AI顧問に興味があっても、「実際に導入すると何が変わるのか」が見えないと、相談するべきか判断しにくいはずです。

この記事では、まず筆者が実際にAI顧問として支援した実例を紹介し、そのあとで中小企業からよくある相談パターンを整理します。実例とパターンをはっきり分けて書きますので、「どこまでが実話なのか」を気にせず読んでいただけます。

なお、顧問先の業種・従業員規模・具体的な成果数値は非公開情報のため、この記事には書いていません。書けない数字を演出でふくらませるより、実際にあったことの範囲で正直にお伝えします。

AI顧問の支援範囲を先に知りたい場合は、AI顧問とは?中小企業に必要か・相談できる内容・料金・選び方も参考になります。

筆者が実際に支援した導入事例(SEO×AI活用)

筆者が実際に支援した案件で成果につながったのは、「マーケティングをAIで自動化したい」という相談から始まり、AIツールではなくSEOの基礎から整理した結果、ホームページ経由の問い合わせ獲得につながった例です。

最初にいただいた相談は、「マーケティングをAIで自動化したい」「AIを集客に活用したい」というものでした。AIツールで集客の仕組みを自動化する、というイメージです。

しかし話を伺ううちに、自動化の前にSEOの土台がないことが分かりました。そこで、いきなりAIツールの話をするのではなく、SEOの基礎知識から順番にお伝えするところから始めました。検索キーワードの考え方、どんな記事が評価されるのか、自社の何を記事にすべきか、という土台の部分です。

土台ができてから、AIを使った記事制作の支援に進みました。ここで線を引いたのが、AIに任せる範囲です。記事の構成や執筆はAIで進める一方、その会社にしか出せない一次情報は、AIではなく本人に入れてもらう形にしました。専門的な知見は本人の中にしかなく、そこを外すと誰でも書ける記事になってしまうからです。その結果、ホームページ経由での問い合わせ獲得につながっています。

この案件で分かりやすいのは、相談の入り口(AIで自動化したい)と、実際に効いたこと(基礎の整理と、人が入れる一次情報)がずれていたという点です。「AIで自動化」を額面どおりに受けてツールを入れていたら、成果は出ていなかったと思います。AI顧問の価値は「AIを教えること」だけではなく、売上につなげるためにAIの手前にあるマーケティングの基礎から一緒に整理するところにあります。

支援の進め方は「月2回のMTG+チャット+宿題」

筆者の支援スタイルは、次の形です。

  • 月2回のミーティング(1回1時間)
  • ミーティングの間はチャットで質問・相談に対応
  • 手取り足取り代行するのではなく、アドバイス型
  • 毎回、次回までの宿題を出す

特に重要なのが宿題です。月2回のミーティングだけでは、話を聞いて終わりになりがちです。「次回までにこれをやってみてください」という具体的な宿題を毎回出すことで、ミーティングとミーティングの間に実務が前に進みます。

代行型ではなくアドバイス型にしているのは、顧問が抜けたあとも社内で回せる状態を作るためです。

記事執筆は約8時間から1時間程度に

筆者自身の記事制作も、AIで大きく変わりました。以前は1本の記事に約8時間かかっていましたが、現在は1時間程度で仕上がる感覚です。実測した数値ではなく体感値ですが、筆者の実務では明らかに別次元の速さになっています。

仕組みとしては、Claude Codeのスキルとサブエージェントを活用しています。単発のプロンプトを工夫するのではなく、品質チェックを行うサブエージェント(AIレビュアー)を複数用意し、AIの出力をAIが検証するループを組むことで、速さと品質を両立させています。

この「自分の実務で検証済みの仕組み」を、顧問先の記事制作支援にもそのまま応用しています。

AI動画生成の伴走研究も進めています

SNSマーケティングに取り組む顧問先とは、台本作成から動画生成までをAIで行う取り組みを伴走しながら研究しています。

動画生成AIはまだ変化が速い領域なので、「正解を教える」というより、顧問先と一緒に試しながら使える形を探すスタイルです。AI顧問の支援には、こうした「まだ答えが固まっていない領域を一緒に検証する」形もあります。

実際の相談は「売上につながるAI活用」が中心

筆者のAI顧問クライアントの相談テーマの中心は、業務効率化よりも「売上につながるAI活用」です。

AI顧問というと、議事録やメール作成の時間短縮を想像する方が多いかもしれません。しかし実際に多いのは、SEO・LLMO・AIO・SNSマーケティングといった集客まわりの相談です。

  • 検索で自社が見つかるようにしたい(SEO)
  • ChatGPTなどのAIに自社を紹介してもらえるようにしたい(LLMO・AIO)
  • SNSで発信を強化したいが手が回らない

つまり、中小企業の経営者が本当に知りたいのは「AIで楽になるか」より「AIで売上が増えるか」です。筆者の支援も、SEOの基礎知識から教え、AI導入までサポートする形が中心になっています。

AI経由の集客については、LLMOとは?中小企業がAI検索時代に取るべき対策で詳しく解説しています。

よくある相談パターン(想定例)

ここからは実例ではなく、中小企業のAI活用相談で起こりやすいパターンの整理です。「うちもこれかもしれない」という当たりをつける材料としてお読みください。

パターン1: AIに関心はあるが、使いどころが決まっていない

もっとも多いのがこのパターンです。ChatGPTを試した社員はいるものの、会社としての方針がなく、「便利そうだが業務改善にはつながっていない」状態です。

この場合、AI顧問がまず行うのは業務の棚卸しです。会議、メール、問い合わせ、営業資料、記事制作などの日常業務を見ながら、AIを使いやすい業務と、人が判断すべき業務を分けます。ツール選びより先に「何のために使うか」を決めることが、遠回りに見えて近道です。

日常業務のどこから始めるべきかは、中小企業がAIで業務効率化するならどの仕事から始めるべきかで詳しく解説しています。

パターン2: 社員が勝手にChatGPTを使っていて不安

社員が個人的にChatGPTを使い始めているものの、経営者が状況を把握できていないパターンです。顧客情報や社内資料を入力していないか不安になる、という相談につながりやすい状況です。

この場合に必要なのは、細かすぎる規程ではなく、最低限のルールです。

  • 入力してはいけない情報
  • AIで作った文章をそのまま顧客に送らないこと
  • 使ってよい業務例と避けるべき業務例
  • 困ったときの相談先

重要なのは、禁止だけのルールにしないことです。「入力禁止情報」と「使ってよい業務例」をセットで示さないと、社員はAIを使えなくなります。

ルールの作り方は、AIの社内ルールの作り方。ChatGPTを会社で使う前に決めたいことでまとめています。

パターン3: AI研修を受けたのに現場で使われていない

AI研修の直後は社員の関心が高まりますが、日常業務に戻ると「どの作業で使えばよいのか」「使ってよい情報は何か」が決まっておらず、使われなくなるパターンです。

研修は知識を広げるには有効ですが、定着には業務ごとの使い方への落とし込みが必要です。部署別に使いやすい業務を選ぶ、業務別のテンプレートを作る、管理職と運用ルールを確認する、といった地道な整理が定着を左右します。

AI研修とAI顧問の違いは、AI顧問とAI研修・DXコンサルの違い。中小企業はどれを選ぶべきかで整理しています。

導入で成果が出やすい会社の特徴

筆者が自社でAI活用を進めたときの最大の気づきは、AI導入そのものが目的化してしまいやすい、ということでした。「AIを使うこと」がゴールになると、ツールは増えても業務は変わりません。先に業務の棚卸しをすることが重要です。

この経験と顧問先の支援経験から、成果が出やすい会社には共通点があると感じています。

  • 経営者がAI活用の目的(特に売上・集客)を持っている
  • まず小さく試すことに前向きである
  • 宿題を実行する担当者が社内にいる
  • 完璧な効果測定より、まず改善を見ようとしている

反対に、相談しても社内で誰も実行しない場合は成果が出にくくなります。AI顧問は伴走支援であり、実際に業務を変えるのは社内の人だからです。筆者が毎回宿題を出すのも、この「実行」を止めないためです。

導入前に整理すべきことは、AI導入は何から始める?中小企業が最初に整理すべきことにもまとめています。

地方企業でも支援内容は変わらない(オンライン対応)

AI顧問の支援はオンラインが基本のため、地方企業でも都市部と同じ支援を受けられます。

むしろ地方の中小企業には、AI活用を始めやすい条件がそろっていることが多いです。

  • 意思決定者と現場の距離が近く、試す判断が早い
  • 1人が複数の役割を兼ねているため、下書き作成や情報整理の効果が見えやすい
  • 問い合わせ対応、採用広報、営業準備など、生成AIで効率化しやすい業務が多い

一方で、「近くに相談できる専門家がいない」「ChatGPTを使ってよいか判断できる人がいない」という声も地方企業に共通しています。オンラインの定例ミーティングとチャット相談であれば、移動時間や出張費をかけずに、業務選定からルール作り、社員向けの説明まで継続的に進められます。

オンライン相談を有効に使うコツは、ツール名を聞いて終わりにせず、「次に社内で何を試すか」まで毎回決めることです。筆者の支援で毎回宿題を出すのも同じ理由です。

AI顧問の導入前に確認したいこと

AI顧問といっても、サービスによって対応範囲は異なります。導入前に確認したい項目は次の通りです。

確認項目見るポイント
相談頻度月何回のミーティングか、チャット相談はあるか
支援スタイル代行型か、アドバイス型か
支援範囲業務効率化だけか、SEO・集客まで相談できるか
進め方相談して終わりか、宿題など実行の仕組みがあるか
社内担当誰が相談内容を実行するか

料金を見るときは、月額だけでなく、何を相談できるか、どこまで伴走してくれるかを確認することが重要です。

料金面は、月5万円のAI顧問で相談できること。料金と支援範囲を解説も参考になります。

まとめ

筆者の実例から言えるのは、AI顧問の成果は「AIの使い方を覚えること」ではなく、SEOなどの基礎から整理してAI活用を売上につなげたときに生まれる、ということです。

この記事の内容を整理します。

  • 筆者の実例では、「マーケティングをAIで自動化したい」という相談にSEOの基礎から伴走し、一次情報は本人に入れてもらう形でAIを使った記事制作を進め、ホームページ経由の問い合わせ獲得につながった
  • 支援は月2回×1時間のミーティングとチャット対応、アドバイス型で、毎回宿題を出す形
  • 筆者の実務では、Claude Codeのスキル・サブエージェント活用で記事執筆が約8時間から1時間程度になっている(体感値)
  • 実際の相談の中心は、業務効率化よりSEO・LLMO・SNSマーケティングなど「売上につながるAI活用」
  • 使いどころが決まらない、社内ルールがない、研修が定着しない、という相談パターンは多くの会社に共通する

自社の場合はどこから手をつけるべきか知りたい方は、AI顧問ハカドルくんの無料相談で、現状の業務と集客の課題から一緒に整理できます。

AI顧問ハカドルくん AI活用、何から始める? 無料相談はこちら