「Claudeが自社のGoogle DriveやSlackを直接読んでくれたら、いちいち資料をコピペしなくて済むのに」と思ったことはありませんか。それを実現するのがコネクタという機能です。

ニュースでも「Claudeのコネクタ大幅拡充」が話題になり、つなげるサービスは公式ディレクトリ掲載だけで60を超えています(2026年8月時点)。ただ、種類が多いだけに「そもそもコネクタとは何か」「まずどれを入れるべきか」「会社のデータを勝手につないでいいのか」で止まってしまう方が多いはずです。

この記事では、コネクタの仕組みと業務目線での選び方、設定方法、そして会社で使う前に決めておくべきことを、非エンジニアにも分かる言葉で解説します。

なお、Claudeの活用をこれから本格化する方は、シリーズ第1弾のClaude Codeとは?Claudeとの違い・使い分けを初心者向けに解説もあわせてどうぞ。自社のAI活用全体をどう設計するかは、AI顧問ハカドルくんのサービス内容にまとめています。

結論:コネクタでできること早見表

Claudeのコネクタとは、Google DriveやSlackなどの外部サービスとClaudeをつなぎ、データの参照や作業を直接任せられるようにする公式機能です。

代表的なコネクタでできることを表にまとめます。

コネクタできることの例
Google Drive社内資料を探して要約・比較してもらう
Gmail過去のメールを探す、返信の下書きを作る
Googleカレンダー予定を確認しながら日程調整案を作る
Microsoft 365Outlook・OneDrive・Teamsの情報を横断して扱う
Slack社内のやり取りを検索・要約する
Notion社内ナレッジを参照して回答させる

これまで「資料をコピーして貼り付けて質問する」だった作業が、「Claudeに直接見に行かせる」に変わるのがコネクタの価値です。無料プランを含む各プランで利用できます(使えるコネクタや機能はプランや環境によって異なる場合があります。2026年8月時点)。

コネクタとは?Claudeと業務ツールをつなぐ「接続口」

コネクタは、Claudeと外部サービスをつなぐ接続口で、MCPという共通規格に基づいたAnthropic公式の連携機能です。

これまでのAI活用では、人間が「データの運搬係」でした。資料をダウンロードして、コピーして、チャットに貼り付けて、回答をまた別のツールに転記する。コネクタは、この運搬作業をなくします。Claudeが許可された範囲で直接サービスの中を見て、探して、まとめてくれるからです。

技術的には、コネクタはMCP(Model Context Protocol)という共通規格の上に作られています。MCPは「AIと外部ツールをつなぐ世界共通のコンセント形状」のようなもので、この規格が広まったことで、Adobe、Spotifyなど対応サービスが急速に増えています。難しく聞こえますが、利用者が規格を意識する必要はありません。「公式の一覧から選んでつなぐだけ」です。

コネクタには2種類あります。

  • 公式ディレクトリのコネクタ: Anthropicが検証済みの連携先。一覧から選んで接続するだけで使えます。まずはこちらだけで十分です
  • カスタムコネクタ: 一覧にないサービスと自作でつなぐ仕組み。技術者向けなので、この記事では扱いません

おすすめコネクタの選び方(業務別)

おすすめのコネクタは「自分が毎日コピペしているデータの置き場」からつなぐのが正解で、多くの会社ではファイル置き場(Google DriveかMicrosoft 365)が最初の1つになります。

公式ディレクトリの60以上の一覧を眺めるより、自社の業務から逆算するのが早道です。

業務の困りごとまず検討するコネクタ
社内資料を探す・要約する時間が長いGoogle Drive/Microsoft 365
メールと日程調整に追われているGmail/Googleカレンダー/Outlook
社内の情報がチャットに埋もれているSlack
マニュアルやナレッジが活用されていないNotion
営業情報を会話で引き出したいSalesforce/HubSpot
デザイン・制作業務が多いCanva/Figma/Adobe

選び方の基準はシンプルです。「この1週間で、どのサービスからClaudeへ何回コピペしたか」を数えて、いちばん多いものからつなぐ。 全部を一度につなぐ必要はありません。1つつないで業務が変わる実感を得てから、次を足していけば十分です。

実際の活用例:コネクタで業務はこう変わる

コネクタの真価は組み合わせにあり、複数サービスを横断した情報整理から、外部データベースを使った企業分析まで、チャットだけで完結するようになります。

実際にコネクタを活用しているユーザーの声を2つ紹介します。

1つ目は、複数のコネクタを組み合わせた情報整理の例です。GmailとSlack、カレンダーの情報にWeb検索を加えて1つにまとめ、そのままNotionへページを作って保存するところまでを、Claudeだけで完結させています。

2つ目は、外部データベースとの連携例です。EDINET(金融庁が運営する上場企業の開示情報データベース)につなぎ、上場企業の財務データを会話から参照して、企業分析や競合リサーチに使えるという声です。

どちらにも共通するのは、「調べる・集める・まとめる・保存する」という一連の流れが1つのチャットで済んでいることです。自社の業務でも「複数のツールを行き来している仕事」から探すと、コネクタの使いどころが見えてきます。

コネクタの設定方法

コネクタの設定は「設定画面のコネクタから選んで、アカウントでログインして、アクセス範囲を確認して許可する」の3ステップで、プログラミングは不要です。

  1. Claudeの設定(Settings)から「コネクタ」を開く。Web版・デスクトップ・スマホアプリのいずれからでも設定できます
  2. つなぎたいサービスを一覧から選び、そのサービスのアカウントでログインする
  3. 「何へのアクセスを許可するか」の確認画面を読み、内容を確認して許可する

接続後は、チャットで「Driveにある○○の資料を要約して」のように、普通の日本語で頼むだけです。不要になった接続は、同じ設定画面からいつでも解除できます。

なお、Team/Enterprise契約の場合は、メンバーが接続する前に管理者(オーナー)が組織としてコネクタを有効化しておく必要があります。「設定しても一覧に出てこない」ときは、まず管理者側の設定を確認してください。

会社で使う前に決めておくこと

コネクタは「そのアカウントで見られる範囲をAIも見られるようになる」機能のため、会社で使うなら接続する前にルールを決めておくことが大切です。

便利さの裏返しとして、コネクタは情報管理の問題でもあります。責任者として押さえるべきは次の3点です。

  • 誰のアカウントでつなぐか: 経営者のアカウントでGmailをつなげば、経営者宛のメール全体がAIの参照範囲になります。個人利用と会社利用を分け、まずは影響範囲の小さいアカウントで試しましょう
  • どこまで見せるか: 接続時の許可画面は流さずに読み、アクセス範囲を確認してください。機密度の高いフォルダやチャンネルを扱う場合は、接続の可否自体を先に決めておくべきです
  • 社内ルールとの整合: 「AIに入力してよい情報」のルールがない会社は、コネクタの前にそちらが先です。考え方はChatGPTを会社で使うときのセキュリティ注意点AIの社内での使い方。社員に使ってもらう前に決めることで解説しています

順序としては、「経営者か推進役が1人で小さく試す→効果と注意点を把握する→ルールを決めて広げる」が現実的です。

コネクタとMCP・Claude Codeの関係

チャットのClaudeでは「コネクタ」、Claude Codeでは「MCP設定」と呼び方と設定方法が異なりますが、どちらも同じMCPという共通規格の上に成り立っています。

Claude Codeを使い始めた方向けに、関係を整理しておきます。

  • チャットのClaude(Web/アプリ): 設定画面から「コネクタ」を選んでつなぐ。画面操作だけで完結します
  • Claude Code: 設定ファイルでMCPサーバーを登録する方式で、コネクタとは別の設定です。仕組み化・自動化と組み合わせたい場合はこちら

「まず手軽に試すならチャットのコネクタ、業務の仕組みに組み込むならClaude Code側のMCP」という関係です。整理すると、MCP(コネクタ)は外部サービスと「つなぐ」ための仕組み、Skillsは作業手順を「覚えさせる」機能で、役割はまったく異なります。Claude Codeの仕組み化についてはClaude Code Skillsとは?サブエージェントとの違い・使い分けを解説をご覧ください。MCPという規格そのものの仕組みや、Claude Codeで実際に使えるおすすめMCPサーバーは、MCPとは?MCPサーバーの意味とおすすめ7選を解説で詳しく解説しています。

よくある質問

コネクタは無料プランでも使えますか?

使えます(2026年8月時点)。公式ディレクトリにあるコネクタは無料プランでも利用できます。なお、一覧にないサービスと自作でつなぐカスタムコネクタは無料プランでは1個までの制限があります。本格利用の前に、最新の条件を公式サイトで確認してください。

接続したら、データを勝手に読まれませんか?

接続時に許可した範囲だけが対象です。何へのアクセスを許可するかは接続時の画面で確認でき、不要になった接続は設定画面からいつでも解除できます。だからこそ、許可画面を読んでから接続する習慣が重要です。

まず1つ選ぶなら、どれがおすすめですか?

多くの会社では、ファイル置き場(Google DriveかMicrosoft 365)です。社内資料の検索・要約は業種を問わず発生する業務で、コピペ運搬の削減効果を最も実感しやすいからです。

一覧にないサービスとはつなげませんか?

カスタムコネクタという自作の仕組みはありますが、技術者向けです。まずは公式ディレクトリにあるサービスから始め、どうしても必要になったら開発会社や顧問に相談するのが現実的です。

まとめ:コネクタは「つなぐ順序」で価値が決まります

コネクタはClaudeと業務ツールをつなぐ公式機能で、毎日コピペしているデータの置き場から1つずつつなぐのが失敗しない順序です。

全部つなぐ必要はありません。最初の1つで「運搬作業が消える」体験をしてから、業務に合わせて広げていく。そして会社で使うなら、接続の前に「誰のアカウントで・どこまで見せるか」のルールを決めておく。この順序さえ守れば、コネクタは中小企業のAI活用を一段引き上げる機能です。

自社のツール構成でどこからつなぐべきか、ルールをどう決めるかを相談したい方は、無料AI活用診断で現状の業務と課題から一緒に整理できます。

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