、アプリのUI/UXの部分を設計します。アプリのイメージに関わる作業ですので、認識にずれが生じないよう開発会社とのこまめなコミュニケーションを心がけましょう。
また、開発には、予算が立てやすくチームメンバーのアサイン計画が立てやすいウォーターフォール開発と、サービスインまでの期間を短縮でき、開発途中の仕様変更に柔軟に対応できるアジャイル開発があります。どちらも一長一短で、開発会社によって開発しやすい方式は異なるため、開発方法による特徴を把握しておく程度で問題ないでしょう。
テスト
アプリのリリース直前にはテストを行います。テストの規模感はウォーターフォール開発とアジャイル開発で大きく異なります。ウォーターフォール開発であれば、開発前に入念な準備が必要な分、このテストはプレリリースの意味合いが強いため、リリースは間近です。
一方、アジャイル開発の場合、計画・設計・開発・テストのサイクルを短いスパンで繰り返し行う開発方式のため、テストはあくまでも次の計画の準備段階です。この場合、少しずつ軌道修正を行いながらリリースを目指します。
リリース
開発工程を無事に終えたら、依頼した企業・個人に完成したアプリが納品されます。納品後はアプリの検品を行い、アプリが正常に動作するかチェックします。その後、特に問題がなければ依頼した制作会社に報酬を支払います。そして、OSに応じた各アプリストアでリリースする準備が行われます。最後にアプリ配信の審査が入り、無事に通過すればリリースです。
ベビーシッターアプリ開発のポイントとは?
最後に、ベビーシッターアプリの開発における、ポイントをご紹介します。
同種のアプリの実績がある企業への依頼がおすすめ
一口に制作会社といっても様々で、多くの会社があります。アプリの種類・対応OS・開発方法など、会社ごとに得意とする分野も全く異なるため、ベビーシッターアプリであれば同じようなマッチングサービスの開発実績が豊富な会社に依頼しましょう。
ノウハウを持っている会社であれば、自社が想定するよりもより良い提案をしてくれたり、予期せぬトラブルに見舞われても円滑に対処できたりするなどのメリットもあります。
しかし、たとえノウハウが豊富な企業であっても、外注先に任せきりはいけません。制作会社と密にコミュニケーションを取り合い、良いパートナーとしてアプリリリースまで連携しましょう。
サポート体制は要チェック
アプリの審査やリリース後のメンテナンスについても、きちんと対応してくれるかどうかは外注先を選ぶうえで重要です。特に、アプリ開発に関する自社の知見が乏しい場合、何かトラブルがあったときに対応することは難しいでしょう。しかし、そんなときでもアフターフォローまで対応してくれる制作会社であれば安心です。
アプリのリリースはあくまでもスタートラインです。運営するうえで、必ず不具合の修正や機能のアップデートが求められます。サポート内容は各制作会社によってさまざまなので、契約の際は、自社に合ったサポート内容をよく確認して開発を進めましょう。
ユーザー獲得戦略が重要
ベビーシッターマッチングなどのtoC向けアプリは、どのようにしてユーザーを獲得するかが長期運営の鍵です。
最近であれば、インフルエンサーにレビューを依頼したり、招待キャンペーンを実施したりする方法が代表的ですが、開発実績が豊富な制作会社であれば、ほかのアプリやシステムとシナジーを生みつつユーザーを獲得するアイデアを提案してくれる場合もあるでしょう。
運用面含め、トータルにサポートしてくれる会社を探してみてください。
収益をどのように得るか
リリースしたベビーシッターアプリで、どのように収益を生むかも大切なポイントの一つです。アプリで収益を得る方法は以下の5つがあります。
・有料ダウンロード
・アプリ内広告
・アプリ内課金
・定額課金
・仲介手数料
マネタイズの制度設計は企画段階で明確にしておきましょう。
また、アプリ収益の仕組みに明るくない場合でも、見積もりの際に提案も行える制作会社が多いため、積極的に聞いてみることをおすすめします。
まとめ
今回はベビーシッターアプリの開発をテーマに、制作会社に依頼する際のポイントや手順を解説してきました。
アプリを使ったベビーシッターマッチングサービスは需要も供給も年々増加しています。加えて、外国語学習やかかりつけの医者との取次サービスといった新たなサービスの登場により、ターゲットは共働き家庭だけでなく、子どもがいるすべての家庭になりつつあります。一方で、アプリ開発をはじめても、思うようなサービスにならないケースも少なくありません。
これから開発する方は、アプリで解決したい課題やターゲット層を明確にして開発会社に依頼しましょう。




